寄り道ギャラリー1分間(その108)
アレッサンドロ・マニャスコ
『嵐の海の風景』1718~25年頃
(国立西洋美術館蔵)
★ちょっとひとこと
アレッサンドロ・マニャスコ(1667~1749)は、イタリア
の港町ジェノヴァの生まれ。
父親はステファノ・マニャスコ。
画家であった。
父に絵画の手ほどきを受け、父の死後はミラノで修業
した。
彼は幻想的で奇想漂う作風で人気があった。
この作品はミラノ時代の最盛期に描かれた。
この頃かなり刺激的な、宗教裁判や拷問の光景を題材と
して扱ったりしている。
体制への批判のようなことも描いていた。
『嵐の海の風景』では、大自然の前に小さく無力な存在
でしかない人間を表しているようだ。
何か不安を感じさせるような作品。
彼の画風がよく現われている。
寄り道ギャラリー1分間(その108)
‥アレッサンドロ・マニャスコ
2011.4.24 & 2011.7.23