お口をリセット・リフレッシュできる爽やかな一杯です。
スペイン三大祭りのひとつ‘‘フェリア・デ・アブリル・デ・セビリア’’の定番カクテルが‘‘レブヒート’’。
辛口シェリーをスプライトなどの炭酸飲料で割るだけのシンプルな美味しさが持ち味です。

シェリーとはスペイン産のワインのひとつ。
白ワインに酵母を加えてさらに発酵させて作ります。
レブヒートには、シェリーの中でもドライな味わいの‘‘マンサニージャ’’を使用します。
現地ではマンサニージャをセブンアップなどで割るのが一般的ですが、オクターブではシンプルなソーダでよりドライな美味しさに仕上げます。
近頃巷で人気の無糖の世界です。

一度行ってみたいんですよね、フェリア・デ・アブリル。
着飾った人々が歌い踊り、飲み続けるんですってよ。

感染症云々で数年中止となっていましたが、2022年は無事に開催されたみたいです。2023年は4月下旬に予定されていますね。行ける方はいるでしょうか。
まずは遥かなスペインに想いを馳せながらレブヒートを楽しみましょうね。


《レシピ》
・マンサニージャ・・45ml
・ソーダ・・・・・・100ml


●ビルド


少庵は千利休の息子‘‘千少庵  せんのしょうあん’’に寄せた、会津らしさが感じられるオリジナルカクテルです。
茶道が盛んなんです、会津。
と言うのも、千利休の筆頭弟子‘‘蒲生氏郷 がもううじさと’’が会津領主をして、千利休の息子少庵を預かっていた縁があるからなのです。 
現在の会津は幾つもの流派がそれぞれに活気ある活動をしています。
私は表千家で遊ばせてもらってます。

もう一つ‘‘皆鶴姫  みなづるひめ’’も少庵と同じく会津らしさを感じるように作製したオリジナルです。
こちらは先日、2021年10月1日の‘‘日本酒の日’’のイベント用に考えたオリジナルカクテルとなります。
源義経に絡む悲恋のエピソードにちなんだ一杯です。
女性向けに飲みやすく仕上げたレシピとなりまして、少庵との違いはほんの少しのリキュールの量だけ、という姉妹カクテルと言っても過言ではないものになりますね。

どちらも会津清酒と会津産ゆずリキュールをベースにし、爽やかで美味しい仕上がりになってます。
どうぞお試しくださいませ。


少庵
《レシピ》
・会津清酒・・・・・・・・・30ml
・ゆず酒・・・・・・・・・・30ml
・グレープフルーツジュース・60ml
・奏・抹茶・・・・・・・・・1tsp


皆鶴姫
《レシピ》
・会津清酒・・・・・・・・・・30ml
・ゆず酒・・・・・・・・・・・30ml
・グレープフルーツジュース・・60ml
・奏・桜・・・・・・・・・・・7ml


●シェーク


長い冬が終わろうとする頃に雪の下で芽吹く準備をしている草木の力強さ。
カクテル‘‘雪国’’が表現する世界です。

1958年、寿屋(現サントリー)主催のカクテルコンテストでグランプリとなったカクテルです。
手掛けたのは山形県酒田市の‘‘ケルン’’オーナー‘‘井山計一’’氏。
井山氏は大正15年生まれの95歳。2021年5月に逝去されるまで、バリバリの現役バーテンダーとして活躍されました。
私は井山氏が80代の頃にお会いしたのですが、かくしゃくとしていてシャンとされていて圧倒されました。
私は年賀状交換するだけでしたが、うちのスタッフが数年前に行ってるのですよね、ケルン。
円熟のシェイキングから生まれるカクテル雪国は冷やし過ぎず、それが美味しさだったそうです。
若い頃はキンキンに冷やすために躍起になってシェーカーを振りがちですが、それだけでは見えてこない世界が体感できたようです。
いいな、私も体験したかったな!

カクテルのコンテストや競技大会は毎年開催されていますが、後世に飲み継がれてゆくカクテルとなるとなかなか誕生しないもので。
井山氏の‘‘雪国’’のように日本人の感性・こころの琴線に触れる情趣を表現できたなら、私も愛され続けるカクテルを後世に残すことができるかもしれません。
うん、頑張ろう。


《レシピ》
・ウォッカ・・・・・・・40ml
・コアントロー・・・・・20ml
・コーディアルライム・・2tsp
・ミントチェリー


●シェーク

※砂糖でスノースタイル