子供部屋の追加
ちょうど4年前に完成した住宅で設計時は1人のお子様でしたが3人に増えたことをきっかけに子供部屋の追加のための増築のご相談を受けていました。
増築工事の申請許可がおりたため今日から工事がスタートしました。まずは設備配管の新設、移設をしてから基礎工事に進みます。1階に納戸兼、自転車置き場のようなフリーに使える土間スペース、2階に子供室を1室増築します。元々は2部屋の子供室がありましたが同じ大きさで1部屋追加するため子供部屋を既存の子供部屋の隣に位置するよう2階に追加し、その下も利用しようという設計です。
2ヶ月少しの工期で完成の予定です。建物のデザインは違和感なく、使い勝手が向上するような増築計画になります。
2016年9月に彦根で竣工した「高宮の家」になります。分譲住宅地でもプライバシーの守られた中庭を中心に設けた素敵な住まいです。
薪ストーブについて
打ち合わせのために薪ストーブの資料をまとめていたのでこちらでもご紹介しようと思います。冬場の暖房設備として薪ストーブは一番いいと実感していますがどうしても費用はかかります。
しかしその費用以上に体の芯まで温まることや、しっかり計画すれば家全体が気持ちよく温かくなることや、炎による癒し効果など実際使用されている方の満足度はかなり高い設備だと感じています。
暖房には、エアコン、床暖房、蓄熱式暖房、ファンヒーターなどありますが、この中でも最初にかかる設備費用としては薪ストーブが最も高価だと思います。それには薪ストーブ本体以外に煙突工事、屋根工事、床、壁などの耐熱工事が必要になるからです。それらを合計すると一般的に100万円をこえる金額になります。この費用が高いと感じるか安いと感じるかは家づくり全体で自分達が何を優先するかで変わってくるかと思いますが、実際に一度使うと薪ストーブはずっと使い続けたいと思える魅力があります。
はじめて薪ストーブを設置した住宅ではネスターマーティン(ベルギー)C43を使用しました。モダンでインテリアとも調和する素敵なデザインで火入れに同席させていただいた時のことは鮮明に記憶に残っています。
クラシックなデザインのものは古民家のリノベーションにも調和します。ここではヨツール(スウェーデン)のF500を使用。ヨツールはスウェーデンの薪ストーブメーカーの老舗で創業160年以上の歴史を持つメーカーです。
薪ストーブは新築の際に同時に計画したほうが望ましいですが、後からでも設置することが可能です。2015年に完成した住宅で、薪ストーブが欲しいというリクエストから2019年12月に薪スートブを設置した物件もあります。こちらは元々広めの土間スペースをリビングに面して設けていたのでそこに設置させていただきました。
後から設置する際には煙突を貫通させる部分が建物の構造体に影響のない場所であることや、床や壁の仕上げ材などに配慮する必要があります。
土間部分に設置したので床は改めて工事することなく設置でき、背面の掃き出し窓に対しても薪ストーブにリアヒートシールドを設置して安全に使用できるようにしました。リビングに腰掛けられるよう土間とリビングの床高さを40cmで設計していたので、薪ストーブもちょうど40cmほどの脚があるデザインのものを選定して納めました。こちらはネスターマーティンのTQ33です。
2世帯住宅を考える
2世帯住宅のプレゼンをさせていただきました。
振り返ってみると2世帯の設計経験も蓄積されてきました。通常の住宅も勿論ですが2世帯は考えるのがとても楽しく、設計しがいがあると感じます。
条件が複雑で難しいほど設計によって開ける可能性があると思うので、敷地条件、家族構成、家族の要望からこの場所でしか考えられないプランを見つけたいと思ってスケッチを重ねてトライします。
一つとして条件が重なることはなく今まで設計してきた2世帯では1階、2階で世帯を分けたもの。同じ敷地で子世帯、親世帯を別棟で分けたもの。2世帯でも水廻りなど共通で暮らすもの。2世帯ではなくとも親世帯が住む実家の敷地内や敷地横に子世帯が別に建てるケースなど。今回提案させていただいた住まいもはじめての条件でしたが検討を重ねると徐々にうまくプランにまとまってくるのでその感覚を掴むまで頭の中では幾度となく暮らしを想像しながら検討します。各世帯のプライバシーは守りながらも適度な距離感や、集まった時での使い勝手、何かあった時には助け合って生活しやすいことなども2世帯を設計する上では大切なことだと思います。
「長浜朝日の家」(介護のため水廻り共通としたもの)
「白鳥の家」(同じ敷地内で各世帯を別棟としたもの)
「彦根の家」(階で世帯を分けたもの)
設計事務所との家づくりとは
誰しも当たり前に思うこと。
少しでも安く家を建てたい。
一般的に設計事務所に家を頼むと高くなるのでは?という固定観念がどうしてもあると思います。決してそんなことはないのですが、それは設計事務所側からも正しい情報を発信できていないことが大きな要因の一つかと思います。
ハウスメーカーや工務店などは営業活動としてモデルハウス、広告などで広く情報を提供していると思いますが、設計事務所はどうしても日常の業務に忙殺されてなかなか外向きの情報発信ではなく内向きになりやすい側面があります。
それは設計をする設計士自身がお客様の要望を聞き、図面化し、打ち合わせをし、申請をし、工事の監理をし、完成引き渡しまで全ての家づくりの工程に施主様と併走するパートナーとなるからです。
家づくりを経験したことがないと一人が関わることは当たり前のことのように思いますがハウスメーカーや工務店では営業、設計、工事は別の人間が一般的です。もちろん誰かが全体を指揮する必要がありますが家づくりのプロとして設計の人間が直接全ての工程に渡り責任をもって関わることが結果、施主様にとって満足いく家づくりができると信じて誇りをもって設計をしています。
そこには当然お金の問題があり、誰もが家づくりは人生をかけた大きなプロジェクトとなるので慎重に考えると思います。その段階で広い営業活動によって情報が多いハウスメーカーや工務店に自然と相談に行きそこで決める方がほとんどなのが現状だと思います。我々のような個人の設計事務所にはハウスメーカーや工務店では何となく自分たちの思い描く家づくりは難しいのでは?同じ予算でも実際どんな家が実現できるの?といった具合に粘り強く家づくりに挑戦される施主様が大きな一歩を踏み出して相談に来ていただけるのだと感じてます。
僕個人も設計活動を始めて15年ですが、この肌感覚はずっと変わらないなと感じていてもっと気軽にハウスメーカーや工務店に相談するような感覚で設計事務所に話を聞いてみるかと思っていただけるように発信していかなければいけないなと強く感じています。
幸運にも長く設計をしていると徐々にネットや雑誌で自分が設計した住宅を見て依頼いただく方も多くなり本当にありがたいなと思い、全てに全力を注いできました。ローコストの住宅でもハイコストの住宅でも1件の家を設計から完成引き渡すまでの労力や仕事量はほぼ変わらないのが実情です。むしろローコストの方が様々な工夫が必要な分、経験と技術が必要になってきます。
実は15年間の設計でお施主様の希望する予算に納まらず完成しなかったというケースは一度もありません。住宅、店舗含めると100件以上設計してきましたがお施主様の予算の中で最大限可能な空間を実現することに最も尽力した結果で、そこに自分の力があると最近認識できるようになってきました。
今までは自分を見つけてくださった施主様、依頼いただいた施主様の為にという思いが強くて外への意識が少なかったので、我々の事務所の価値をより正しく発信することを意識していきます。実際ハウスメーカーと変わらない値段で設計料も含めて満足いく家は実現できること、実現してきたことをさらに伝えていこうと思います。














