この物語はゲーム本編を基に構成されたifストーリーになります。
そのため、私のオリジナルキャラクターが登場しますので、予め御了承くださいませ。
イベントは終了していますが、一部ネタバレを含みますので、ご注意くださいね。
以上宜しくお願いします。
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ぐだ子:あ・・・セミラミスト
セミラミス:名前を繋げるな・・・
ミスト:それは同感・・・
マシュ:セミラミスさんは判るのですが
セミラミス:は?
マシュ:あ・・・何となく判るのですが…師匠さん…いぇミストさんが解りませんね
ぐだ子:だよねぇ・・・もうミストいないし
セミラミス:何を言っている?コイツが本体だ。ならば当然、会いたい者は同じであろう?
ぐだ子:あ・・・確かに…師匠、だ、誰?
マシュ:教えていただけたら・・・
ぐだ子:あっ!もしかして、壱与さん!
ミスト:・・・・・・違う
ぐだ子:じゃあ、台与さん!
ミスト:台与とはいつでも会えるだろ?
カロン:つまり、「今は会えないが、会いたい誰かがいる」ってことだな
ミスト:誰かいるにしても、答えるつもりはない
カロン:素直じゃないねぇ・・・
ぐだ子:うん・・・でも、また会えると思う。特にアンドロメダとは・・・
マシュ:そうですね。またお会いしたいです
ぐだ子:ねぇ、師匠・・・
ミスト:なんだ?
ぐだ子:は、はい、これ・・・その…バレンタインだからさ。師匠は会いたい人からもらいたいんだろうけど、私もというか・・・また会いたいって思ってたというか・・・だからさ、これ・・・受け取ってくれる…かな?
ミスト:・・・ちょっと待て・・・師匠ってヤツに一番近いヤツに変わってやるから
ぐだ子:え?
ミスト?:・・・えっと・・・ありがとう。キミはよくやってるよ
ぐだ子:え?え?・・・この感じ…師匠?
ダ・ヴィンチ:あれは・・・まさか
マシュ:師匠・・・さん?でも、何か違うような
師匠?:そう、キミたちがそう呼んでるのは歪の神。本来、存在しないはずの神。私は竜神。名前は言わないから、師匠でもいいよ?その方がきっと呼びやすいよね?
ぐだ子:あ、うん・・・
(なんだろう・・・すごく落ち着く・・・ミストや異世界っ子とも違う。私が初めて師匠に会った時の感覚に似てる・・・あ、だから変わってやるって…)
師匠:バレンタインかぁ。私たちの世界にはない風習だけど・・・あ、猫の世界だと聖なる日かな?あれと似てるのか。まさか、キミからもらうとはね
ぐだ子:いや・・・だった?
師匠:別にイヤじゃないよ?私・・・いや、あの時の私はね…キミが苦手だった。キミはオルガマリーを救えなかったやつ。だから一切手を貸さなかった
ぐだ子:うん・・・わかってる…つもり
師匠:だけど、人理焼却を阻止し、キミは小さな英雄になった。人類が認識できない影の英雄。それがキミだよ?
ぐだ子:師匠・・・
師匠:だからカルデアに私は戻って来た。だけど徐々にその輝きは薄れていったね。最近のキミはその輝きすら失ってた
ぐだ子:・・・・・・
師匠:その要因が自分よりも強く、自分にできないことを簡単にやってのける異世界の存在。ぐだ子ちゃん、キミは強い。それは私がよく知ってる。カルデアに手を貸したのは、いつかキミにその輝きを取り戻してほしいからと、我々を受け入れたオルガマリーのため。まぁ他にもあるけど・・・それはいっか。ミクトランからキミは徐々にそれを取り戻しつつある。どうか、その輝きをまた見せてね?
ぐだ子:うん・・・師匠・・・あの
師匠:はい、これはお返し
ぐだ子:これは・・・
師匠:私が大事にしてたもの。兄のような地上の国の王子から死の間際に、オマエはもっと羽ばたいて行けると言われもらったもの。竜の羽のピアス
ぐだ子:こんな大事なものをくれるの?
