皆様ごきげんよう。怒り方コンサルタント、矢野です。初めましての方はようこそ。私の自己紹介はこちらです

 

 

 皆様はミスをした時謝るのって得意ですか?それともテコでも謝らないことをよしとしていますか?私は18年間の会社員経験を通して、自分に非がある時はすぐさま謝る方が味方が増える事に気づいたので、必要な場面では適切に謝罪できるようにしています。

 

 ということで今回は、謝る時にそれほど傷つきたくない時はこうする!について考えていきます。これは以前ブログで書いた「テーブル」という考え方の応用です。自分と相手の間にテーブルを置き、謝罪する必要があることかそうでないかを考えて謝罪をしましょう、というものです。肩の力を抜いて、参考程度にごらんください。

 

前に書いたテーブルって何のこと?と思ったらこちらをまずどうぞ

 

 謝罪することにハードルを感じる人は、ミスをすることを自分の能力が低いことだととらえていたり、謝罪は相手に負けた証だとか、一度でも謝罪するとこの先舐められるとか、ミスと自分を一体化させてしまっていることが多いです。なのでその一体化している部分を切り離していこう、それがこのブログのねらいです。

 

 

 では矢野のパチンコ店時代の思い出からたとえ話をしますね。

 

 パチンコ店で消耗が激しい備品って何だと思いますか?そう、トイレットペーパーです。

 

 町の公衆トイレとしての機能も期待されているパチンコ店。大人であればしれっとトイレだけ借りに入っても大丈夫です。切羽詰まっているけれど遊ばないのに入るのは気が引ける、という時は自販機の飲み物でも買っていってください。

 

 話を戻しまして、当時パチンコ店のトイレットペーパーは、ケース単位で発注していました。清掃スタッフさんは倉庫からストックを取り出し、社員や事務員さんは倉庫の在庫を確認しながら取引先様に発注手配をする。そんな流れです。

 

 この流れが滞りやすいのが、長期休暇です。盆休み・大型連休・年末年始などですね。基本的に取引先様は土日祝が休みなので、連休前に在庫確認をして、必要があれば連休をカバーできるくらい在庫を用意しておくのが望ましいのです。

 

 では、今回のブログテーマです。何が起きたと思いますか?そう、トイレットペーパーの発注忘れです。

 

 今回の主役は備品担当のKさん。勤続3年以上の中堅社員です。Kさんは大型連休の初日を乗り越えた早番の終礼時、他のスタッフから「清掃スタッフさんがトイレットペーパーの在庫がないと言っていた」という報告を聞き、慌てて在庫を確認しました。

 

 すると何という事でしょう。大型連休初日なのにトイレットペーパーの在庫はたった12ロール2パックしかありません。Kさんのお店の規模からいうとギリギリ2日分です。連休は9日間。足りません。

 

 この時のKさんの頭の中はこんな感じだったそうです。

 

・3年目にもなってこんなミスをするなんて社員として能力が低い証拠だと思われる

・マネージャーに報告したら呆れられて期待外れだと思われるのが怖い

・他の店舗に頭を下げて1ケース借りるにも理由を言わなければならないので恥ずかしい

・事務員さんも他のスタッフも倉庫に入っていたはずなのに自分にどうして声をかけてくれなかったのか

・アルバイトにミスについて謝罪すると、下に見られて次から言うことを聞いてくれなくなるかもしれない

・他の人のせいにして知らなかったことにして帰りたい

 

 しかし幸運なことに、Kさんがいた店舗のマネージャーはミスを責めるタイプではありませんでした。Kさんから報告を受けたマネージャーは、スタッフの皆に素直に謝罪した方がいいとアドバイスしました。ここでKさんにイメージしてもらったのが「テーブル」です。Kさんが謝らなければならないと思っていた内容はいくつかあります。

 

