ヨーロッパ建築巡礼記 改 デザインで豊かな生活を -75ページ目

上棟しました

 

先週はずっと天気予報を気にしていましたが最高の上棟日和の天候の中、無事に予定通り上棟しました。地鎮祭と同じく上棟は大きな区切りで工事も折り返し地点。ここまでくると後はいかにしっかりと仕上げるかという段階です。

 

 

屋根も板金屋さんによるアスファルトルーフィングまでしっかり施工完了し、構造の筋交い施工、壁の防水紙の施工まで順調に進みました。2面道路に面する変形した三角形のコーナー敷地なので建物が綺麗に見えていい感じの佇まいです。これからの仕上げが楽しみです。

 

謹賀新年

明けましておめでとうございます。3回目の年男となる2018年です。今年も宜しくお願いいたします。

 

2017年に感謝

2017年もクライアントに恵まれて充実した1年を過ごすことができました。1年1年、手がける数も増えてきて感謝の気持ちしかありません。数多い設計者、ハウスメーカーや工務店などがある中、たまたまの巡り合わせからご依頼いただいたクライアントのためにも1件1件すべての住宅は自分が住みたい、いいなぁと思えるものにしたいと設計してきました。住まれるご家族の自分達らしい空間を一緒につくりあげていくその設計のプロセスも不安なく楽しんでいただければと思いを込めています。

 

今年完成したものだけを簡単にご紹介します。

 

■2017年1月竣工 大野の家(福井県大野市)

彦根や長浜でも雪は降る方ですがそんな雪とは比較にならないくらい雪深い福井県大野市で設計させていただいた5人家族のお住まいです。とっても広いご実家の敷地でお母様が住まれる母屋の横のあいている場所に30代ご夫婦の家を建てました。雪の影響をなるべく少なくできるように考えた形態や構成の中、冬でも家の中は安心して憩える木の優しい素材感と左官仕上げや福井の越前和紙をつかった柔らかい壁に包まれた空間をメインに構想しました。そんなリビングには特製の大きなダイニングテーブルを中心に子供達含めて家族が常に集まれる空間が実現できました。育ち盛りの男の子2人と女の子1人の3人のお子様がこのリビングで成長していくことをイメージしながら、子供達がそれぞれ独立していってご夫婦だけのリビングになっても上質な素材の経年変化で魅力が増していき、いい空間だなと思ってもらえれば嬉しいなと設計しました。

 

■2017年7月竣工 高月の家(滋賀県長浜市)

湖北地方の湖岸沿いにある美しい佇まいの山本山の麓に設計させていただいたお住まいです。クライアントとの出会いは2015年の2月だったので完成まで約2年半お付き合いさせていただきました。最初は別の敷地でプレゼンをし、その後に敷地が変わりました。全く条件の異なる敷地だったので最初の敷地でプレゼンしたものとは違い最終的には贅沢な敷地を活かした平屋を提案させていただき完成しました。滋賀県の中でも湖北地方は雪がよく降ります。そんな敷地環境から車を止める場所は家の本体から屋根をぐっとのばしてストレスフリーでアプローチできるようにしました。車を入れやすくする場合、道路に対して通常は屋根だけのカーポートなどが設置され、せっかくこだわった家が実現しても違和感のある既製品のカーポートによって残念なものになってしまいがちです。そうならないようコストを抑えながらも魅力的な外観ファサードとなるよう意識的に設計しました。平屋なので建築面積は結構なボリュームになりますが建築面積に対してのコストバランスに優れた素敵な家に仕上がったと思います。空間構成にも特徴があり南が道路で本来なら南に面したところをリビングにするところですが、冬の雪かきなどの手間を最小限にするために道路に対してすぐ車のスペースを設けたためリビングは奥になります。そのリビングが1日中明るく快適な空間になるよう太陽を取り込む形状をした合理的でありながら個性的な空間ができました。使い勝手のいいプライベートな屋根の深い中庭空間も魅力的です。敷地が変わったこと以上に道路の申請の問題で長い時間がかかっての完成でしたが、満足していただけてとても嬉しいプロジェクトでした。

