ただし源泉は今でもドバドバと出ており、そのまま流されてしまっているそうだ。
それならそんな自然の恵みをいただこうと、川を渡ることにした。

以前あった吊り橋はもうないので、そのまま渡る。
増水している時期でなくてよかった

宿は廃業して数年以上建つ。
外から見るとまだしっかりしているようには見えるが…。
源泉が湧出する場所に出るためには、宿の中を通ることになる。

しかし浴室跡はこの荒れ様。
進むのも危険なぐらいの状態だ。
ここを塩ビ管やタライを持って進んだ
建物の裏側に降り立つと、おお、川に向かって一心不乱に放出している源泉が…!

相当な湧出量である。
誰が利用するわけでもなく、全量がそのまま流されてしまっている。
ああ、何とももったいない

潜望鏡のようなパイプから勢いよく出る湯は無色透明の単純硫黄泉。
芳しい焦げた硫黄臭があたりに漂っている。
クリーム色の沈着・析出の他に、黒っぽい沈着物も多いのが、いかにも硫黄泉だ。
引いた画はこんな感じである。

この後ろは上とは別の流れの川になっている。
↑の写真の右に見える、お馴染みのタライ。
放出される源泉に直接入れるには、足場が悪い。
と言うわけで、セッティング
2本の塩ビ管を継ぎ足して、足場のよい位置に置いたタライに湯を引きこんだ。
半分以上は塩ビ管には入らず漏れてしまうが、それでもあっという間にタライは満たされるだけの湧出勢いだ。
館内にあった分析表によると、この源泉だけの量かは不明だが、自然湧出で450リットル/分となっていた。
ここらで到着の半顔写真を。
某廃業旅館とその源泉

先に記した焦げた硫黄臭の他に、仄かなアブラ臭も感じた。
コクのあるタマゴ味の他、苦味と甘味がある。
淡く塩ダシ味も感じられた。
素晴らしく複雑な源泉だ。
ちなみに弱アルカリ性で、成分総計は0.5864g/kg。
さて、このままジャバっと浸かれればめでたしめだたしなのだが、源泉温度が59.1度(分析表)ある。
しかもこの注がれる勢いだと、どんなに湯揉みをしても入れるわけがない。
よって一度塩ビ管をタライから外し、後ろにある川から水を汲んできて、加水することにした。
入れなければ意味が無いからし方ない(^_^;)
桶で加水し湯揉みし、ようやく適温になった。

白と黒の湯の花がしっかりあった。
浴感はメモにないのだが、いずれにしても名湯といわれた源泉を味わうことができ、感激。
この手前の黒ずんだ方の流れをたどれば、堆積物は凄そうだが、川の中でも入浴できるポイントはあるであろう。
それにしてもこの源泉、このブログをアップする今でも変わらず、あれだけドバドバと出ているのだろうなぁ。。。
某廃業旅館の源泉
秋田県某所
単純硫黄泉(低張性・弱アルカリ性・高温泉)
59.1度
pH8.1
成分総計 0.5864g/kg
450リットル/分(自然湧出)
無色透明
焦げ硫黄臭、微々アブラ臭あり
コクのあるタマゴ味、淡塩ダシ味、苦味と甘味あり
白と黒の湯の花あり
完全垂れ流し(入浴時に加水)
2014年8月入湯
※数値はH1年の分析書より






