『~ 上海ラプソディ ~ ミステリアス・ミス・マヌエラ』を観ました。 | フリーライター 熊谷あづさの雑記帳

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11月30日(木)19時から中野のテアトルBONBONにて
『~ 上海ラプソディ ~ ミステリアス・ミス・マヌエラ』を観劇しました。


戦前の上海租界で、
国籍不明のダンサー「ミス・マヌエラ」として人気を誇っていた
実在の女性、和田妙子さんがモデルのお芝居で
主役のミス・マヌエラを演じているのは
私がベリーダンスを習っている

「アトリエ ムネモシネ」の主宰者YOSHIE先生です。

さらに、レッスンやイベントなどでお世話になっているKOZUE先生と
先日、ショーでご一緒させていただいた明美さん、
発表会などでお会いしているあさみさん、わかなさんの4名も

出演しています。

なので、観劇をすごく楽しみにしていて、
当日は張り切って受付開始直後に会場に赴き、
整理番号7番をもらい、見やすそうな前方の席を確保しました。

YOSHIE先生は、美しくて朗らかで、やさしくて
本当に、女神さまのような女性です。

ベリーダンスとYOSHIE先生のことについては、
以前のブログでもちょこっと書かせていただいたのですが
初めに教わったのがYOSHIE先生でなければ
とっくの昔にベリーダンスを辞めていたと思います。

YOSHIE先生のビジュアルやお人柄はもちろん
踊りもとても好きです。

類いまれなる美貌と確かな技術と豊かな表現力の
なせるワザなのでしょうか。

YOSHIE先生の踊りを観ると、

そのたびに気持ちや感情が揺り動かされます。

落ち込んでいるときに観ると、元気が出るし
疲れているときには、癒されるし
自己肯定感が落ちているときには、

心がじんわりと温もって涙が出たりします。

YOSHIE先生の感性や表現力は、
マヌエラ役でも余すところなく発揮されていて
まさに女優さんでした。

劇中の踊りも素敵でしたし
赤いドレス姿のラストシーンでは、思わず鳥肌がたってしまいました。

KOZUE先生、明美さん、あさみさん、わかなさんは
ダンサー役以外にも役をこなしていて、
どこからどう見ても、役者さんでした。

シルクベールとか、ファンベールとか、剣とか
ベリーダンスの小物を使った踊りや演出の場面がいくつもあって
すごく見ごたえがありました。

YOSHIE先生はじめ、知っている方が5人も出演なさっているので
なんというか、
親戚のおばちゃんのような気分で観ている自分もどこかにいました。

いいものを観させていただいて、ありがとうございました。

『~ 上海ラプソディ ~ ミステリアス・ミス・マヌエラ』は
現代の日本と、戦前の上海租界を行きつ戻りつしながら
物語が進んでいきます。

はじめのうちは、
ふたつの時間を交互に描いているのだと思っていたのですが
物語の後半になるにつれて、
もしかして、時間軸は3つなのかもしれないとも思うようになりました。

また、タイムスリップやタイムパラドックス、
パラレルワールドなど、SF的な要素の展開もみられました。
SFはけっこう好きなので、楽しめました。

さらに、福祉を取り巻く環境や外国人労働者の受け入れなど
現代の日本が抱えている社会問題も

組み込まれているように感じました。

現代と比べると、戦前の上海租界は
決して安全とはいえず、

不便で不自由なことが多かったのではないかと思います。

対して、今の日本は、少なくとも日常生活はおおむね安全で
生活は便利で快適です。

過去の時代とくらべると、
わたしたちはとても恵まれた生活を送っているはずなのに
気持ち的にも時間的にもどこか余裕がなくて、
イライラしていることが多くて
明るく前向きに暮らしている上海租界の人たちが
とてもまぶしく見えました。

『~ 上海ラプソディ ~ ミステリアス・ミス・マヌエラ』を観ながら
そんな風に感じたのは
かつての日本が持っていたような希望に満ちあふれた未来が
少しずつ遠ざかっていることを
心のどこかで察知しているからなのかもしれないなぁ、とも思いました。

いつかまた、別の形でマヌエラの物語が上演されるときには
ぜひ観劇したいです。