2017年1月の岡山の湯シリーズ、再開。
真賀温泉より南下、加賀郡の吉備中央町へ。
この町には立寄り可能な温泉宿が3つある(施設はさらにもう少しある)。
それぞれ自家源泉を持つ一軒宿。
このときは2軒の宿へ訪れることにした。
まずは、湯の瀬温泉。
湯原温泉があった旭川の支流にあたる豊岡川に寄り添うように建っている。
大正10年の創業らしい。
硫黄鉱泉・湯の瀬温泉との看板がグッとくる
湯の瀬温泉旅館 藤井旅館
なお玄関のガラスには、湯の瀬温泉・藤井旅館となっている↓。
宿の正式名称は湯の瀬温泉旅館なのか、藤井旅館なのか。
一般的には湯の瀬温泉旅館と呼ばれているようだが、ここでは併記する。
立寄り入浴も9時から21時まで広く受け付けており、入浴料は600円だった。
2代目の女将さんに支払い、浴場へ向かう。
玄関から入って当然そこは1Fなのだが、浴場は地階にある。
と言っても土の中ではなく、川に向かって降りる感じだ。
館内は明るくキレイで、外観から何となく予想していた鄙び系のイメージはない。
浴場は男女別に内湯が1つずつ。
ぼくが入る寸前に先客が2人出てきた。
独り占めで入れそうである
脱衣所の貼り紙↑には、特別なことは書いてない。
源泉温度が低いので加温しているのは予想通りだが、お湯を出したら止める指示があることを見ると、どうやら常時出しっぱなしにはしてないようだ。
かけ流しをキープするなら、光熱費を考えると仕方ないか。
それでは浴場内へ。
例によって時期的に湯気が溜まっており鮮明でないのはご容赦を。
ログハウスのような浴場だが、浴槽は石材造り。
洗い場は3辺にあり、それぞれシャワー付き。
カランを捻ると源泉が出る
無色透明な湯は源泉名「湯の瀬温泉」。
源泉温度27度、pH9.8の、アルカリ性単純温泉。
蒸発残留物は0.19g/kg。
豊岡川の川床から湧出しており、湧出量は不明とのこと。
この辺りに共通した方向の湯である。
先述通り、ぼくが浴場に足を踏み入れたときは湯は溜め湯状態だったが、セルフで加温かけ流しとなる。
循環しておらず、嫌な消毒臭も全くない。
写真↑の左上に見える緑のホースが湯口。
温度を逃がさないように浴槽内供給。
ここは非加熱源泉としたいので、他のお客が居ないのを良いことに、源泉まんまの状態で投入
非加熱源泉状態で、しっかりタマゴ臭
タマゴ味と、アルカリ性らしい甘味もある。
加温状態でもタマゴ味は感じられた。
トロみのあるしっかりとしたツルスベ感が心地よい
アルカリ性だけでなく、炭酸イオンが42.1mgあるのがそのトロみの要因であろう。
白い湯の花も観察できた。
全国的にはあまり知られてないかもしれないが、源泉は極上。
夏に非加熱源泉かけ流し状態で入ってみたい
湯の瀬温泉旅館 藤井旅館
岡山県加賀郡吉備中央町豊岡下1538-1
0867-35-0539 |
立寄り入浴料 600円
<源泉:湯の瀬温泉>
アルカリ性単純温泉 (アルカリ性・低張性・低温泉)
27度
pH9.8
蒸発残留物 0.19g/kg
無色透明
源泉でしっかりタマゴ臭あり
タマゴ味、甘味あり
トロみを帯びたツルスベ感あり
加温かけ流し
2017年1月入湯
※数値はH22の分析表より