ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女
2004年に心臓発作で急逝したスウェーデンのジャーナリスト
スティーグ・ラーソンがパートナーの女性との共著として
初めて執筆した小説であり絶筆となってしまった『ミレニアム』
(Millennium)。
2010年「このミステリーがすごい」でドン・ウィンズロウ作,
東江一紀翻訳の「犬の力」についで2位に選ばれた、
「ドラゴン・タトゥーの女」「火と戯れる女」「眠れる女と狂卓の騎士」
から成る三部作 の『ミレニアム』。
四六版の体裁として、ヘレンハルメ美穂訳で早川書房から
出版されている『ミレニアム』を読む前に、
スティーグ・ラーソンの母国スウェーデンで映画化され
「Män som hatar kvinnor」と題された三部作を観た。
映画の題名となっている「Män som hatar kvinnor」は
「女を憎む男」の意味を持つようであり、ハリウッドのリメイク版と
比べて約14%の13百万ドルで製作された本作は、
B級ムービー程の低予算では無いが、B級ムービーの持つぞくそくするような
面白さ、わくわく感に溢れた娯楽作品に仕上がっていた。
第二次世界大戦時ナチス党員だったとの設定の男達が持つ、
サディスティックで自己の本能のままに快楽を追求する身勝手さ。
反人種差別、反極右を信条とするスティーグ・ラーソンが
ノオミ・ラパス演じるリスペットの生き様を通して、
利己主義の男達が体現する女性への偏見・軽蔑・暴力を告発している。
少女時代に受けた精神的傷がその後の人生に大きく影響している
リスペット。内面を隠すパンク的ファッションを全身にまとった
ノオミ・ラパスの演技は秀逸であった。







