食前酒にも食後酒にもなるカクテル‘‘キール’’は白ワインとカシスリキュールで作ります。

ブルゴーニュワインの需要が伸び悩んでいた1945年頃、ブルゴーニュの中心的都市ディジョン市の市長が、市のもう一つの特産品であるカシスリキュール※と組み合わせて拡販を狙ったのが始まりです。

※美味しいカシスリキュールに関しては‘‘No.026カシスサワー’’をご覧ください。

その人気は広く欧州に伝わり、市長の名前‘‘キール’’と名付けられ、愛されカクテルに仲間入りしました。

‘‘ブルゴーニュ・アリゴテ’’という辛口白ワインとディジョン産カシスを用います。
キール市長は食前酒としてリコメンドしました。
食前酒にする場合はカシスの量を少なくし、甘味を抑えます。
元々アリゴテは酸味が強いものですから、カシスの加減は上手にせねばなりません。
カシスの量を多くすれば甘く芳醇に仕上がり、食後酒にピッタリな一杯に変身します。

‘‘キールロワイヤル’’は白ワインをスパークリングワインに代えたもの。
華やかな場所で映える一杯ですね。
お誕生日とかにも向いてるでしょうか。

キールもキールロワイヤルもシチュエーションに合わせて楽しんでくださいね!


《レシピ》
キール
・美味しいカシスリキュール・・15ml
・白ワイン・・・・・・・・・・75ml

●ビルド


キールロワイヤル
・美味しいカシスリキュール・・・15ml
・スパークリングワイン・・・・・90ml

●ビルド




クリスマスツリーと言えばニューヨーク、ロックフェラーセンターのツリーですね。
街全体がキラキラする時期にニューヨークに行ってみたいものです。

カクテル‘‘マンハッタン’’は1876年ニューヨークで生まれました。
第19代大統領選の候補者支援パーティーの席で、ジェシー・ジェローム(後の英首相チャーチルの母上)が考案したとか。
ジェシーはそのカクテルを見事なバランスに仕上げました。
ウイスキー(ライやカナディアン)をベースにすることでカクテルがしなやかな力強さと品ある香りを纏い、スイート・ベルモットが甘さと深みを添え、ビターズは鋭いアクセントとなります。

夕空さながらの赤い液体にチェリーを沈めるので、それはまるでマンハッタンの夕陽をグラスに閉じ込めたかのような美しさとなります。

カクテルの女王と呼ばれるに相応しい一杯でクリスマスに乾杯!
素敵な夜になりそうです。


《レシピ》
・カナディアンクラブ・・・・45ml
・チンザノ1757・・・・・・   15ml
・アンゴスチュラビターズ・・1dash
・マラスキーノチェリー


●ステア
                                                                                                      
世界で一番気に入られているカクテル。
世界の有名バーのバーテンダー、関係者などなどのアンサーをもとに発表されるカクテルランキングにて、堂々の1位をここのところずっとキープしているのです。
オクターブでも海外からのお客様は、かなりの割合でこちらをオーダーされますね。すごい人気。認知度。


お客様が自分好みに味わいを調節するスタイル。
角砂糖をどれだけ溶かすか、オレンジの皮をどれだけ潰して香りを出すか、氷をどれだけ溶かすか、みたいな感じです。
私の好みは、角砂糖もオレンジ・レモンの皮もガシガシ潰してしっかり味を乗せます。よーくステアして氷も溶かし、バーボンのアルコール度数を30度くらいまで落とします。
これがうまい。
できれば最初からここまで仕上げて供したい笑。

こんな感じで世界中どこのバーでオーダーしても全然違うオールドファッションドが楽しめるのが魅力なんです。

オクターブでは、角砂糖はフランスのペルーシュを使います。これがうまい。
添えるのはオレンジとレモンの皮を厚めに。これがバーボンに合う。
氷は2cm角くらいの小さめにカットしたものを。これがガシガシしやすい。
バーボンはウッドフォードリザーブを。しっかりガシガシしても美味しさがブレない。

欧米ではクラシカルなカクテルを再評価するブームが続いています。
これからはさらに進化した‘‘古くさいカクテル’’がどんどん誕生するのだろうと思えます。
楽しみですね。


《レシピ》
・ウッドフォードリザーブ・・45ml
・角砂糖・・・・・・・・・・1個
・アンゴスチュラビターズ・・2dashes 
・オレンジ
・レモン


●ビルド