和久傳の森「森の中の家 安野光雅館」
3月以降建築巡りにも出かけることができていないので、1年ほど前に訪れた安藤建築をご紹介します。
京都の北、京丹後市久美浜町に2017年にオープンした和久傳の森「森の中の家 安野光雅館」は安藤忠雄設計による美術館です。
完成時にニュースで見て以来、いつか行きたいなと思っていて1年ほど前の2019年の春に訪れることができました。
京都の高級料亭として有名な和久傳(わくでん)さんが創業の地である丹後に開いた和久傳の森。
その和久傳の森に、丹後出身の画家である安野光雅の美術館として「森の中の家 安野光雅館」ができました。
入口は黒く塗装された板塀にサインのミニマムなデザインです。
右手にコンクリートの壁によって遮られた奥に黒い建築が見えます。
コンクリートの壁に沿ってアプローチします。
壁を抜けると建築の全貌が現れる演出です。壁は黒く塗装された木仕上げでコンクリート打ち放しの仕上げではありません。内部は撮影禁止だったので撮影していませんが木造ではなく安藤さんのコンクリート打ち放しの空間になっています。展示空間はそこまで大きくないですが安野光雅の可愛い絵がゆっくり楽しめる空間です。
美術館の奥にはレストランとミュージアムショップがあり、レストランでは和久傳の和食がカジュアルにいただけて美味しかったです。
近くには日本三景のひとつ、天橋立の観光も帰りに寄れる立地でした。
現場チェック
引き渡し前の検査のため、現場チェックへ。
早朝の誰も人がいない時間に行きゆっくりと図面内容との確認をしてきました。
階段脇の壁はガラスタイルで間接照明で照らすとガラスの透明感が出てとても綺麗に仕上がりました。
階段の踏板は稀少なローズウッドの突板で仕上げています。鉄骨のささら桁は白、手摺は深いブルーで塗装、壁は漆喰仕上げです。
こちらはリビングへ至る通路部分ですが正面の借景である緑が気持ちよく。天井は木格子で壁の間接照明はオレンジの電球色、ホワイトの昼白色の切り替えがスイッチ1つでできる器具を使用しています。白だとモダンな雰囲気でオレンジだと優しい雰囲気になります。床は天然の大理石仕上げです。
洗面、浴室、トイレの空間を見たカットで建物の既存構造上配管スペースが必要で基本フロアから10cm水まわりの床を上げる必要がありその段差をスロープでゆるやかにつないで仕上げています。ちょうど写真で見ると床が反射している部分が傾斜の床でスロープになっています。
浴室だけガラスで区切っていますが、その奥にトイレ、洗面を配置。プライベートな水まわり空間はホテルのように開放的に使いたいという希望から来客用のトイレは別に設けています。浴槽からは琵琶湖が眺められるよう設計しています。昼間に気持ちよく自然を感じながらゆったりできる空間です。




















