ブロウ
映画「ブロウ」は、人間が持つ尊厳、矜持を奪ってしまう
「麻薬」のディーラーを生業として、
1960年代から莫大な富を築いたが、
現在は全てを失い、刑務所で孤独の日々を過ごす実在の
コカイン・密輸人ジョージ・ユングの人生を描いている。
ジョージ・ユング自身が天性備えている自己破壊的行動の
遠因は、金銭的に逼迫していた子供時代の父と母の関係であり、
特に母親の子供に対する態度。
ジョニー・デップは、理知的とも言える抑えた表情で
ジョージ・ユングの心の飢餓の対極としての娘に対する愛情
を演じていた。
ペレノペ・クルスはスペイン映画とは全く別の悪妻役
を演じていたが、この作品では母親、妻の演技が
作品の重要な鍵。
私の秘密の花 マリサ・パレデス
ペドロ・アルモドバル監督の手になる1995年の
スペイン映画。
マリサ・パレデス演じる小説家(出版社からは
良質な恋愛小説を書く事を依頼されている)、
その家族、友人、そして夫との関係を、
主に、マドリッドのアパート、マンションを舞台に
女性側からの心理描写を縦糸に描いた作品。
マドリッドから南下する道路に沿った
乾燥し、緑の少ない平原そしてたどり着いた
母の故郷の昔ながらのスペインの田舎町。
監督の頭の中で既に構想が出来上がり、この映画の
中では主人公が自宅のゴミ箱に捨て、思わぬいきさつから
映画脚本家の手に渡った事になっていた「冷蔵庫」は
本作から11年後の2006年にペネロペ・クルス主演の
「ボルベール(帰郷)」で見事に作品化された。
私の秘密の花とは、
女性が心のどこかで育てている、
情熱の花か。