・在庫切れに気づかなくて申し訳ない

・3年目なのにミスをして申し訳ない

・在庫の管理能力が低い、頼りない社員で申し訳ない

・他の店舗に迷惑をかけてしまって申し訳ない

・皆のフォローが必要な状況を作ってしまって申し訳ない

 

 ここから、謝罪する必要がある出来事を考えていきました。

 

・在庫切れに気づかなくて申し訳ない→担当業務に抜け漏れがあった事実を認めることは必要

・3年目なのにミスをして申し訳ない→社歴の長短に関わらずミスは起きるので社歴を理由にした謝罪の必要はなし

・在庫の管理能力が低い社員で申し訳ない→能力の低さを謝られても解決しないので、謝罪よりこれからの対応への協力を依頼する。

・頼りない社員で申し訳ない→頼りなさを謝られても解決しないので、謝罪よりこれからの対応への協力を依頼する。

・他の店舗に迷惑をかけてしまって申し訳ない→連休という繁忙期に時間を取らせてしまうことになるので相手先店舗に謝罪は必要

・皆のフォローが必要な状況を作ってしまって申し訳ない→連休という繁忙期に仕事を増やすことになるので謝罪は必要

 

 そしてKさんは事務所からインカム(小型無線機)でホールに出ている遅番のスタッフに言いました。手は震えていました。

 

「遅番の皆さん、私の在庫管理が出来ていなかったので、トイレットペーパーの在庫が足りません。申し訳ありません。これから近隣店に電話をして、協力してもらえる店舗を探すので、忙しい中すみませんが遅番帯で取りに行ってもらえないでしょうか?次はないようにしますので、今回だけどうか協力をお願いします」

 

 こういうようなことを言い終わったあと、インカムからは「はーい」「ドンマイ!」「大丈夫ですよ」「Kさんお疲れ様です」など、頼もしい返事が続きました。事務所にいた遅番の事務員さんも「ピーク過ぎでよければ、取りに行きますよ」など、協力を申し出てくれました。

 

 Kさんがそう言っている間、マネージャーは既に近隣店に電話をかけてトイレットペーパーの在庫確認をしていました。部下のミスの責任は上司にもあると考えていたからです。トイレットペーパーを切らしてお客様に迷惑をかけるくらいなら、近隣店のマネージャーに頭を下げるのも笑われるのもどうってことありません。まあ、すごく恥ずかしかったですけれどね。

 

 そして無事、余裕のある店舗からトイレットペーパーを1ケース譲ってもらい、ピンチを免れる事ができました。

 

 

 

 さて、この出来事のあとKさんの株は下がったでしょうか?能力の低い、頼りない社員と周囲から見放されてしまったでしょうか?そんなことは全く起きませんでした。それどころか、他人のせいにせず主体的に問題解決できる社員として、さらに仕事を任されるようになったのです。

 

 まとめてみるとこうです。

・Kさんが謝ったのは事実・出来事

・Kさんが謝らなかったのは自分の社歴や性格や能力

 

 謝る時にそれほど傷つかないようにするには、テーブルの上にミスを置き、ミスと自分を切り分け、事実や出来事についてのみ謝ることが大事です。自分とミスを一体化させてしまっている人は、ミスを認める事=自分を否定し、プライドを傷つけることだと勘違いしがちです。なので自分のプライドを守ろうとして他人のせいにしたり逆ギレしたりしてしまうのでしょう。

 

 

 いかがでしたでしょうか。結構な長文になってしまいました。ここまで読んでくださってありがとうございます。

 

 今回は、謝る時にそれほど傷つきたくない時はこうする!について考えてみました。これは以前ブログで書いた「テーブル」という考え方の応用です。自分と相手の間にテーブルを置き、謝罪する必要があることかそうでないかを考えて謝罪をしましょう。

 

 謝罪することにハードルを感じる人は、ミスと自分を一体化させてしまっていることが多いです。なのでその一体化している部分を切り離していこう、というのが「テーブル」の考え方です。もしよければ、使ってみてください。

 

 

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