●東野圭吾 『禁断の魔術 ガリレオ8』 文藝春秋 | 新・駅から駅までウォーキング

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メモ福山と 北村・柴咲 再登場本


東野圭吾 『禁断の魔術 ガリレオ8』 
                文藝春秋 2012.10.15発行 

禁断の魔術 ガリレオ8/文藝春秋
¥1,470
Amazon.co.jp


★本の内容(Amazon.co.jpより引用)  


『虚像の道化師 ガリレオ7』を書き終えた時点で、今後
ガリレオの短編を書くことはもうない、ラストを飾るに
ふさわしい出来映えだ、と思っていた著者が、「小説の
神様というやつは、私が想像していた以上に気まぐれの
ようです。そのことをたっぷりと思い知らされた結果が、
『禁断の魔術』ということになります」と語る最新刊。

「透視す」「曲球る」「念波る」「猛射つ」の4編収録。
ガリレオ短編の最高峰登場。


湯川が殺人を?
「自業自得だ。教え子に正しく科学を教えてやれなかった
ことに対する罰だ」。

ガリレオシリーズ初の完全書き下ろし。


★ここだけの話


今回で「ガリレオ8」となりましたので、主要登場人物
についてはこちらも十分把握しております。
しかもテレビドラマや映画で映像化されてきましたので、
顔が浮かんできて、しかも声まで聞こえてきます。

 

  ・湯川准教授 → 福山雅治
  ・草薙警部補 → 北村一輝
  ・内海刑事  → 柴咲コウ

 

この3人は個性的ですからね。
ただ小説の中の内海刑事は、大事なところを適確にとら
えて草薙警部補を補佐するスマートな役柄です。
映像の柴咲コウとはイメージが違うと思います。


今回は4作とも書き下ろしです。


『透視す』は、仕事熱心なクラブのホステスの話。
超能力で客をもてなすが、それが仇となり、殺されてし
まいます。
湯川はそれがトリックであったことを見破ります。


『曲球る』は、引退間近の野球選手の夫人が殺害されま
すが、これは事件そのものより、夫婦間の心温まる物語
として書かれています。


『念波る』は、双子間のテレパシーの存在を題材にして
います。
ガリレオらしい内容で、犯人さがしは警察の上を行く
ような巧みさが際立っています。


『猛射つ』は、ガリレオならではの科学的な内容です。
物理の実験器具で殺人ができるでしょうか?
終盤は偏屈な湯川の独壇場です。
最終的に未来ある若者を救えました。
しかし、もしかしたら湯川は殺人者になっていたかも
しれません。


そして、事件が終わり湯川准教授から北村警部補に届い
たメール。
ニューヨークに行って、しばらく戻らないという内容です。


ここから推測すると、ガリレオシリーズは、しばらく
お休みすることになるのでしょう。
できれば教授に昇格して、スケールアップした湯川の
活躍を楽しみにしたいですね。