 

■2017年7月竣工 東近江の家(滋賀県東近江市)

20代の若いご夫婦からのご依頼で徹底したローコストを追求して完成したお住まいです。2階建ての住まいとしては僕が設計したものでは一番のローコストの物件になりました。祖母が住まれている母屋の横のスペースに建築面積15坪のコンパクトな2階建て。4人家族で30坪弱の総二階のシンプルなプランでありながら外からは特徴的なかわいい家型のシルエットがずれた構成の印象的な外観デザインを実現しました。内部のインテリアの提案までとても信頼していただき、任せていただいたことから約1700万円で実現できたとは思えない細部までこだわったディテールの家になりました。内部はリビングにダイナミックな吹き抜けを備えた気持ちのいいメリハリの効いた空間が楽しいものに。個人的にはローコストでも全体としてバランスを考えたコストコントロールから上質なサペリ材を使用したオリジナルのオーダーキッチンが美しい仕上がりでお気に入りです。周囲の長閑な田園風景の中、夜は窓から漏れる明かりがご主人の帰宅を優しく迎えてくれるようなほっとする温かさを感じる家にしたいなと思って設計しました。

 

■2017年7月竣工 美浜の家(福井県三方郡)

お父様の代に建てられていた実家を息子世代のご家族が住むために仏間を含む和室だけを残してフルリノベーションした住まいです。既存の瓦屋根や外観は玄関まわりのファサード以外は触らず内部空間を中心に可愛い3姉妹の子供達がそれぞれ同じ大きさの部屋を均等にもてるようプランニングしました。2016年1月に初めてお会いしてから今年の夏の完成に向けてじっくり時間をかけて設計させていただきました。とても丁寧に図面を読み込んでいただき一緒に恊働したような楽しいプロセスでした。僕の過去の設計物件もよく見ていただき随所に今までの経験が散りばめられた嬉しいプロジェクトになりました。完成写真はこれからの撮影でHPへのアップはまだできていないためこちらで簡単に工事中の写真でbefore→afterのご紹介。

外観のbefore→after

 

内観のbefore→after

 

■2017年9月竣工 長浜の家(滋賀県長浜市)

最初にご相談いただいた時の初回プレゼンから敷地が変わり新しい分譲地の宅地造成にも時間がかかったことで完成まで2年のプロジェクトでした。最終的には40戸程度の新しく開発された分譲住宅地の一角で敷地の南に面する幹線道路沿いの75坪の区画に2台分のビルトインガレージを備えた4人家族の住まいが完成しました。プランニング以上に外観のデザインに強い拘りをお持ちのクライアントの期待に応えられるよう様々な案を検討し方向性が固まってからもかなりのスタディをして決定した形態で白い外壁が特徴です。中庭の植栽と白い壁のコントラストが美しく、プライバシーを完全に守った庭と一体感のあるリビング空間がポイントです。建て込んだ住宅地でもできるだけ開放的に空間の抜けが感じられる構成とし、落ち着いて暮らせるラグジュアリーな大人の上質な空間を目指して設計しました。奥様がパティシエでもあり将来的に教室ができるようアイランドの大きなキッチンは見所です。数年前にもありましたが全然別々の経由で僕に依頼して下さった同時期のクライアントがたまたまお友達同士ということもあり、今回も今年の7月竣工の「高月の家」のクライアントと奥様同士がお友達でした。途中でお互いの新居の設計を僕が担当しているということが判明しそれぞれ楽しく経過を話したりオープンハウスを見ていただいたりしました。紹介ではなく繋がるこのような出会いも大変有り難く嬉しいものです。庭の完成が引き渡し後になりまだ外観と庭の写真が撮れていないのでHPには内観のみのアップです。外観写真は工事中のまだ完成していない時のものを一枚。

 

■2017年11月竣工 長浜朝日の家(滋賀県長浜市)

