ヨーロッパ建築巡礼記 改 デザインで豊かな生活を -284ページ目

キムチハウス(夕食)

朝の10時から街に出て一通り中心部を歩き、まだまだ日が明るい夜の7時に宿に帰ってきた。朝出るときに、夕食が7時からだと言われたため、その時間に間に合うように戻ってきた。

まだ着いたばかりでどういう所で食材を買ったらいいかも分からず…夕食が出るならそれまで我慢したらいいやと思って、何も食べなかった。さすがに歩き通しなので喉は渇くから水だけは途中で購入した。水なんて日本では普段買うもんじゃないという感覚だったのに…

夕食は他の宿泊者も帰ってきた頃から朝食と同じように、準備をした。ご飯を自分でよそって、スープをもらい、席に着く。

何かおかしいぞ…
驚いたことに辛さに苦戦した朝食のメニューと全く同じだった。
これはさすがに応えた…

明日は違うメニューでお願いします… 食べながらずっと思っていた…
やはり、朝と同じくスープが激辛で、隣の韓国人から白ワインを勧められた。
予想通りキムチと全く合わなかった…

散々な夕食も終わり、日本を飛んでから乗り換えなどでかれこれ40時間はたっていたこともありやっとシャワーが浴びれるぞ!っと期待して、着替えを持ってシャワー室へ。

シャワーは10人くらいの宿泊客で1つだけなので手早く済ませないと迷惑になるな~と思いながら、浴び始めるといつまで経ってもしか出ない…

えっ…

噂には聞いていたが、まさかヨーロッパ最初の宿から水シャワーとは…安宿巡りだからある程度覚悟していたが一気に落ち込んでしまった…少しでいいから…お湯出て欲しかったな…

これから先どうなることやらと不安になったが、時差もあり疲れていたためすぐに就寝☆

*写真の左側のベッドの下がmy space*

シュテファン大聖堂

ウィーンの中心地に位置する象徴というべきシュテファン大聖堂

13世紀建立の後期ロマネスク様式の教会を、14世紀以降ゴシック様式によって大規模に増改築したもの。訪れた際も塔の補修工事が行われていた。

平面は3廊のホール形式、南の尖塔は高さ136.7メートルで寺院の塔としては世界3位の高さである。
シュテファン大聖堂前の広場から国立オペラ座を結ぶケルントナー通りはウィーンのメインストリートで歩行者天国である。そこは大道芸、ショッピングを楽しむ人だかりで賑わう華やかな通りだった。

また、ケルントナー通りと直交するグラーベンの通りアドルフ・ロースハンス・ホラインの建築が立ち並ぶ建築ギャラリーのようである。

写真の左隅に光輝くミラーガラスの現代建築はハースハウス
1985~90年ハンス・ホラインによって設計された。

マジョリカハウス

マジョリカハウス1889年に郵便貯金局と同じく、設計はオットー・ワーグナーによるものである。

マジョリカハウスとはリンケ・ヴィ-ンツァイレ40番地の集合住宅の通称である。

平面構成は伝統的なものだが、ファサードで新しさと相互の差異を生み出している。
マジョリカ焼の陶板を貼り詰めてファサード全体に大胆な構図で赤いバラの花模様を描き出すことで、華やいだ雰囲気を創出している。
四角い窓を整然と並べ、建物全体を厳格な矩形でまとめ、建築上あるいは彫刻的な装飾を排除していることが特徴である。

ウィーン郵便貯金局から、場所的に結構な距離があるがウィーンの街並を楽しみながら歩くとアドルフ・ロースカフェ・ムゼウムオルブリッヒウィーン分離派館などを見学し、辿り着いた。

集合住宅に面してアジア系のマーケットが雑然と蔓延り、今まで歩いて来た美しいウィーンとは異なる空気が流れている。
そんな周辺環境であるが、他の建築と比べると全く質の異なる輝きを放っている。

まるで建築と絵画が一体化したような不思議な魅力を秘めたファサードであった。



ウィーン郵便貯金局2

内部空間はガラス天井により、予想以上に明るくて驚いた。

学生時代は光に関する卒業論文に取り組んだので、この光の名建築はじっくり時間をかけて体験したかった。
光は時間の変化や天候により刻々と変化する。
建築は自然を切り取るものだと考えるならば、光は自然の中でもっとも空間内に直接影響を与える要素だと思う。ウィーン郵便貯金局でも天候による空間内の変化を肌で感じることが出来て幸せだった。

天井からの光以外にもこの建築の見所は数多く、床のガラスブロックや、照明、家具など全ての建築的要素が美しい。夢中でスケッチやスケールで実測をしていたら急に照明が落ちたようにスーッと暗くなった…

何事かと思うと、太陽に雲が重なり、自然光が届かなくなったことに気づく…
まさに外の天候によって空間が変化したのである。

30分ほどするとまた、朝日が射し込むようにスーッと明るくなった
光の射し込む角度も微妙に異なりまた違う表情を見せてくれた。

1日中いても飽きない空間だと思いながら、何カ所もスケッチや実測をし、3時間ほどこの建築内に浸ることが出来た。

日本の郵便局の受付ホールで3時間も外国人が写真やスケッチをしていたらつまみ出されるであろうが、この郵便局は建築を勉強するものを煙たがらず好きに見学をさせてくれた。このあたりの感覚はヨーロッパ人と日本人の一般的な建築に関する意識の違いだろう。

さすがに有名建築だけあって、世界中から見学者が来ていた。3時間いる間に3組の建築学生(ブラジル、カナダ、スペイン人)に出会った。世界各国、建築を勉強するものはどこでもスケッチをするということが分かった。

ヨーロッパでの最初の建築体験がウィーン郵便貯金局で幸先良いスタートをきることができた。


ウィーン郵便貯金局1

ウィーンで一番楽しみにしていた建築はオットー・ワーグナー設計のウィーン郵便貯金局

オットー・ワーグナー(1841~1918)は1894年からアカデミーの教授をつとめ、その就任の講演において過去の様式からの離脱、合理的な材料の使用や構造形態を主張する。翌年出版された「近代建築」では建築の基本原理、「必要様式」を提示し、機能主義理論の先駆者として近代建築の父とよばれるようになった。

そんな彼の代表作としてウィーン郵便貯金局は有名な作品である

特徴として外観は古典的な要素を残してはいるが、ホールの構成が見事である。装飾を捨て去り、細い鉄骨の支柱によって支えられたガラス張りのヴォ-ルト天井、下階の採光のための床にはめ込まれたガラスブロック、明快に分節された白い壁面は、近代主義への移行を端的に示す。

ここではホールのガラス屋根を介して降り注ぐ光を実際に体験したかった。
ウィーンで一番始めに内部空間を体験する建築はここだと決めていたので、ガイドブックの地図をたよりに慣れない道を迷いながら歩き続けると、写真で見たことのある外観が目に飛び込んで来た。

写真などから知る自分のイメージとはかけ離れたスケールに驚いた。
一部外壁の補修工事で足場に囲まれていたが、正面エントランス部分はしっかり見ることができた。

かなり重厚な雰囲気の扉を開けると、ホールに行く為の階段ホールが出迎えてくれる。
階段ホールは警備員が構えているのを横目にゆっくり階段を踏み締めながら登り、扉を開けると写真では何度も見たことのある内部空間に包まれた…