ゴキブリ達は話し合う② 完結 | あずまくもの寝かしつけに失敗しちゃう創作童話集

あずまくもの寝かしつけに失敗しちゃう創作童話集

「あるところに~」から始まる子供向けの創作童話です。初めて聞く物語として、お母さん、お父さんが子供達を寝かしつける時に活用してもらえればと思います。逆に続きが気になって寝られないよ~という本末転倒なお話が作れたらなぁ……

前回のお話をご覧になっていない方、

 

宜しければ、前回のお話もご覧ください。

 

前回のお話 『ゴキブリ達は話し合う①』

 

 

「人間はなんで、ゴキブリを殺すの?」

 

人間に不満タラタラと話し合っていたゴキブリ達は、

 

自分達の話を聞いていた蚊からガツーンときついお言葉を頂き、とある特訓を始めることに。

 

さて、一体どうなるのでしょう?

 

では、続きの始まりです~

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それからというもの、ゴキブリ達は毎日、何か頑張っています。

 

何か?って何でしょう?

 

あるゴキブリは立ち上がって、身振り手振り。

 

あるゴキブリは、まるでかけっこの練習のように、何度も何度も走っています。

 

そして、またあるゴキブリ達は、この家の人間達が留守の間に部屋中を探検。

 

そんな日々が1ヶ月続きました。

 

「よし、いよいよ明日だ」

 

「そうだね。ついに来たね」

 

「明日で俺達の運命が決まるぞ」

 

ゴキブリ達は、みんな、緊張したお顔です。

 

でも、みんな特訓をやりきった、い~いお顔です。

 

1匹のリーダーらしきゴキブリが言いました。

 

「みんな、いいか確認するぞ。

 

勝負は明日の朝7時。

 

この家のお父さんが仕事に出た後だ。

 

子どもが必ず、花の水やりのために、

 

一人で外に出てくるから、その時だ。いいな」

 

「大丈夫!」

「OK!」

「やってやるぜー!」

 

みんな気合十分。

 

「よし、じゃあみんな今日は早く寝よう」

 

ゴキブリ達は、出陣前夜のお侍さんのような様子で、みんな寝ました。

 

そして、翌朝。

 

おうちの中はいつも通り。

 

お味噌汁のにおい。

 

お母さんが台所でお弁当を作り、コトコトコト。

 

お父さんがお仕事に行く前に歯を磨いて、ゴシゴシゴシ。

 

男の子が幼稚園にいくために、服を着替えてガサガサガサ。

 

赤ちゃんの女の子はまだ寝ていて、スヤスヤスヤ。

 

全くいつもと変わらないおうちの中。

 

そんな中、ゴキブリ達は身をひそめています。

 

「もう少しだぞいいな……」

 

すると、お父さんがお母さんからお弁当を受け取って、靴を履きながら言いました。

 

「今日は、ちょっと遅くなるから。それと、子供達に俺の大事な歴史小説にさわらない様に注意してくれよ。じゃあ、行ってきます」

 

「いってらっしゃい」

 

「いってらっしゃーい! じゃあ、お母さん、お花にお水をあげてくるね」

 

「はい、お願いね」

 

そんな、いつものこの家の人間達の様子……

 

男の子はちょっと小さくなってきた靴を、グッグッっとしっかり履いて玄関を開けました。

 

ガチャ。

 

その時です!

 

「うわーっ!お母さーん!

 

うわーっ!いっぱい!いっぱい!」

 

玄関から男の子の声が聞こえます!

 

お母さんは飛んできました!

 

「みっくん、大丈夫!? キャーっ、ゴキブリ!」

 

お母さんの目にうつったのは、沢山のゴキブリ達。

 

何匹って?

 

はい、数えるのもイヤです。

 

お母さんは、気絶しそうになりながらも、

 

「殺虫剤、殺虫剤!」と靴をとっちらかして、殺虫剤を取りに行こうとしました。

 

すると、みっくんと呼ばれた男の子がポツリ。

 

「あれ?お母さん、何か話しているよ」

 

お母さんはちょっとヒステリックに、

 

「えー!何ーっ!」

 

みっくんはいつもと変わらず

 

「これって、言葉でしょ?」

 

お母さんは、みっくんの後ろからそ~っと、ゾゾゾ~っとゴキブリ達をのぞきました。

 

すると、ゴキブリ達は身動き一つせずに、じっとしています。

 

よく見ると……

 

「えっ、文字になってる?うそ、やだ……

 

オ ハ ヨ ウ ゴ ザ イ マ ス !?」

 

ゴキブリ達は人文字ならぬ、ゴキブリ文字を作っていました。

 

「えっ、なっ、なんで?」

 

お母さんは、必死に落ち着こうとしていますが、何から考えて良いか分かりません。

 

すると、1匹のゴキブリが立ち上がって身振り手振り。

 

あの、リーダーらしきゴキブリです。

 

すると、それに合わせてゴキブリ達はササササーッと、素早く走り回って、ピタっ!

