これまでいくつかのレストランで働いてきて、仕事の進め方や分担、料理の方向性、料理長の指針など
レストランごとに異なるなぁと感じていました。
特に、料理長の"好みの味"を知ることは重要だなぁと感じたのがレストラン・Carmelo Grecoでパティスリー担当になったとき。
"好みの味"というのは料理長が好んで食べる味ではなく、自分のレストランでお客さんに提供したいと思う味。
料理長がこういうデザートを求めているんだ、と分かってからは
ランチメニュー用のデザートやプチフールでどんなものを作ったらOKをもらえるかが掴めてきました。
自分が試してみたいと思うデザートを、料理長好みに仕上げるにはどうしたらいいのか、と考えるのも楽しかったです。
ちなみに、料理長・Herr.Gは
"甘味と酸味が一皿にバランスよくあり、なめらかさだけでなくカリッサクッとした食感も楽しめるデザート"が好き。
これは料理にも同じことが当てはまり、
皮をカリッとソテーした白身魚には
ケイパーとレモンの風味が加わったナスとフルーティーなカレーのソースを添えたり、
じっくりと煮込んだ仔牛の頬肉には
バルサミコでコクと酸味を加え、バターの香る滑らかなジャガイモのピューレを敷いたり。
料理一皿に込められたバランスが大切なんだ、とレストラン・Pearlで働いたときの気持ちを思い出してからは
新しい料理を教わるときにも、できるだけ作り手の意図を聞くようになりました。
この料理を考えた人が、なぜこの食材とこのような組み合わせにしたのかを理解するかしないかで。。。出来上がる料理が違うものになってしまうと思うようになったんです。
忙しい毎日の仕事の中で、その意図を忘れてしまい(?!)料理の意味から外れてしまった仕事ぶりを見たこともしばしば。
コレは本当に残念だなぁと感じていました。
それはさておき、
新しいレストランで、新しい料理長の下で働くにあたり、やはり最初に知っておかなければいけないのは
新しい料理長の料理に対する考え方。そう思っていました。
仕事の初週から料理長・Herr.Kに「ティラミスのクリームが…」と言われ、
次にはどんな注文やデザートに関する感想が飛んでくるんだろう。。。と思っていましたが、
先週、Herr.Kが理想とする料理をちょっとだけ知ることができました。