あずまくもの寝かしつけに失敗しちゃう創作童話集

あずまくもの寝かしつけに失敗しちゃう創作童話集

「あるところに~」から始まる子供向けの創作童話です。初めて聞く物語として、お母さん、お父さんが子供達を寝かしつける時に活用してもらえればと思います。逆に続きが気になって寝られないよ~という本末転倒なお話が作れたらなぁ……

Amebaでブログを始めよう!

さて、ちょっと時間が空いちゃいましたが、

 

前回の続きです。

 

前回のお話をご覧になっていない方、

 

宜しければ、前回のお話もご覧ください。

 

前回のお話 『一番はだ~れだ?①』

 

人間より速い、

 

自転車より速い、

 

車より速い、

 

電車より速い、

 

飛行機より速いロケットは、

 

一気に宇宙まで飛んでいき、

 

調子に乗って飛び回り、ついにはお月様とゴッチンコ!

 

怒ったお月様に飛ばされて、

 

地球に「あれ~っ」と落ちてきちゃいました。

 

さてさて、ロケットの運命やいかに~?

 

**********************************

 

ザッパ~ンッ!!

 

地球に落ちてきたロケットは、海に思いっきり落ちました。

 

「いってーっ!痛いよ痛いよー!えーん、えーん」

 

海に落ちたロケットは大泣きです。

 

すると、そこへ、プカプカと大きな船がやってきました。

 

「あれっ?誰か泣いているな?」

 

ロケットに気付いた船は近くにまでやってきて驚きました。

 

「うわーっ!君どうしたの、傷だらけじゃないの!」

 

ロケットは力なく言いました。

 

「宇宙でお月様にぶつかって、落っこちちゃったんだよ……

 

誰よりも速い僕なのに、もう、飛べないよ……えーんえーん」

 

船は言いました。

 

「そっか、大変だったね。でもまずは病院で怪我を直そうよ。

 

僕が陸まで運んであげるよ」

 

そう言って、船はロケットを乗せて、陸まで運んであげました。

 

陸に到着すると、船は言いました。

 

「陸までは来たれたけど、ここからは、僕じゃあ行けないな。友達を呼んであげるね」

 

そう言って、船は誰かに連絡を取りました。

 

すると、すぐにビューンと音が聞こえてきました。

 

やってきたのは飛行機でした。

 

飛行機は着陸するなりロケットに気付きました。

 

「あっ?こいつ、嫌な奴じゃん!」

 

船は言いました。

 

「えっ?そうなの?でも、こんなに怪我して泣いているよ」

 

飛行機は、やれやれと言った顔をして、

 

「全く調子に乗りやがって、バチが当たったんだよ」

 

と言いながら、ロケットを乗せて、病院へ向かって飛び立ちました。

 

「飛行機くん、さっきはごめん。有難う……」

 

「ヘンっ、静かに乗っていな」

 

しばらく空を飛ぶと、飛行機はある原っぱに着陸しました。

 

「ちくしょう、こっから先はジャングルで、俺は飛んで行けねえぞ……」

 

飛行機が困り果てていると、そこに規則正しい音が聞こえてきました。

 

ガタンッゴトンッ、ガタンッゴトンッ。

 

電車がジャングルの中に続く線路の上を走って来ました。

 

「あれっ?そこにいるのは憎たらしい飛行機くんじゃあないですか?

 

ここは、僕の道ですよ。さあ、さあどいて頂けますか?」

 

冷たくあしらう電車に飛行機は言いました。

 

「電車くん、さっきは悪かったよ。ちょっと意地悪しちゃったよ。

 

ところで、君はこのジャングルの中を走って行けるのかい?」

 

電車は得意気に言いました。

 

「当たり前じゃあないですか。このジャングルは私の庭みたいなものですよ」

 

「本当!?良かったー!

 

それなら、このロケットくんを病院まで運んでやってくれないか?」

 

電車はロケットを見て言いました。

 

「あら、大変な怪我ですね。大丈夫ですか?

 

それに、飛行機くんが私に頼み事ですか。

 

ほほ~、それは珍しいですね」

 

電車はちょっと優越感に浸りながら、飛行機の頼みを引き受けることにしました。

 

「いや~、助かったよ電車くん、俺はジャングルの中は飛べないからさ。恩にきるよ」

 

ガタンッゴトンッっと走って行く電車の後ろ姿を見て、飛行機はポツリと言いました。

 

「こんなジャングルの中を走れるなんて電車くんは凄いな~」

 

電車はしばらくジャングルの中を走って行き、とある駅で止まりました。

 

「さて、ロケットくん、ここまでやって参りましたが、この駅が病院に一番近い駅ですよ。

 

あいにく、私は線路の上しか走ることが出来ません。さて、どうしましょう」

 

そういって、電車が冷静に悩んでいると、

 

ドドドドドーッ!と音が聞こえて、そこに車がやってきました。

 

電車をみつけた車は、キキーッと止まって言いました。

 

「あーっ!さっきオイラを得意気に抜いていきやがった電車じゃねえか!」

 

電車は車をみて言いました。

 

「車くん、先程は失礼致しました。

 

私の態度に怒っていらっしゃるのはごもっともです。

 

実はこのロケットくんを病院まで運びたいのですが、

 

あいにく、私では行けません。ジャングルの中を自由に勇ましく走れる車くん。

 

あなたのお力をお借りできないでしょうか?」

 

ちょっと、ほめられると車はもういい気分。

 

「おっ!なんだてめー分かってんじゃねえか。

 

しょうがねえなぁ、行ってやるよ。

 

おい、ロケット安心しなオイラがすぐに連れて行ってやるよ」

 

そう言うと、車はドドドドドーッと音を立てて、ジャングルの中を勇ましく走って行きました。

 

そんな自由に勇ましく走って行く車を見て、電車は言いました。

 

「あんなに、自由に走り回れて、車くんは凄いですね~」

 

しばらく、車がロケットを乗せて走って行くと、大きな病院が見えてきました。

 

車はロケットに威勢よく言いました。

 

「おい、ロケット、病院に着いたぞっ!これで、もう一安心だ!」

 

「車くん、有難う……」

 

「おーい、大怪我をしたロケットを連れてきたぞー!

