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高砂



一昨日は、めでたい“能”の「高砂や。この浦舟に帆を上げて……」で

知られる兵庫県高砂市へ出張。




東京地方は薄曇りの天気であったが、

今年初めて上空から見た富士山は、雲の上に

真っ白い山頂が聳えていた。





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現在では背後に大きな工業地帯を抱える高砂市。

その駅前には能の「高砂」を象徴する、この地域の特産品である

「青竜石」、「黄竜石」、「赤竜石」の3種類の色相を持つ「竜山石」を

組み合わせた“しあわせの席「たかさご」”と命名され、誰でもが座れる

記念チェアーが置かれている。




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もともとは海水中に噴出した流紋岩溶岩が主成分となっている竜山石。

流紋岩単体にもっとも近い色が「青竜石」で、流紋岩の細かい粉末に

2価と3価の水酸化鉄が含まれて形成された「黄竜石」、そして赤い酸化鉄を含む

「赤竜石」それぞれが非常に肌理が細かく柔ら かい岩肌を特徴としている。




播磨灘に面し、産業資材運搬の利便性からその海岸近くは

一大コンビナートとなっている高砂。

高度成長期の昭和30年代に砂浜の海外線は埋め立てられ、

石油化学コンビナートとなっている地域から少し離れた街の

西北の位置には、相生の松で有名な由緒ある高砂神社がこの街の

新旧の対比として長い歴史を刻んでいる。

「アーティスト」 THE ARTIST


全編モノクロ画面そしてサイレント映画のスタイルで制作された本作は、

出演者の生の声の代わりとしてのオーケストラの音楽と時折挿まれる字幕により

出演者の心を推し量ることで、映画が本来持っている動く映像としての楽しさを

強調し、それぞれの心に深い感動そして余韻をもたらしてくれる名作。


大恐慌時代となる1927年~1932年代に無声映画から

TALKING PICTURE(トーキー)へと劇的な変化を遂げたハリウッドを

舞台に、凋落する無声映画の大俳優ジョージと、彼を慕って端役から

売れっ子女優に成功の階段を上っているペピーの二人を時代の

代弁者として描いたフランス製ハリウッド映画.


幾多のこれまでのハリウッド映画へのオマージュに溢れ、

どちらかというとステレオタイプのストーリー展開でありながら、

観客を飽きさせることの無い本作は、脚本も担当したフランス人監督

ミシェル・アザナヴィシウスの柔らかい発想、フランス人男優

ジャン・デュジャルダンそして監督の妻でありアルゼンチン出身の

フランス人女優ベレニス・ベジョの俳優としての魅力であろう。


圧巻は酒に溺れ、負け犬のような精神状態となって生きていた

ジョージの立ち直りを祈って、ペピーが企画し、二人で踊る

音声入りのタップダンス。


ジョージを死の淵から救った、ジャック・ラッセル・テリア種の

忠実で賢い愛犬アギー、そしてジェームズ・クロムウェル演じる

1年以上無給で、一人となったジョージを運転手兼任で

世話を続けたクリフトンなど、主役の二人を引き立てる

魅力ある“登場人物”に恵まれ、

優れた作品に仕上がった2011年の作品。





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「アイアン・ハウス」(IRON HOUSE)


昨日5日は小寒、

小寒から23日の節分までは「寒」、

寒の入りの昨日は冷たい北風が吹いていたが、

一転して穏やかな陽射しが有難い今日の日曜日。


“北風と太陽”のイソップ寓話の通り、

暖かく、優しい態度が、冷たく凍りきった心を溶かし、

内なる怒りを心の支えとして生きてきた“個”を解放し、

“愛する人”のために生きるという自分の夢を実現することを

決意させる男の生き様を劇的な物語として描いた「アイアン・ハウス」は

予期せぬ展開に驚き、そして終盤でその“言葉”に涙する

感動的な作品であった。


ノース・カロライナ山脈の山懐に建てられていた

「アイアン・マウンテン少年養護施設」を23年前に

別々の方法で出て行ったマイケルとジュリアンの兄弟。


流れ着いたニューヨークで一人生きのび、殺されそうになった現場で

たまたま拾われた暗黒街のボスに実子のように扱われ

育てられたマイケルは、年老いたボスの“死”を機に、

上院議員の妻に見込まれ、養子として育てられ、成人になった

ジュリアンに養護施設で別れて以来初めて再会することとなる。


凄腕で、正体不明な暗殺者として成人したマイケル、

幼少時代の養護施設での過酷な体験がトラウマとなり、

成人してからもその体験が人生を支配している

童話作家のジュリアン、そしてジュリアンを溺愛している

養母のアビゲイル。


映画「ウインターズ・ボーン」の舞台となるHillbillyの住む

山岳地帯の貧しい地域に住む家族の歴史、

ニューヨークの暗黒街で生きるアウトローの掟、

そして筆者の作品に共通するモチーフである“家族”の

繋がりを底流としたジョン・ハートの2011年の作品。



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