ブドウの涙 | 飲んで食べる、ブルゴーニュ。

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ブルゴーニュは、モレ・サン・ドニ村にあるワイナリーの醸造責任者が、ブルゴーニュの美味しいレストランを中心に、ブドウ栽培や、ワイン造りを紹介しています。皆様がブルゴーニュへご旅行の際に、美味しく素敵なワインと食事の参考になれば幸いです。

 

 

気温が上がってくると、

休眠していた時は止まっていた樹液が動き出します。

 

ブドウの枝を切ると、切り口から、

ぶどうの涙呼ばれる樹液が溢れてきます。

 

 

かなりの量が滴り落ちますが、

ブドウの生命力を感じる瞬間です。

 

 

 

 

剪定した枝は、まず垣根から引き剥がします。

 

蔦植物であるブドウは、垣根の針金に巻きひげを絡ませ、

自分の身体を支えて、上え上へと成長します。

 

 

この巻ひげは、よく見てみると、

ぐるぐると巻き付いた後、さらに逆方向へ巻き付いており、

死んでも離さないという、ブドウの思いが伝わってくるようです。

 

これにもブドウの生命力を感じさせられますが、

その分、針金から引き剥がすのも大変になり、

力づくで、引き剥がしていきます。

 

 

 

引き剥がされた枝は、すべて焼却していきます。

 

枝についたウイルスや菌が、
成長していく樹の病気の温床となるため、
残さず拾い上げて燃やすのです。

 

 

 

 

畑の中を移動しながら、次々と枝を燃やしていきますが、

風向きに気を付けないと、ひたすら煙に巻かれることに。

 

それでも、どんなに気を付けても、

一日終われば服も体も煙にいぶされて、
自分が燻製になったような香りがついています。