エアコン
新しいエアコンがつきました。この物件の最大の欠点は、電気容量が少なくて30アンペアしかありません。他の店舗のバランスなどの関係でこれ以上はあげられません。いまどき30アンペアで飲食店をやるというのはちょっとシンドイです。
エアコン用の動力電源はあったので、動力電源の負担を軽くして、そこから冷蔵庫や食洗機もまかなえるだけの電力を確保できたらと思い、以前のオーナーが残していった消費量の大きいエアコンは撤去して、消費電力の少ないタイプに変えざるをえませんでした。
室内灯も、ハロゲンや白熱球などは使わず、LED電球で極力、電力消費を抑えなければなりません。LED電球も以前にくらべだいぶ安くなってきたので助かります。エコにもつながります。
無料セミナーに行ってみよう
10月1日から店の工事が始まるので、店のデザインやら寸法やらでバタバタと忙しくなってきました。
さて、物件探しをしていた1年間で並行して進めたのが、現在も取り組んでいるメニュー開発と無料セミナー。この無料セミナーは、飲食店.COMなどのようなインターネット専門の不動産サイトに登録すると、色々とセミナー情報のお知らせがメールされてきます。興味のないものもありますが、飲食店開業に役立ちそうなセミナーも結構あります。平均で月1~2回ぐらいのペースで参加していました。
たとえば、
・役に立つ設計施工の知識と設計施工会社の重要性
・これからの時代の出店戦略
・PR戦略~マスコミを上手に利用する~
・失敗しない飲食店開店
・繁盛店のメニュートレンドと五感を使った看板商品の作り方
・オープンまでの接客トレーニングと個性が勝つ接客
・不動産契約の基礎セミナー
・独立開業セミナー
・お水の花道が行列の花道
これから開業しようという人には、そそられるテーマばかりです。実際に参加してみてためになる内容のものばかりでした。また、他の参加者も開業を予定している人、または考えている人なので隣の席の人と情報交換をしてみたり。ほとんどのセミナーが20~40人ぐらいの規模のセミナーでした。参加者を見ると、男性8割、女性2割、30代から50代後半ぐらいで平均年齢は40代後半あたりでしょうか。
とくに、サッポロビールさん主催の独立開業セミナーは、面白いテーマが多く、講師もコンサルタントの方や実際に飲食店経営をしている人が来て、生の声が聞けます。みなさん、話し上手で勉強になります。
あと、ABC店舗さんが月に2回行なっている不動産基礎セミナーもこれから物件探しをしようという人には、きっと参考になるはずです。セミナー後に質問すると、講師の人が親切に相談に乗ってくれ、アドバイスをしてくれました。しかも、帰る時は、6階のオフィスから1階の出口までわざわざ見送ってくれて、本当に感じの良い会社でした。
開業とは違う内容のセミナーでしたが、マダムシンコのオーナー、川村信子さんのセミナーは、パワー全快で、山あり谷ありの人生話に、こちらも元気がもらえる内容でした。しかも帰りには、3ヶ月待ち状態のカスタードがたっぷりかかったバウムクーヘンを来場者全員にお土産付きで太っ腹。甘いものにはそれほど興味がないのですが、これは本当に美味しかった。
ただ、いろんなセミナーに参加して共通していることが1つあります。それは
『新規開業の飲食店、
10件中、7件が3年以内で潰れています。
厳しい時代ですよ』
と必ず講師が話すことです。またかよ、といつも思いますし、セミナーの切り口としては、都合のいい文言なのかもしれません。とりあえず、これで参加者は注目します。でも、本当にそういう時代だということなんでしょう。そういう時代でなくても、潰れるとこは潰れると思いますが、『明日は我が身』と肝に銘じ、気を引き締めて頑張って行こうと思います。
メニューを決める
1年間の物件探しにも終止符が訪れました。
この間に同時進行していたのが、メニュー開発と無料セミナーへの参加。セミナーのことは、また後で触れるとして、このメニュー開発は、物件探しと違って終わりがありません。
“美味しいものを、安く、早く、腹一杯!”
