空中庭園 | バツイチアラカンオヤジの映画日記

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観た映画やドラマ、その他について、基本的にネタバレ無しで!無責任に感想を書き留めていきます。あらすじはコピペせず自分なりの文章でボケ防止を図りっているので当てにならないかも?!

この作品もずいぶん以前に観た記憶はあるんですが内容も何を感じたのかも全く覚えてなかったので再鑑賞。「八日目の蝉」「紙の月」の角田光代の短編小説が原作だったんですね。当時は多分、小泉今日子が主演という事だけで観た作品だと思うのでその辺りは全くノーマークでした。

自分の様なオッサン世代にとって小泉今日子は「ザ・アイドル」なんですが最近では彼女のアイドル時代の活躍を知らず女優として認知してる若い世代の方も多い様子で時の流れをメッチャ感じるオッサンです!
「何事も隠し事せず、タブーを作らず」が家族のルールである京橋家。高層マンションの9階に住むこの家庭の母であり妻である絵里子(小泉今日子)が暗い少女時代から思い描きやっと実現させた理想の場所、正に空中庭園だった。しかし表面上は良い家族の一員を演じている夫や子ども達は絵里子に気づかれてはいまいと秘密を作り、また絵里子も「理想郷」を守るために敢えてそれを口にしない。だが、息子に家庭教師を雇った事から家族の秘密が次々と明るみになって・・・
小泉今日子を女優として見るようになったのはやっぱり「踊る大捜査線」。まさかの犯罪者役での登場はかなりのインパクトがありました。意外性を狙ったキャスティングの勝利って部分も多々あるとは思いますが小泉今日子の「怖い笑顔」に女優としてのスキルもやっぱり感じました。本作でもかなり怖い小泉今日子が見れてその部分も見所のひとつだと思います(≧∇≦)
他のキャスティングも粒揃いで今見直してみると結構豪華、大楠道代、板尾創路や永作博美、瑛太、ソニンらがアクの強い濃いキャラで楽しませてくれます。
「バレない嘘は嘘じゃない」と言い切る絵里子の家庭は正に「学芸会」。家族達の秘密もだいぶ過剰に演出はされてます。でもどんな家庭にも大なり小なり秘密又はタブーがある筈でこの作品はその「学芸会」を肯定しているように感じました。隠し事をしてる=演じている(学芸会)と全否定してたら家族は成り立たないだろうし、0か100で判断する様な事柄じゃないんだなと、色々あってこその家族なんだなってのがこの作品を観終わっての感想でした。血の雨の後、絵里子が映らない長い時間が絶妙でドキドキしました(≧∇≦)
 
「空中庭園」 オススメ度  ★★★