鈴木さんのお金のお話 とりあえず感動の最終回✨

 

 

鈴木さんのお金の話①ビットコイン

鈴木さんのお金の話②ビットコイン 

 鈴木さんのお金の話③ビットコイン 

 

 

ビットコインについて その4

 

 

 なぜ地域通貨は広がりを欠いたのか? の前に、

 

こないだ

ビットコインのような仮想通貨

クレジットカード電子マネー

どう違うのって訊かれたんで軽く。 

 

 

 

ビットコインは通貨だけど

クレジットカードや電子マネーは通貨ではない。 

 

 

 

じゃあ、通貨とはなにか?

 

難しい言葉で簡単に説明すると 

『それ自体が取引の完了性を持つこと』

です。 

 

 

『取引の完了性』ってなんなのよ 

 

現金で決済すると取引はそこで完了する

(こっちには商品、相手には現金が残る。終わり。)

 

けど、クレジットカードで決済しても

実際にその金額が銀行口座なりから引き落とされるまで

取引は完了しない。

クレジットカード決済

手元に残るのは商品その価格分の負債

相手にはその債権が残る。

その負債と債権を解消したときに取引が完了します。

 

 

 

電子マネーはどうなのか?

電子マネーで決済すると、その時点で取引は完了するけど、それは電子マネー自体の価値ではなく

事前に円やドルを 資産と言う価値に変えて保持し、

実際には円やドルを移動させているだけなので

便利な財布であり貨幣ではないと言われます。 

 

 

改めて、なぜ地域通貨は広がりを欠いたのか? 

 

 

2000年当時は、わざわざ地域通貨を使わなくても円で買い物ができたからです。 バブル崩壊時もリーマンショックでも1930年代の世界恐慌ほど、少なくとも日本では、実体経済は壊れていなかった。僕の記憶では1973年のオイルショックの時の方がよっぽど物は手に入りにくかった。 

 

もう一つは、

その存在意義である地域が足かせになった。1930年代とは比べ物にならないほど物も人も広範囲にスピーディーに動く。ひとつの地域で営みが完結する場合の方が少ない。地域のための通貨であるが、それ故に利便性を欠くことになった。 個人的には、この二つが大きいと思う。

 

 

 逆に

ビットコインがここまで話題になった理由を地域通貨と比較して考えると

地域通貨との補完性も見えてくる。

 

ビットコインはネットユーザという狭い層ではあるがインターネットというインフラを活用して地域を跨いでの取引が簡単にできる。現状は取引のために通貨というよりも投機対象という色合いが濃く通貨としての評価は難しいが。 

 

そういう利便性のほかに

ビットコインがおもしろいのは発行の仕方。

一般に地域通貨は、なにがしかの担保を用意して

それに見合う量の通貨を発行することが多いが、

ビットコインは信用の量により通貨を発行すること。 

 

 

どうやって信用をはかるのか? 

これがビットコインの肝だと個人的に考えているんだけど、取引の数によって通貨が発行される仕組みなんです。ビットコインでの取引が発生するとマイナーと呼ばれる人達が各自のコンピューターを使って履歴を記録する。履歴が溜まってブロックが作成されると、その対価としてマイナーにコインが発行される。 

 

頻繁に利用があれば沢山コインが発行されるし、

利用がなければコインは発行されない。これが面白い。

 

つまり頻繁に利用されるということは信用があるということで、逆に利用されないのであれば信用がないことになる。 信用を担保として成り立っているわけです。

 

 

 

 そうそう、履歴を記録してコインを発行してもらう作業を『マイニング』と言います。マイニングを直訳すると『採掘』これが遊び心なのかイメージ戦略なのか。 

 

ひとつの『P2Pによる電子決済システム』から採掘されるビットコインは2100万枚。採掘される量は4年毎に半減してゆく。 なんかこれ『P2Pによる電子決済システム』=『金鉱山』みたいなイメージじゃないですか?

無限に採掘されるわけでなく、量も徐々に減って行く。 

 

きっと『ナカモトサトシ』さんを中心としたグループは、インターネット上に誰のものでもない金鉱山を作って誰でも採掘できる金貨を発行しようとしたんだと僕は思っています。

 

徳川幕府や英王室が一時期大きな権力を持っていたのは直轄の金山を持っていたからだとも言われます。 

 

お金がないと生きて行けない社会において

通貨を発行する側の力というのは小さくありません。

 

通貨とは何か?

誰が いつ どれだけ発行しているのか?

バブルや恐慌が発生した時に

誰が責任をとるのか?

 

問いかけているんだと、

問いかけるために設計したような気も。

 

 投機の対象になるような物は通貨ではない。という意見も聞きますが世界を駆け巡る巨大なバーチャルマネーが一国の通貨を買い占め投げ売りし新興国の経済を混乱させることもしばしばです。

 

僕らが食べ物や洋服を買うためのお金がリアルマネーとすれば、CDFやCFD、FXなどで利益を求めて世界を駆けまわるお金こそバーチャルマネーのような気がします。

 

 ビットコインは金本位制をやめて管理通貨制度に移行し

際限なく発行される

現在のお金(不換紙幣:信用通貨)への皮肉であり警鐘でもあるような気がします。

 

 過疎の解消のために地方の行政がビットコインを発行してベーシックインカムとして配るなんていうのは理想的な通貨だと思います。それが滞留した時に減価して、減価分は行政に税金として戻るみたいな機能を追加できればもっといいと

 

 

 

 

 ちょっと色々書き足らないとこはあるんですが、キリがないんでいったん締めます。 終わり