これが私のコンセプト。だからラーメンや牛丼と同じポジションになるのですが、これをスパゲティでやりたい。だからおしゃれなイタリアンパスタとは正反対。
メニューで、絶対に外せないのがナポリタン。これは私の大好物だし、日本人が子供のころから慣れ親しんだ食べ物の代表作。お子様ランチの中のちょっとしかないナポリタンを、最後までとっておき、大事に食べた経験がある人はかなりいるはずです。
そして、しょう油スパゲティ。これも私の大好物。しょう油を焦がして香ばしくすると最高なんです。だんご屋さんが店の前で焼いているしょう油だんごのにおい、思い出してみてください。想像がつくでしょ。
そして、明太子スパゲティ。これも私の大好物。明太子の辛さが麺にからんで、パーと広がってくるんです。
これにあと2品を加えて、最初は5品ぐらいから始めていこうと思います。やりたいのは、まだあるんですが、徐々に増やしていこうと思います。
とにかく、スタートメニューの5品をしっかりと作りこんで、成功と失敗を繰り返しながら、味の確立を目指していくのですが、“美味しい”に限界がないのが難しいところです。もっとこうしたら良くなると思ってやってみたら、全然想定外なものになってしまったり、たまに想定外がいい味になったり。
開業まで2ヶ月弱の中で、しっかりとコンセプトにあった5品にしていこうと思います。
物件探し 最終回
2010年8月23日(月)10:30に、いつもの不動産屋で面接です。
15分前に行きましたが、今回はオーナーが先に見えていて、不動産屋社長と話し込んでいました。『こんにちは~』と元気よく挨拶をして、オーナーとの面談が始まりました。
今回は、前回と違って賃貸契約内容や経歴に関することなども質問してきます。オーナーの質問が一通り終わると、今度はこちらのアピールタイムです。今までに見て回った300件の物件案内を貼り付けたノートをペラペラと見せながら、『やっぱりこちらの物件が一番、自分に合っています。是非、貸してください』。
『そうですか、大変苦労されたんですね~。では、いつ契約できますか?』
そこからは、トントンと話が進み、9月1日(水)の大安が契約日となりました。
別れぎわに、オーナーが
『こればっかりは縁ですからね~』
昨年12月に発見した物件。口説き落とすまでに9ヶ月かかりました。確かに縁ではあるのですが、執念で勝ち取った気がします。この場所に自分の店を作って、頑張っていこうと思います。
ちなみに今日は、1階のジョナサン、お向いの割烹料理屋さんと居酒屋さんにご挨拶に行ってきました。皆さん、感じいい方ばかりでした。どうぞ仲良くしてください。よろしくお願いします。
物件探し⑥
3件目の申込みが断られ、正直、今まで見て回った3件以上の物件は、なかなかでてこないと判断しました。すでに会社を退職して物件探しに約1年。こりゃ、やばい、想像以上の長期戦になりそう・・・開業費をだいぶ食いつぶしているので、なんとかせなあかん。
家からバイクで新宿に向かうとき、1月と4月に断られた1件目の物件の前を必ず通ります。この物件、どうなったんだろう・・・といつも思います。最後に断られてから4ヶ月がたちました。まだ空いているようなら、3度目の正直ともいうし、もう一回お願いしてみようと思い管理事務所に行ってみました。親切にしてくれる所長に話を聞いてみると、相変わらず内見には見えるがオーナーが承諾しないとか。やっぱり相当の頑固おやじのようだ。
どうアプローチをしていいやら。とりあえず、不動産屋にお願いしても嫌がるだろうから、“張り込み”をすることにしました。前回の面接時、不動産屋に歩いて来て、歩いて帰ったので、その不動産屋の近所に住んでいることは確実だったのと、散歩をするという話だったので、見つけて直談判しようと。
4日ほど“張り込み”をやりましたが、遭遇することはありませんでした。37度の猛暑の中、お年よりは散歩するか・・・?
