まだ何者にもなれていないわたしが、 | 旅館復活大作戦!!日本全国の旅館に、もっと元気になって欲しくて始めた ブログよ。

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わたしの2017年を漢字1字でしたためるなら「捨」になりそうです

 

 

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2018年の最初の月も、すでに半ばですね。時の流れる速さには、毎度毎度「ヒー!」と悲鳴を上げたくなります。まだ去年の記憶が感覚として残っているうちに振返ってみようと思うのですが、わたしの2017年を表すなら、「捨てた」の一言に尽きます。

 

とにかく日々のストレスをグッと軽減されるには何をすればいいのだろうと考えた結果、自分のストレスの大きな原因は、「物が目に映ること」だと気が付きました。元々、物への執着が極端に薄い方ではあるのですが、近ごろはそれに拍車がかかってきて、「執着が薄い」を通り越して「物があるとストレス」にまでなってしまいました。

 

 

これは、物を減らさねばならぬ。捨てねばならぬ。そう思って、7月のある土曜日、片付けを執行しました。服から始まり、小物やら書類やら、そして最後に取りかかったのが本でした。わたしも、一応本好きの部類に入るとは思うのですが、本が好きな人間は何を捨てられても本だけは手離すことができないとよく言われます。わたしも、過去に片付けを遂行した際、やっぱり本だけはどうしても思い切れなくて、「本棚だけはそっとしておく」という結果になりました。でも、去年行った整理の際には、今の自分に必要な本をさらに増やすためにも、ここは心を鬼にしようと、いよいよ本棚にもメスを入れることにしたんです。

 

 

残す本を選んだ基準はいくつかあります。

 

 

今の自分が読んでときめくか?

どんな時にこの本を読みたいか?

妥協して残した本はないか?

この本が手元からなくなったとして、もう一度買いたいと思う本か?

 

 

その結果、朝の埼京線のごとくパンパンだった本棚は、休日の高崎線くらいまで余裕ができました。伝わってないですね、ごめんなさい。例えを使ったのにさらに分かりにくくなるという。ダメね、あたい!!

 

 

残った本たちはさすがに激戦を勝ち抜いたメンバーばかりです。と言っても、手元に残した本のほとんどはわたしが幼い頃から大好きで、くり返し読んだ本がほとんどで、2000年以降に出版された作品は、あまりなかったのですが。ましてや、2010年以降に出た本は本当に数えるほどしかありません。

 

 

でも、そんな中にあって、どうしても捨てられない、いや、実は本棚の片づけを始める前から、「これは絶対に残しておこう」と決めていた本がありました。正確に言えば、それは本ではありません。漫画です。ちなみにわたしは漫画のほとんどをスマホで読んでいるため、紙の本はめったに買いませんし、買ったとしても読んだらすぐ手離すのが常です。なのに、その漫画は紙で買い、本棚の一番目立つところに置き、なおかつ手離すことなど少しも頭をかすめませんでした。表紙に触るだけで、胸がグッと詰まってしまう、こんな漫画はそうそうありません。

 

 

有名な作品なので、もしかしたらご存知かもしれませんね。作者は東村アキコさん。最近で言うと、ドラマ化もされた「東京タラレバ娘」などを描かれている方です。でも、わたしの本棚のセンターポジションに位置しているのは「東京タラレバ娘」ではありません。

 

 

「かくかくしかじか」という漫画です。

 

 

簡単に説明すると、東村アキコさんの自伝コミックです。宮崎に生まれた東村さんが、漫画家としてデビューするまでを描いた全5巻で完結の作品。お話は、東村さんが美大受験のために通った絵画教室の先生との関係を中心に描かれます。この先生が、なにせ、すごい。

 

 

 

なぜあんなにもこころがえぐられるんだろうと、ページをめくる度に思います。数ページ前まで声を出して笑っていた自分が、今は嗚咽が漏れるほど泣かされている。わたしは常日ごろから情緒が大変不安定な人間ですが、いかに通常穏やかな人でも、「かくかくしかじか」にかかればわたしと同じ状態に陥るのではないでしょうか。

 

 

 

ぜひ読んでいただきたいので詳細については書きませんが、いまこうやってブログを書いていても、あの作品の、あのセリフを思い出すだけで、胸が苦しくなります。涙が出そうになるのを無理に止めようとして、喉が「グゥ」とおかしな音を立てます。

 

 

かつて、何者かになりたいと思っていた若者だった方なら、きっと胸にくるはずです。何かになりたくて、でも色んな想いや感情がジャマをして、動けなくなったことのある方ならきっと。作中で、東村さんの恩師である日高先生がこう言います。

 

 

描け、描け、描け、と。

 

 

ごちゃごちゃ考えるな、とにかく描け、と。文字にしてたった2文字の言葉。「描け」。

 

 

ダメですね、思い出すだけでもう会社の机でボロ泣きしそう。

 

 

わたしも、2年前から、自分の文章の師匠に幾度となく言われているんです。いきなり自分の話になってしまって恐縮です。お伝えしていなかったと思いますが、わたしは2年前の春から文章教室に通っています。プロの書き手を育てるための教室です。その教室の先生がおっしゃっていることは、最初の講義からずっと変わっていません。才能なんかいらないし、そんなものは幻だ。とにかく量をこなせ、量が絶対正義だ、と。

 

 

 

書け、書け、書け と。

 

 

 

まだ何者にもなれていないわたしが、やらなければいけないことはもう決まっているんだよなと、「かくかくしかじか」を読むたび、考えます。書け、書け、書け。それしかないのだな、と。

 

 

 

何者かになりたくて、でも自分が前に進んでいる気がしない。そんな方がもしこのブログを読んでらしたら、「かくかくしかじか」はとってもオススメです。その時感じた胸の痛みが、前に進むパワーになりますから。