日本からはるばる渡った害虫 / スズキ(Drosophila suzuki) | 飲んで食べる、ブルゴーニュ。

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ブドウを収穫していると、
しばしば出会う、腐ってしまった実。

実が腐る原因は病気だったりしますが、
最近増えており、問題となっているのがスズキ。


 


スズキとは害虫のことで、
正式には、Drosophila suzuki と呼ばれます。


スズキという響きからも分かるように、
日本発祥の害虫で、サクランボやブドウなどにつくコバエの一種です。
(スズキさんが発見したのかな?)

2008年頃からヨーロッパに入ってきた新種害虫で、
皮の薄いブドウなんかは、特に被害を受けやすいそう。

ブルゴーニュでも年々増えており、
日本人としては気まずい思いをさせられます。


国際化に伴う外来種の流入問題は、世界中で起きている問題。
各国お互い様な部分もあり、防ぐのはなかなか難しそう。
振り返れば、フィロキセラもそうですしね。


スズキに侵されるのは残念なことです。
しかし、しっかり粒を選別してやれば、ワインを仕込むことはできます。

腐った部分を切り捨て、いい部分だけを選ぶ手間をかければ、
素晴らしいワインになります。