 

誰か出て来いよー!」

 

車は病院に向かって大きな声で叫びました。

 

しかし、誰も出てきません。

 

「なんだよ、誰もいねえのか?んっ……?」

 

車は何か張り紙をみつけました。

 

「何だこりゃ? 何々?

 

『本日はお休みです。お急ぎの方は、

 

裏の道の先にある私の家までお越しください』だって?」

 

「何だよ、今日は休みかよ。裏の道?」

 

車は建物の裏側に回り、道をみつけて驚きました。

 

「おいおい、こんな細い道かよっ!?

 

これは、俺じゃあ通れねえぜ……」

 

車が初めて弱音を吐いた時、シューっと自転車が走ってきました。

 

「あーっ、騒がしくて、下品な車じゃないかー」

 

「うるせえよ!ん?待てよ?

 

おい、自転車よ。お前さあ、この細い道進めるか?」

 

「えっ?この道?こんなの簡単に進めるよ」

 

自転車はスイスイ~っとその細い道を軽く走って見せました。

 

「おい、自転車よ。お前さあ、いっちょこの細い道の先にいる

 

先生を呼びに行ってくれよ。このロケットが大怪我しているんだよ」

 

「うわーっロケットくん、大変じゃないか。

 

呼びに行くのはお安い御用だけど、

 

車くんその前に君、何か言うことあるんじゃない?」

 

「あ~、分かった分かった。さっきは悪かったよ。

 

ごめんごめん。この通り」

 

車はそう言って、ライトをピカピカ光らせました。

 

「よし、それならいいよ。ロケットくん、安心して。すぐに先生を連れてくるからね」

 

そういうと、自転車は細い道をシューっと走っていきました。

 

「あいつも中々スゲージャねえか」

 

自転車の後ろ姿を見て、車はつぶやきました。

 

スイスイ~ッと自転車が細い道を進んで行くと、

 

1件の小さな家に着きました。

 

「あっ、ここだな。ごめんくださ~い」

 

自転車が、声をかけると。

 

ガチャッとドアが開いて、人間が出てきました。

 

「おっ?君はさっき、私のことを遅いだなんだ言いながら、追い抜いていった自転車じゃないか」

 

自転車はいきなり人間が現れて、ドキッとしました。

 

「あっ、あっ、人間さんが先生だったんですか?

 

あの……さっきは意地悪なこと言っちゃってごめんなさい。

 

実は今ロケットくんが大怪我をして、治してあげて欲しいんです」

 

「ハッハッ。ずいぶん素直じゃないか。

 

まあ、私も『俺が世界で一番、速いんだぞ~!』なんて、天狗になっていたからね。

 

よし、ロケットくんの怪我を治しに行こう。

 

君の方が速いし、どうだい乗せてくれるかな?」

 

「うん、もちろん!」

 

自転車は嬉しそうに答えると、人間の先生を乗せて

 

スイスイ~ッとまた、病院に向かって走りました。

 

病院に着くと、人間の先生はすぐにロケットくんの治療を始めました。

 

トテカン、トテカン、トントントン

 

ギーコラ、ギーコラ、カンカンカン

 

ロケットはあっという間に治してもらいました。

 

ロケットは涙を流して喜びました。

 

「先生、有難うー!それと、先生あのね……

 

ゴニョゴニョゴニョ……」

 

ロケットは先生にそ~っと耳打ちをしました。

 

先生はフムフムと話しを聞いて、ニヤッと笑いました。

 

そして、また病院の中から、

 

トテカン、トテカン、トントントンッと

 

気持ちよく音が聞こえました。

 

音が鳴りやみ、ロケットが元気になって、病院を出ると、

 

自転車と車が仲良く待っていました。

 

「あっ!ロケットくん治ったの?」

 

「おう!ロケット良かったじゃねえか!

 

あれ?お前、何かでっかくなってねえか?」

 

ロケットは嬉しそうに答えました。

 

「フフッ。治してもらうついでに、みんなが乗れるように改造してもらったんだ!」

 

ロケットはそう言うと、先生と自転車と車を乗せて飛び立ちました。

 

そして、ジャングルの入り口で、仲良く話しをしている電車と飛行機をみつけて、

 

海では船をみつけて、み~んなを乗せて宇宙まで飛び立ちました。

 

宇宙に着くと、今度はお月様の周りもゆ~っくりと飛んで、

 

みんなで仲良く宇宙旅行を楽しみましたとさ。

 

おしまい

 

次回のお話は

 

「最後の恐竜」です。 

 

お楽しみに。

****************************************

 

ここまでご覧頂いて有難うございます。

 

乱文失礼しました。

 

粗い文章はご容赦を。

 

無断転載お断り。

 

ではまた次回。

 

あずまくも

 

にほんブログ村 小説ブログ 童話・児童小説へ
にほんブログ村