さて、ちょっと時間が空いちゃいましたが、
前回の続きです。
前回のお話をご覧になっていない方、
宜しければ、前回のお話もご覧ください。
人間より速い、
自転車より速い、
車より速い、
電車より速い、
飛行機より速いロケットは、
一気に宇宙まで飛んでいき、
調子に乗って飛び回り、ついにはお月様とゴッチンコ!
怒ったお月様に飛ばされて、
地球に「あれ~っ」と落ちてきちゃいました。
さてさて、ロケットの運命やいかに~?
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ザッパ~ンッ!!
地球に落ちてきたロケットは、海に思いっきり落ちました。
「いってーっ!痛いよ痛いよー!えーん、えーん」
海に落ちたロケットは大泣きです。
すると、そこへ、プカプカと大きな船がやってきました。
「あれっ?誰か泣いているな?」
ロケットに気付いた船は近くにまでやってきて驚きました。
「うわーっ!君どうしたの、傷だらけじゃないの!」
ロケットは力なく言いました。
「宇宙でお月様にぶつかって、落っこちちゃったんだよ……
誰よりも速い僕なのに、もう、飛べないよ……えーんえーん」
船は言いました。
「そっか、大変だったね。でもまずは病院で怪我を直そうよ。
僕が陸まで運んであげるよ」
そう言って、船はロケットを乗せて、陸まで運んであげました。
陸に到着すると、船は言いました。
「陸までは来たれたけど、ここからは、僕じゃあ行けないな。友達を呼んであげるね」
そう言って、船は誰かに連絡を取りました。
すると、すぐにビューンと音が聞こえてきました。
やってきたのは飛行機でした。
飛行機は着陸するなりロケットに気付きました。
「あっ?こいつ、嫌な奴じゃん!」
船は言いました。
「えっ?そうなの?でも、こんなに怪我して泣いているよ」
飛行機は、やれやれと言った顔をして、
「全く調子に乗りやがって、バチが当たったんだよ」
と言いながら、ロケットを乗せて、病院へ向かって飛び立ちました。
「飛行機くん、さっきはごめん。有難う……」
「ヘンっ、静かに乗っていな」
しばらく空を飛ぶと、飛行機はある原っぱに着陸しました。
「ちくしょう、こっから先はジャングルで、俺は飛んで行けねえぞ……」
飛行機が困り果てていると、そこに規則正しい音が聞こえてきました。
ガタンッゴトンッ、ガタンッゴトンッ。
電車がジャングルの中に続く線路の上を走って来ました。
「あれっ?そこにいるのは憎たらしい飛行機くんじゃあないですか?
ここは、僕の道ですよ。さあ、さあどいて頂けますか?」
冷たくあしらう電車に飛行機は言いました。
「電車くん、さっきは悪かったよ。ちょっと意地悪しちゃったよ。
ところで、君はこのジャングルの中を走って行けるのかい?」
電車は得意気に言いました。
「当たり前じゃあないですか。このジャングルは私の庭みたいなものですよ」
「本当!?良かったー!
それなら、このロケットくんを病院まで運んでやってくれないか?」
電車はロケットを見て言いました。
「あら、大変な怪我ですね。大丈夫ですか?
それに、飛行機くんが私に頼み事ですか。
ほほ~、それは珍しいですね」
電車はちょっと優越感に浸りながら、飛行機の頼みを引き受けることにしました。
「いや~、助かったよ電車くん、俺はジャングルの中は飛べないからさ。恩にきるよ」
ガタンッゴトンッっと走って行く電車の後ろ姿を見て、飛行機はポツリと言いました。
「こんなジャングルの中を走れるなんて電車くんは凄いな~」
電車はしばらくジャングルの中を走って行き、とある駅で止まりました。
「さて、ロケットくん、ここまでやって参りましたが、この駅が病院に一番近い駅ですよ。
あいにく、私は線路の上しか走ることが出来ません。さて、どうしましょう」
そういって、電車が冷静に悩んでいると、
ドドドドドーッ!と音が聞こえて、そこに車がやってきました。
電車をみつけた車は、キキーッと止まって言いました。
「あーっ!さっきオイラを得意気に抜いていきやがった電車じゃねえか!」
電車は車をみて言いました。
「車くん、先程は失礼致しました。
私の態度に怒っていらっしゃるのはごもっともです。
実はこのロケットくんを病院まで運びたいのですが、
あいにく、私では行けません。ジャングルの中を自由に勇ましく走れる車くん。
あなたのお力をお借りできないでしょうか?」
ちょっと、ほめられると車はもういい気分。
「おっ!なんだてめー分かってんじゃねえか。
しょうがねえなぁ、行ってやるよ。
おい、ロケット安心しなオイラがすぐに連れて行ってやるよ」
そう言うと、車はドドドドドーッと音を立てて、ジャングルの中を勇ましく走って行きました。
そんな自由に勇ましく走って行く車を見て、電車は言いました。
「あんなに、自由に走り回れて、車くんは凄いですね~」
しばらく、車がロケットを乗せて走って行くと、大きな病院が見えてきました。
車はロケットに威勢よく言いました。
「おい、ロケット、病院に着いたぞっ!これで、もう一安心だ!」
「車くん、有難う……」
「おーい、大怪我をしたロケットを連れてきたぞー!
