◆寄り道ギャラリー1分間のジョヴァンニ・アントニオ・ペッレグリーニ | 新・駅から駅までウォーキング

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寄り道ギャラリー1分間(その107)


今日は、ジョヴァンニ・アントニオ・ペッレグリーニ

私の好きなミステリと海外旅行


ジョヴァンニ・アントニオ・ペッレグリーニ(に帰属)
『アレクサンドリアの聖カタリナ』18世紀前半
(国立西洋美術館蔵)


★ちょっとひとこと


ジョヴァンニ・アントニオ・ペッレグリーニ
(1675~1741)は、ヴェネツィアの生まれ。
彼についてはほとんど記載がない。


『アレクサンドリアの聖カタリナ』については、以前
私のこのブログ、パオロ・ヴェロネーゼのところでも
触れたことがあるが、再度書くことにする。


カタリナはアレクサンドリアの王家の出身だが、母親
の影響でキリスト教の洗礼を受け、その後キリストと
結婚する幻を見る。
ローマ皇帝マクセンティウスは、カタリナを花嫁に
迎えようとするが、すでに「キリストの花嫁」である
ということで、これを拒絶する。
皇帝は彼女を牢に入れ、車輪に手足を括りつけて転が
す拷問を命じるが、カタリナが触れた車輪は、ひとり
でに壊れてしまう。
最後カタリナは激怒した皇帝に斬首されて殉教する。


カタリナのそばに車輪が描かれているのはこのためだ。
彼女は実在する人物ではなく、理想化された人物像で
ある。
伝説では、わずか18歳の生涯であったという。


やや下の方から見上げたカタリナは若く美しい。
カラヴァッジョの描いたカタリナは、ほぼ正面を向い
ているが、こちらの方は横向きでソフトな印象を
受ける。

カタリナ自身最高の教育を受け、知性・名声・容姿・
財力とすべてを身につけていた。
彼女を表現するには、画家の理想像が描かれていると
いうことにほかならない。


寄り道ギャラリー1分間(その107)
       ‥ジョヴァンニ・アントニオ・ペッレグリーニ
2011.4.24 & 2011.7.23