オーケストラ指揮法(すべての人の心を一つにするために)
著:高木善之
高木善之さんは日本屈指の名門合唱団、松下中央合唱団(現パナソニック合唱団)の創立指揮者です。
高木さんは当初音楽者として、
楽団のメンバーをぐいぐい引っ張ること、
「自分の音楽を全員に理解させ、実現する」ことを目的とし、
コンクールに勝つことを第一義として強権を発動します。
しかしうまくいきません。
それが33歳の時、百死に一生を得るような自らのバイク事故に遭遇し、人生観・価値観が一変します。
病床の苦悩と長い時間の自分との対峙により、
「人は人の命令によって動くのではなく、自らの気づきによって動く」ことを悟ります。
指揮者が「指揮を見なさい、指揮の通りに演奏しなさい」と言えばメンバーは、指揮を見なくなり、指揮に逆らって演奏したくなるものです
然り。
オーケストラは理論や説得では、楽器を奏でません。
タクト一本。
誠実なタクト一本。
メンバーと共感しあえるタクト一本。
それを振るうことで素敵なハーモニーが奏でられるのです。
この本は「音楽書」ではなく、「経営書」であり良質の「人生論」となりえる書です。
音楽を愛する人、合唱人はもちろん、すべての指導者、組織人に読んで頂きたい良書です。
(ちなみに、左(赤いほう)が1996年初刷。右が2007年加筆訂正版です。
加筆訂正版のほうがフォント等も読みやすく工夫されています)