今年最後に竣工したのは長浜駅から徒歩5分の黒壁近くの中心市街地に建つ住まいです。土日は観光客もよく歩いている通りに面することからプライバシーに配慮して計画しました。前面道路側以外も3方全てが囲まれた密集地で特に南側は敷地境界ギリギリにお隣さんの長屋が建っている厳しい環境でした。その環境の中でも明るく開放的で且つ飼われている犬と猫が自由に出入りできる中庭が欲しいといった希望でした。お母様の介護のための完全なバリアフリー化やお子様のためのグランドピアノの防音室も必須条件。難しい敷地と条件でしたがその方が設計のしがいもあるというものでとても素敵な空間ができました。今回のクライアントは僕がはじめて設計した建築から知ってもらっている恩人の一人ということもあり、デザイン的なことは全てを自由に任せていただきました。僕が昔からずっと愛用するコムデギャルソンの服をお好きなクライアントということもあり美的なセンスは共有していたと思います。元々はビルが建っていた土地で、更地になっても周囲の建て込みから本当に明るい家ができるのか、ずっと暗いのではないかと心配されていましたが日中は想像以上に常に明るい空間が実現できました。家具や雑貨なども含めてトータルでご提案させていただき造作家具は全てフルオーダーでデザインし設計も存分に楽しむことができました。

他にも店舗などいくつか完成した2017年で、ご依頼いただきましたクライアントの皆様に恵まれとても充実した1年となりました。来年は今年以上に完成する建築がある年になりますので益々どのプロジェクトも想いを込めて、クライアントにとって頼んで良かったなと思ってもらえるいい建築になるよう頑張っていきたいと思います。

火花

 

もうすぐ劇場での公開も終わりそうだったので見てきました。僕が中学生の頃からある年季の入ったビバシティシネマでお客さんは3人だけのほぼ貸し切り状態でした。火花は小説は読んでましたがドラマは未見でした。

 

小説でもじんわりくる感動でしたが映画も小説に負け時劣らず素晴らしい内容でした。夢をもった売れない漫才師の物語で小説でも基本せつなく苦しく、自分を信じたことを貫いても売れない葛藤、悲しいながらも生きることへの愛が感じられる秀作でしたがその世界観を崩さず素敵な作品に仕上がっていました。

 

芸人が書いた小説から芸人の監督がつくった映画ですが、芸人への愛が溢れていました。夢散って諦めた全ての芸人を肯定する大きな希望も感じました。タイトルの火花も改めて秀逸で映像化したときにも小説世界以上に意味が重なってくるいいタイトルだなと思いました。原作読んでないとなかなか入り込むのが難しい作品かもしれないですが良い作品を見させてもらって感動しました。

 

芸人世界のことを描いたものですが、夢をもってものを作っているあらゆる表現の世界にも当てはまる奥深さが良かったです。

 

 

高月の家へ

 

夏にお引き渡しさせていただき数ヶ月。食洗に不具合があると連絡をいただきメンテの立ち会いに伺いました。

 

設備屋さんと電気屋さんにきていただいて見てもらったところロック部分の機構の初期不良だろうと分かりました。いつも同じ型番の食洗を使用していますがはじめてでした。食洗も家電なので初期不良などはどうしても防げないことですが、気持ちよく使ってもらえるよう早急に対応をお願いしました。

 

 

竣工後のお伺いで暮らしぶりを見せていただき、綺麗に住まれている様子や生活を楽しまれているインテリアを見ると嬉しく思います。

奥様のセンスのよい緑の配置や器などがいい感じでした。2mをこえる高さのクリスマスツリーも屋根のあるテラスにぴったり納まっていました。南に面した高窓からは冬の高度の太陽光が室内に充分差し込むように設計していたので今日はイメージ通りの光が差し込んで気持ちのよい空間も味わえました。断熱性能の高いサッシを使用したり断熱にも気をかけた設計の効果もあり朝起きてエアコンで室内を温めると昼間はエアコンを使わず暖かさが持続して過ごせているともお聞きしました。快適に過ごしていただいてるようで良かったです。