多分、しない。
8月上旬にダメもとで不動産屋の社長に電話をしました。『とりあえず、もう一回、オーナーに連絡をとってみるよ』とこちらを哀れんでくれている様子。
しかし3週間すぎても、社長からの電話がありません。お金もかなり減ってしまったので、内職でもしながら物件探しをしなくてはと、職探しを始めたお盆過ぎ、社長から電話がありました。
『オーナー、もう一回会ってくれるって』
うおお・・・千載一遇のチャンス到来。一世一代の大勝負。敗者復活の2度目の面接は8月23日に決まりました。
物件探し⑤
3件目の申込み物件は、カレー屋居抜きの1階で9坪、ラーメン激戦地区のお滝橋通りからちょっと入ったオフィスエリア。1階というのが魅力です。まだ営業中のため、さっそく、カレーを食べながら中を観察。カレーの味はどうでもよく、この店がスパゲティ屋になるかをひたすら想像する。無理・・・こりゃスケルトン要請だな~
いくつか居抜き物件を見てみての感想は、もう店を閉めることが決まっているからなのか、とにかく店が汚いこと。もしくは汚いから閉店に陥るのか・・・
これは、自分が店をやることになったら1番気をつけなくてはいけないこと。お客様を迎える状態に店がなっているのか?を常に考えていなくてはとひしひしと感じました。
不動産屋に、この店は自分がピカピカにするのでと、スケルトンを条件に申込みをしました。7件の申込みがあり、その内、同ビルに入っている同業飲食店を外した3件が書類審査で残りました。一応、第1候補ということらしく、3件の中で1番最初、7月7日にその店でオーナー面接。40前後の女性オーナーと見取り図や店のコンセプトなどを話しながら、会話の内容では、ほぼ決まりという感じで面接終了。
ひとつ心配だったのは、スケルトンにする費用を今のテナントさんが払えるかということ。かなり一杯一杯の様子に、オーナーの優しさが垣間見えること。何でそんなこと、これから借りようとする人が心配しなくちゃいけないのよ、こっちだって溺れそうなぐらいアップアップだよ・・・そんなこと悟らせないでくれよ~と思いながら数日後に連絡しますとの事。
不動産屋の担当者から7日後に電話きました。
『2番手の申込み者が、スケルトン費用をもつというのでそこに決まりました』
でたー、法人のマネーパワー
個人では太刀打ちできません。
もういいです、そんな物件。未練のカケラもありません。
物件探し④
気を取り直して、1月下旬に物件探しを再開しました。
2件目に申込みをした物件は、3月中旬に何社か相見積もりをとった設計・施工会社の1社の営業マンから教えてもらった靖国通り沿いの地下1階物件です。これも10階建のオフィスビルで、地下が飲食店街になっていて地下に下りやすい物件でした。ビル前の人通りは最高です。
ビルに管理事務所が入っていたので、そこに行って内見をお願いするとすんなりと見せていただけ内見1番乗りでした。7坪とちょっと小さめでしたが、1人でやるにはちょうど良く、3日ほど調査をして、気に入ったので申し込みました。すぐに3件の申込みが集まったので、受付を締め切ってこれから書類審査をするとでした。
このビル直営の管理事務所だったので、私だけ不動産経由ではなく、直接ビル会社への申込みだったので、責任者の方とも仲良くなり、社長には私を一押ししてくれるということだったので、かなりの期待をしていました。
2日後、その責任者の方から電話が入り、日本酒バーの方が入ることになりましたとのことでした。やはり理由は言えないとのことでしたが、こちらもあんまり聞きたくはありません。ただ、前回よりもすぐに白黒がついたのでそれほどショックではありませんでした。
そして気になっていたのが、1件目の初めて申込みをした物件。まだ、決まった様子はなく、管理事務所の親しくなった人に聞いても、内見はちょくちょく来るけどオーナーが首を立てに振らないとか。1回は振られましたが、ほとぼりも冷めてきたころだろうし、熱心としつこいは紙一重っていうし、そこらへんは営業マンが長かったので得意分野。
もう一度、オーナーに掛け合って欲しいと不動産屋に言ってみると、『あの人は言い出したら聞かないんだよ~』と取り合ってくれない。そこから不動産屋を1日おきにお願いをしに行き、『せめて1度会ってから判断してほしい、会ってダメならキッパリと諦めますから』と6回ほど行ったところで、『わかったよ』と。
後日、不動産屋が面接の時間を設定してくれました。会えばこっちのもんだと、ビシっと久しぶりのスーツを着て、その不動産屋でオーナーとの面接が4月15日。話をしてみると、西新宿にかなりのビルを所有する80過ぎの老人男性。そんなに話は盛り上がりませんでしたが、まずまずの手ごたえを感じ面接は終了。不動産屋の社長ともこんどは大丈夫だね、と言われ明日には返事ができるとの事。
翌日、電話がきました、不動産屋の社長から。社長の声が暗い。『理由は言いませんが、丁重にお断りしてください、と言われました。』
久しぶりに血圧が急上昇しているのがわかりました。後頭部がガンガンに痛い。面接を受けてダメだったのだから仕方ないのですが、老人受けはいいほうなのになあ・・・
また、物件探しの再開です。