社会の窓 | 死語辞典by九条唯子

死語辞典by九条唯子

Laughter makes good blood.

新タイトル

こんにちは、九条唯子です。

ほぼ隔日で更新しておりますと、

前置きや後書きのネタにも困ることが多々ございます。

今日がまさにそんな日。

とりたてて書くことがないのでございまする。

なので、さっそく本編へどうぞ~。

社会の窓文字

さて、本日の死語は『社会の窓』。

この窓は、人前では開けてならぬ窓でございます。

なぜならば、それは男性のズボンの前ファスナーのことを指しているからです。




昭和の頃には、以下の様な会話が成立したのです。

A:地下鉄で、前に立ったおっちゃんの『社会の窓』が開いててんよー

B:きゃー!それわざととちゃうのん?



いつ頃から、こんな婉曲な表現を使っていたのでしょうか。

調べましたら、1948年(昭和23年)に始まった

NHKのラジオ番組「インフォメーションアワー・社会の窓」が

由来というのが定説になっているようですございます。



この番組は1960年(昭和35年)まで続いたので、

かなり人気があったと思われるのです。



NHKの公式サイトでは調べることができなかったのですが、

その内容は、納税・刑事告訴など、

社会の内情を掘り下げてレポートしていく社会派番組だったとか。




つまり、隠されている部分を覗くと、大事なものが見えてくる…

そんなことから、いつの間にかズボンのファスナーに…。

となっていったらしいのです。




ですが、この番組、放送開始当初は「問題の鍵」

というタイトルだったのですが、

3か月後に『社会の窓』に変更しているのです。




もしも変更されなかったら、

ズボンのファスナーも「問題の鍵」と呼ばれていたのかもしれません。



いずれにしても、とうに死語になっていたでしょうが。




社会の窓絵






「社会の窓」は、大阪新聞に掲載された(1946年~1949年)
南部正太郎氏の4コマ漫画「ヤネウラ3ちゃん 」
に描かれたのが起源だという説もありました。
「ヤネウラ3ちゃん 」は、戦後の大阪で爆発的な人気を博したそうで、
これを読むために
大阪新聞を買った人も多かったのだとか。

大阪新聞は、残念ながら2002年に廃刊。
個人的にも仕事でたいへんお世話になった新聞です。
もう10年以上になるのね…。


それでは、本日もポチッとひと押しよろしく~。