誰か出て来いよー!」
車は病院に向かって大きな声で叫びました。
しかし、誰も出てきません。
「なんだよ、誰もいねえのか?んっ……?」
車は何か張り紙をみつけました。
「何だこりゃ? 何々?
『本日はお休みです。お急ぎの方は、
裏の道の先にある私の家までお越しください』だって?」
「何だよ、今日は休みかよ。裏の道?」
車は建物の裏側に回り、道をみつけて驚きました。
「おいおい、こんな細い道かよっ!?
これは、俺じゃあ通れねえぜ……」
車が初めて弱音を吐いた時、シューっと自転車が走ってきました。
「あーっ、騒がしくて、下品な車じゃないかー」
「うるせえよ!ん?待てよ?
おい、自転車よ。お前さあ、この細い道進めるか?」
「えっ?この道?こんなの簡単に進めるよ」
自転車はスイスイ~っとその細い道を軽く走って見せました。
「おい、自転車よ。お前さあ、いっちょこの細い道の先にいる
先生を呼びに行ってくれよ。このロケットが大怪我しているんだよ」
「うわーっロケットくん、大変じゃないか。
呼びに行くのはお安い御用だけど、
車くんその前に君、何か言うことあるんじゃない?」
「あ~、分かった分かった。さっきは悪かったよ。
ごめんごめん。この通り」
車はそう言って、ライトをピカピカ光らせました。
「よし、それならいいよ。ロケットくん、安心して。すぐに先生を連れてくるからね」
そういうと、自転車は細い道をシューっと走っていきました。
「あいつも中々スゲージャねえか」
自転車の後ろ姿を見て、車はつぶやきました。
スイスイ~ッと自転車が細い道を進んで行くと、
1件の小さな家に着きました。
「あっ、ここだな。ごめんくださ~い」
自転車が、声をかけると。
ガチャッとドアが開いて、人間が出てきました。
「おっ?君はさっき、私のことを遅いだなんだ言いながら、追い抜いていった自転車じゃないか」
自転車はいきなり人間が現れて、ドキッとしました。
「あっ、あっ、人間さんが先生だったんですか?
あの……さっきは意地悪なこと言っちゃってごめんなさい。
実は今ロケットくんが大怪我をして、治してあげて欲しいんです」
「ハッハッ。ずいぶん素直じゃないか。
まあ、私も『俺が世界で一番、速いんだぞ~!』なんて、天狗になっていたからね。
よし、ロケットくんの怪我を治しに行こう。
君の方が速いし、どうだい乗せてくれるかな?」
「うん、もちろん!」
自転車は嬉しそうに答えると、人間の先生を乗せて
スイスイ~ッとまた、病院に向かって走りました。
病院に着くと、人間の先生はすぐにロケットくんの治療を始めました。
トテカン、トテカン、トントントン
ギーコラ、ギーコラ、カンカンカン
ロケットはあっという間に治してもらいました。
ロケットは涙を流して喜びました。
「先生、有難うー!それと、先生あのね……
ゴニョゴニョゴニョ……」
ロケットは先生にそ~っと耳打ちをしました。
先生はフムフムと話しを聞いて、ニヤッと笑いました。
そして、また病院の中から、
トテカン、トテカン、トントントンッと
気持ちよく音が聞こえました。
音が鳴りやみ、ロケットが元気になって、病院を出ると、
自転車と車が仲良く待っていました。
「あっ!ロケットくん治ったの?」
「おう!ロケット良かったじゃねえか!
あれ?お前、何かでっかくなってねえか?」
ロケットは嬉しそうに答えました。
「フフッ。治してもらうついでに、みんなが乗れるように改造してもらったんだ!」
ロケットはそう言うと、先生と自転車と車を乗せて飛び立ちました。
そして、ジャングルの入り口で、仲良く話しをしている電車と飛行機をみつけて、
海では船をみつけて、み~んなを乗せて宇宙まで飛び立ちました。
宇宙に着くと、今度はお月様の周りもゆ~っくりと飛んで、
みんなで仲良く宇宙旅行を楽しみましたとさ。
おしまい
次回のお話は
「最後の恐竜」です。
お楽しみに。
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ここまでご覧頂いて有難うございます。
乱文失礼しました。
粗い文章はご容赦を。
無断転載お断り。
ではまた次回。
あずまくも