 

「今度は何なのよ……?」

 

「お母さん、なんて書いているの?」

 

「えっと…… イ イ オ テ ン キ デ ス ネ 」

 

「ゴッ、ゴキブリって言葉が分かるのかしらっ!?」

 

お母さんは、気味が悪く感じてきました。

 

でも、そんな時にみっくんが、

 

「えー、凄い!ねえ、お母さん、凄いね凄いね!」

 

とあまりにも興奮して「すごい、すごい!」

 

と言うもんですから、お母さんもついつい。

 

「そっ、そうねえ……」

 

すると、また、リーダーゴキブリが身振り手振り。

 

そして、ゴキブリ達はササササーッ、ピタッ!

 

「えーっと……、オ ハ ナ シ ガ ア リ マ ス」

 

お母さんは、もうどうにでもなれとゴキブリに答えました。

 

「何?」

 

ササササーッ、ピタッ!

 

「イ マ マ デ カ ッ テ ニ 」

 

「ス ン デ イ テ ゴ メ ン ナ サ イ」

 

「えっつ?あんたたち、うちの家にこんなにも住んでいたの!?」

 

ササササーッ、ピタッ!

 

「ハ イ ゴ メ ン ナ サ イ」

 

ササササーッ、ピタッ!

 

「キ ョ ウ ハ ア ラ タ メ テ」

 

「ゴ ア イ サ ツ シ ニ キ マ シ タ」

 

「ご挨拶?」

 

ササササーッ、ピタッ!

 

「コ レ カ ラ モ ヨ ロ シ ク オ ネ ガ イ シ マ ス」

 

「いやいや、何言ってんの!?」

 

ササササーッ、ピタッ!

 

「オ タ ク ニ ス マ セ テ ク ダ サ イ」

 

「ダメでしょ!」

 

ササササーッ、ピタッ!

 

「ソ コ ヲ ナ ン ト カ」

 

「ダメなものはダメ!何が「そこをなんとか」よ!出て行って!」

 

「フ ダ ン ハ カ ク レ テ イ マ ス ノ デ」

 

「オ ジ ャ マ ハ シ マ セ ン」

 

「それが、気持ち悪いの!」

 

すると、みっくんが

 

「お母さん、いつも隠れているんなら、いるかどうか分かんないよ。それならいいんじゃないの?」

 

ササササーッ、ピタッ!

 

「ミ ッ ク ン ガ ン バ レ」

 

「調子に乗るんじゃないわよ!みっくん、ゴキブリはね、ばい菌さんを持っているのよ」

 

「カ ラ ダ ハ キ レ イ ニ シ マ ス」

 

「そんなの信じられますか!」

 

「お母さん、こんなにゴキブリさん達が頑張っているよ」

 

お母さんはイライラして言いました。

 

「もう!じゃあ、あなた達一つ聞くわよ?」

 

ササササーッ、ピタッ!

 

「ハ イ」

 

「普段は隠れていて、いるかいないか分からないのよね?」

 

「ハ イ」

 

「それで、体もきれいにしているとしましょう」

 

「ハ イ」

 

「あなた達、増えるでしょ?」

 

ササササーッ、ピタッ!

 

「フ エ マ ス」

 

「ダメじゃん」

 

「ほっといたら、どんどん増えちゃうじゃない。今、ここにいるだけでも嫌なのに。これ以上増え続けたらどうするのよ!?」

 

ゴキブリ達はちょっと、考えて言いました。

 

「フ エ タ カ ズ ダ ケ タ ビ ニ デ マ ス」

 

「イ マ ノ カ ズ ダ ケ ス マ セ テ ク ダ サ イ」

 

「そんなの、どうやって信じられるのよ」

 

「ボ ク タ チ ウ ソ ハ ツ キ マ セ ン」

 

「その誠実な雰囲気は何なのよ……」

 

「もーう、分かったわよ、分かった!今いる数だけよっ!」

 

「ア リ ガ ト ウ ゴ ザ イ マ ス !」

 

「ビックリマークまで付けんじゃないわよ!」

 

「みんな、良かったね~」

 

みっくんはほのぼのと言いました。

 

すると、お母さんがふと思いついて言いました。

 

「そうだわ、あなた達。一つだけ条件があるわ。毎月1回、数が増えていないかを確認するために、そのゴキブリ文字で、私達を楽しませてもらえる?」

 

ササササーッ、ピタッ!

 

「オ ヤ ス イ ゴ ヨ ウ デ」

 

「全く、その言葉どうやって覚えたのよ」

 

お母さんは、フッと優しく笑いました。

 

みっくんはニコニコと笑いました。

 

ゴキブリ達はザワザワと喜んでいましたとさ。

 

おしまい

 

 

 

次回のお話は

 

「一番はだ~れだ?①」です。 

 

お楽しみに。

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ここまでご覧頂いて有難うございます。

 

乱文失礼しました。

 

粗い文章はご容赦を。

 

無断転載お断り。

 

ではまた次回。

 

あずまくも

 

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