寄り道ギャラリー1分間(その116)
今日は、ジャン=マルク・ナティエ
ジャン=マルク・ナティエ
『マリー=アンリエット・ベルトロ・ド・プレヌフ夫人の肖像』
1739年
(国立西洋美術館蔵)
★ちょっとひとこと
ジャン=マルク・ナティエ(1685~1766)は
フランスのパリで生まれた。
父親は肖像画家だった。
若い頃、ルイ14世の許可を得て、リュクサンブール
宮殿にあったルーベンスの連作、「マリー・ド・
メディシスの生涯」を版画にし、彼自身の勉強になっ
たとともに大きな反響を得た。
また、ロシアのピョートル大帝のために作品を制作
したこともあった。
彼にとって最もふさわしい活躍の場は肖像画の分野で
あったと言える。
生涯にわたり多くの王侯貴族の肖像画を描いた。
その中で、特に婦人の肖像画が多かった。
この作品のように、宮廷の貴婦人たちを神話の中の
人物の姿を借りて表現する方法をとったものが多い。
これは「泉の精」を模したものだと言われている。
ナティエお得意のやわらかい表情はモデルになった人
も大満足だったことだろう。
寄り道ギャラリー1分間(その116)
‥ジャン=マルク・ナティエ
2011.4.24 & 2011.7.23