寄り道ギャラリー1分間(その114)
ニコラ・ランクレ
『眠る羊飼女』1730年頃
(国立西洋美術館蔵)
★ちょっとひとこと
ニコラ・ランクレ(1690~1743)はフランス、パリで
生まれた。
最初は装飾図案家から絵画を学び、その後歴史画家
のアトリエに入門する。
同時に王立アカデミーの学生として基礎を習得した。
彼はアントワーヌ・ヴァトーの雅宴画表現の影響を
受け、フランス国王ルイ15世など当時の有力者たち
に高い人気を得ている。
雅宴画とは、楽しげに愛を語らう上流階級の人々を
描いたもの。
それまで中心的存在だったヴァトーの作品は、どこか
憂鬱性を感じさせる作品たったのに対し、ランクレの
作品は、牧歌的で明るい光景のものが多い。
『眠る羊飼女』はのどかな田園風景、そして羊飼でも
おしゃれしている様子が描かれている。
こうした絵画に依頼主からの注文がしたようで、
フランス国内ばかりでなく諸外国にまで彼の名声は
届いていた。
寄り道ギャラリー1分間(その114)
‥ニコラ・ランクレ
2011.4.24 & 2011.7.23