今年6月に公開されたばかりの話題作、もうAmazonプライムで観れるんですね~♪見ていて辛くなること請け合いのそのあらすじにも惹かれましたが白石和彌の名前にも惹かれた本作。観終わってから実はプロデューサーとしての参加のみと知ったのですが逆に監督の高橋正弥の名を知るきっかけになりましたし、高橋監督の今後も注目していきたなと感じました♪あと本作の描く内容から前橋市が協力していた部分に驚きもありましたし称賛する気持ちが残りました♪
市の水道局員の岩切(生田斗真)たちを悩ますのは料金の滞納者たちに執行する「停水執行」。同僚の中にはその業務に心を悩ます者も多いが岩切は仕事と割り切っていた。様々な理由から料金を滞納する利用者に対し黙々と停水執行を行う岩切だったが停水執行を行ったある家庭のある幼い姉妹の事が気になりだしている自分に気付きはじめて・・・
観終わってみるともう、やるせない気持ち!何とかなんないの!?って一応お話としては収まるところに収まりますが、恵子と久美子の幼い姉妹は「元通り」になることを望んでいた筈だしそれが一番の幸せなのに!格差が広がり過ぎた末期の資本主義が悪いのか?政府の政策が悪いのか?行政が悪いのか?色々なセーフティーネットもあって多くの子供達も救われているのだろうけど、この姉妹の様な子供達が実際に存在すること自体社会としては間違ってんじゃないのとも思えてきました。数とか割合、僅かな数だから、で良しではなくてそれってゼロにすべく全力を傾けるべき問題なんじゃないのとも感じました。かなり上から目線になっちゃいましたが老い先短いオジサンとしては子供達、孫達にとんでもない社会を遺してしまったんだな~とも悔やまれました。しょぼくても変えられないと思っても岩切の様に行動しなきゃいけないのかもとも思えました。
キャスティングはもう文句なしで生田斗真も門脇麦も磯村勇斗も尾野真千子もみんな良かったです♪恵子役の山崎七海も久美子役の柚穂も絶賛に値すると思います♪特に山崎七海のあの目に射抜かれると大人の自分が責められているように感じられて強く印象に残りました♪
誰でもいつ最下層に転落するかもしれないこの世の中、このままでいいの?と考えさせてくれるいい映画でした♪
「渇水」 オススメ度 ★★★★