石田真理 作
新風舎
ひとりぼっちのオオカミくんですが
ピアノ演奏依頼の手紙が届きました。
手紙の送り主に会うためピアノを引っ張って
はるばるとどこにでも出かけていきます。
そして手紙の送り主達にピアノを聴いてもらって、
オオカミくんには食べれないものなどの
お礼をもらってオオカミくんは家に帰ります。
オオカミくんはまた一人ぼっちですが
演奏会の思い出がオオカミくんの心の支えになっています。
そこへまた演奏以来の手紙が届きます。
オオカミくんはピアノを移動させながら
演奏を聴いてもらいに出向くのですね。
演奏会の思い出を胸に毎日を過ごしています。
行くところでグランドピアンの蓋をおもむろにあけて演奏するオオカミくん
なかなか 格好いいです。
鋭いツメを持っているけれど、サラサラの髪と長いまつ毛や手足、
繊細な雰囲気のオオカミくんは何の見返りも期待せず
大きなピアノを遠くまでひぱって行き、手紙の主の元で演奏します。
終了して帰宅すると また一人ですが 幸せな時間をプレゼントできた思いが
ずっと 残ります。
演奏を聴いた動物さんたちもかけがえのない贈り物をもらえたのですね。
そして 自分のことを必要としてくれる人がいる限り
その人のことを思い自分の最大限を尽くすって
本当に素晴らしいことですね。そんな生き方に憧れますね。
どこにいるのか オオカミくんに手紙も書いてみたくなりますね。
オオカミさん ぜひ、 我が家に来てください。