ばあばは、だいじょうぶ | くまちゃんのわらって日記。

くまちゃんのわらって日記。

人間大好き おしゃべり大好きくまちゃんが日常の見聞きしたことを綴ります。

 

  楠 章子 作

 いしいつとむ 絵

 童心社

 

   

        昨日 JPICの読書アドバイザーの関西支部の学習会に
    講師としておいでいただいたのが 
    この「 ばあばは、だいじょうぶ 」 の作者の楠章子さんでした。
 
 
    もう すでにいろんなメディアでも取り上げられていて
    また 2017年の課題図書、小学校1.2年低学年の部に
    選ばれています。
 
 
        
 
 
    つばさくんのうちのばあばはいつも 優しかったです。
    学校から帰って さかあがりや計算問題ができなかったことを聞いてくれた後も
    ママに叱られて ばあばの部屋にいくと、ばあばは 言ってくれました。
         「 つばさは だいじょうぶ 」 
    そのつばさが大好きなばあばが 
    少しずつ 「 わすれてしまう 」 病気になってしまいました。
    いろんなことをその病気のせいで おかしなこともしてしまうばあば。
    ばあばのお部屋にいくことも なくなってしまいがちでした。
         そんな ある日 ばあばがいなくなってしまいました。
 
    ばあばの部屋にはいって 見つけた引き出しの中のたくさんの紙切れ。
     「 めいわくばかりで、 すみません」
     「 ごめんね 」
     「 つばさは、 よいこ 」 
 
     もう このページでは  私は亡き母を思って泣いてしまいます。
     母も父と外出した先で 父がちょっと目を離した瞬間にいなくなりました。
     三月末の比較的 暖かい日で母は薄着でした。
     父が自転車で走り回り 警察にも連絡し 夜になり
     ただ ただ 待っていました。
     朝方 家からかなり離れた南港の方で保護されたと連絡を受けました。
     一晩 歩き続けていたらしく 倉庫に仕事に来たトラックの運転手さんが
     疲れ果てて座り込んでいた母をみつけてくれたそうです。
     特に けがもなく 衰弱しているだけで入院もせずに帰宅できたのは
     奇蹟のように思いました。 
 
      その後もいろんなことがありました。
      若年性のアルツハイマー認知症でした。
     
      この作品を書かれた楠さんのお母さまとおばあ様も
      若年性の認知症になられました。
      おばあさまは 50代で亡くなられたそうです。
      楠さんは仕事をしながらお母さまを今現在 自宅介護されています。
      デイサービスやショートステイも使いながらだそうです。
 
                     
            
 
               いいお写真ですね。
 
        素敵なエピソードがたくさんありました。
        お風呂屋さんを営まれていた楠家にうまれた章子さん、
        一人娘さんでしたが その幼少期から
                 本だけはたくさん買ってもらい
        本の好きなお子さんだったようです。
        息をするように 本を読んできた
        そう 表現されました。
        
          でも、ひらがなしか読めなくて 漢字はもちろん
                    カタカナも読めないころから 本を読みたくてしかたない
                      章子さんでした。お母さまには
          仕事があって 読み聞かせをしてもらえない。
          そのため お母さまは番台に座りながら 
                      次々に購入した本のカタカナや漢字にルビを
          ふっていかれたそうです。
          我が子が読む本にルビをふりながら 
                      その本を共有する、共感することもできます。
          一緒に読めないけれど 
                       お母さんの愛情が詰まっていますね。感動しました。
 
            命ってなに?
            老いるとは?
            人は 必ず 死ぬ。
            そのためには いまをどう 生きるのか?
 
             いろんなことをもう 一度  子どもたちとも考えたいと思います。
   
        このテーマで絵本として出したくて 絵本にこだわったので
        7年もかかったそうです。
        でも、こだわっていただいたから 小さい子たちにも読んで
        一緒に考えていけますね。          
        すばらしいこだわりですね。
        絵も 「 さくらいろのランドセル 」も
                   描かれたいしいつとむさんです。
         優しい色遣いです。
                 温かい楠さんの文章とあわせて ほっこりします
        私は母が若年性認知症になったことで 遺伝子的に心配もありました。
        最近 特に物忘れひどくて 落ち込むこともあったんです。
        でも、楠さんが講座中も明るく ケラケラお話されているのが印象的でした。
        私、無宗教ですけど でも、自分の力は信じていると言われました。
       できることを笑顔で信念をもち 
        楽しみながら実践されている表情が輝いています。
 
             
 
                   
 
                   
           この絵本のことをブログにかかせてもらいますと
           宣言したのです。(≧▽≦)
           素敵な作品をありがとうございます。
           これからも ますますのご活躍を期待しています。