畑での収穫時、
収穫人は腐ったり、かびたりしたブドウを大まかに切り取って選別します。
ただ完璧ではありませんし、
収穫人それぞれの経験、判断もまちまちです。
そこで、醸造所に運び込まれたブドウは、
再度チェックを受けて、選別されます。
この選別作業は、トリアージュと呼ばれ、
特に台(ブドウが流れるようになっている)の上で選別することを、
ターブル・ド・トリなんて言ったりします。
コンベアーのように、ブドウを流しながら選別した方が、
効率いいですもんね。
こちらが選果台。
台の左右に人が立って、ブドウを選別します。
はさみを握りしめて、ブドウが搬入されてくるのを待ってますね。
可愛らしい。
いよいよブドウが搬入され、
台の上をぶどうが流れていきます。
ちなみにこの台は、振動式。
ブルブルと振動することで、ブドウもブルブルなりながら流れていきます。
ベテランさんは、素早く選別し、
ダメな粒を取り除いていきます。
ブドウを振動させると、
傷んだ粒や、中に潜んでいた虫が勝手に落ちていきます。
実はテントウ虫なんかは大量に潜んでおり、
振動式の選別を受けると、びっくりするくらいのテントウムシが出てきます。
どのような選果を、どの程度厳密にするか。
これも造り手の考え次第です。
選別を受けたブドウはその後、
果実を、梗(こう)と呼ばれる軸の部分から取り外します。
(除梗:じょこう、と呼ばれる作業です)
この機械がぐるぐる回ることで、実と梗が離れます。
残った梗がこちら。
除梗された果実の方は、発酵槽へと仕込まれます。
よく熟した粒が、黒々と光ってます。
この発酵槽は、除梗されたブドウで仕込まれていますが、
実は、梗をつけたまま仕込むこともあります。
もともと、ブルゴーニュの伝統的な方法としては、
除梗せずに仕込むものでした。
両者を比べれば、その違いが味わいに現れます。
造り手は、どちらがいいか、その哲学、ブドウの出来に鑑みて選択します。
すべて除梗する。
除梗せずに仕込む。
半分除梗し、半分は除梗せず仕込む。
造り手により、その選択は様々です。