ジャニーズ・アイドルの亀梨君が主演、この子の「♪カメカメカメカメ、サワーズカメカメ、シャキーン！♪」のCMがオジサン的にはドツボでイケメンなのに笑いをとりに行くその姿勢で好印象、お気に入りのジャニーズアイドルです(#^.^#)
「インスタント沼」「転々」の三木聡監督作なので相変わらずな独特な演出になってました。この人の作品って見る側のメンタルが大きく影響する様に敢えて演出してるんじゃないかと感じるんですよね。心に余裕が無い時に観ると「クソつまんないギャグかましてんじゃねーよ！」って本気で腹立たしく突っ込みたくなる程ですが、心に余裕がある時は妙にツボにハマっちゃって爆笑できる。その「くだらなさ」を受け入れる余裕がないなら俺の作品観てもつまんないよ！ってくらいのメッセージが含まれている様な気がします。
俺、永野均（亀梨和也）は家電量販店で働く契約社員。ある日ふとしたきっかけで手に入れた他人の携帯電話を使ってつい出来心でオレオレ詐欺を働いてしまった。大金を手にし良心の呵責に苛まれる均が仕事を終えて部屋に戻ると均が成りすました「大樹」の母親が上がり込んでいる。てっきり詐欺の件がバレたのかと思いきや大樹の母親は均を大樹だと言い張る。何かが可笑しいと感じた均が実家に帰っってみるとそこにはもう一人の自分がいて自分こそが「均」だと言い張って・・・
冒頭から加瀬亮の変な髪形に爆笑！加瀬亮ってこんな役も演じられるんだと嬉しい驚きでした。ふせえりも相変わらずの脱力系キャラでしたがこの人三木監督の奥さんだったんですね～これもまた驚きました。
それから内田有紀がいい女！デビュー当時は今で云う本田翼の様なボーイッシュなルックスだったのに大人の女の色香を漂わせるオジサンには堪らない女優さんになりました(#^.^#)
映画的には主人公の均が増殖していく不条理が前提の物語。観ている此方としてはやっぱり「何故？」とか「どんな理由で？」とかが気になってその答えを期待して観続けてしまい肩透かしを喰らいます。
ただ均の母の「あなたを世界で最初に認めたのは私」や均を含めたメイン3人の「オレ同士だから他人よりお互いを理解できる」、劣化コピーを前にして「許せる自分と許せない自分がいる」等の印象的なフレーズから「自我＝俺」って他者に認識してもらってこそ成り立つもの、「俺＝観客それぞれ」にとって他者との関わりがいかに重要なのかを示しているのかな？なんて感想を持ちました。受け身で観ると「だから結局？」となる作品ですが自分なりの解釈を探しつつ観れば意外と面白く観れる作品なんじゃないかなと思えます。
「俺俺」 オススメ度 ★★★
