寄り道ギャラリー1分間(その110)
カルロ・インノチェンツォ・カルローネ
『聖フェリックスと聖アダウクトゥスの栄光』1759年頃
(国立西洋美術館蔵)
★ちょっとひとこと
カルロ・インノチェンツォ・カルローネ(1686~1775)
は、イタリアのロンバルディアの16世紀以来続く
画家の一家に生まれた。
18世紀前半に教会や宮殿の装飾画を多く手がけた。
この作品は、イタリア北部のガルダ湖畔にあるサン・
フェリーチェ・デル・ベナーコという小さな街の
サン・フェリーチェ聖堂の天井に描かれたフレスコ
画の油彩下絵である。
古代ローマ帝政期の殉教者2人を中心に、明るく
開放的に描いている。
教会の天井画に、ブルーの色が鮮やかに描かれている
と、奥行きのある空を見ているような気持にさせて
くれる。
吹き抜けのような感覚を意識しているのかもしれない。
カルローネは、当時としては非常に長生きした。
寄り道ギャラリー1分間(その110)
‥カルロ・インノチェンツォ・カルローネ
2011.4.24 & 2011.7.23