師匠:もうあの時代には戻れない。如何に神でもできることと、できないことがある。これは私にとっては何もできなかった証。兄のような人を救えなかった負の証。転生した世界を救えなかった証。でも、キミはこれに違う意味を加えてくれると信じて。私はこれがあったから、何度も何度も繰り返した。地獄のような滅びの繰り返しを何度も。神として世界を行き来するようになってからは、滅びはなくなったけどね・・・
ぐだ子:地獄のような滅びの繰り返し…
師匠:そう。どの世界でも私は人の争いをやめさせたかった。その絶望の繰り返しがヒロこぼらを再び魔王にさせてしまった。キミならきっと、平和を取り戻せるはず。私とは違ってね
ぐだ子:師匠・・・私は・・・
師匠:今の世界はその終着点。私が一番好きなシズカがいる世界。だからもう必要のないもの。もう繰り返さないから。今を大切に・・・それはキミから教えてもらったこと。キミは羽ばたいていけるはず。力強く羽ばたいて行ってね?
ぐだ子:師匠?まるで・・・もう会えないみたいな
師匠:私は異世界の神。知られた以上はこの世界に留まれない
ぐだ子:あ・・・
・
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桜花:お父様はもうこの世界には来ません
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ぐだ子:イヤだ・・・師匠も一緒に南極へ…
師匠:あはは。さぁ、羽ばたこうか。いつか道が重なる時がきっとある。それまでお元気で。キミにはキミにふさわしい人がいるでしょ?その子とずっと仲良くね・・・あ、最後に一つだけ
ぐだ子:・・・なに?
師匠:その前にちょっと昔話をしようか。私は原初の世界の次の世界で、神として降り立った。そこで争いを止めない人という存在に絶望し、裁きの鉄槌を下して世界を滅ぼした・・・
ぐだ子:師匠が?
師匠:そう。でも、まだその可能性を捨てられなかったんだよ。だから、私は神性を捨てた…私が神だからそう思うんだと信じて
ぐだ子:人の可能性かぁ・・・考えること、私とはやっぱり違うね
師匠:そう思う?似たようなものだと思うよ?
ぐだ子:え?
師匠:人として生きることで何かが変わると信じて人として生きた。でも・・・そこで見たものは醜い争い…嫉妬、絶望、復讐・・・もちろん、幸福もあった。でも、それは人に壊された…私はいつしか復讐者になった。私がもしサーヴァントになる場合は、アヴェンジャーってやつかもしれないね
ぐだ子:アヴェンジャー・・・
ダ・ヴィンチ(アヴェンジャーだって?)
師匠:私は人を憎み、このシステムを創り出した世界を憎んだ・・・それはいつしか、世界への復讐に変わっていった。転生した世界に失望すると、その世界を滅ぼした・・・何度もね。でも、そこから得られたものは何もない。一瞬の愉悦だけ
ぐだ子:私もそうなるって言いたいの?
師匠:キミに限ったことじゃない。これは誰にでも起こり得ること。されたことの大小、個人差で復讐心の強さは変わる。もしかしたら、同じような体験をするかもしれないってこと。キミは私と同じ光を持つ者。闇に染まるのも、また速い…
ぐだ子:・・・・・・
師匠:その日が来たら…どうか忘れないで?復讐からは何も生まれない。そして、世界を救う場合、その感情は別の方向に行ってしまう可能性がある
ぐだ子:別の方向って・・・まさか
師匠:私の場合は、世界を救う=滅ぼすになっていったってこと。復讐が根底にあると、そこもおかしくなっていくんだよ
ダ・ヴィンチ(ちょっと待て・・・この話、意外と無視できないんじゃ・・・)
師匠:キミはそうなっちゃいけない。そして、それと同じ感情の者と一緒にいるべきじゃない。それも、キミと共に在れない理由
ぐだ子:そ、そんなことない!師匠の優しさは私が・・・
師匠:ありがとう。でも、キミは汎人類史を救うのに復讐者は必要と考えるの?
ぐだ子:・・・え?
師匠:負の感情しかない者が傍にいる危険性を、まったく理解してないね…キミの旅は救う旅。それと向き合う日が来たら、よく考えてみて?もしかしたら、それがアヴェンジャーと向き合う時に必要なものかもしれないよ?
ぐだ子:アヴェンジャーと向き合う日・・・
師匠:キミは優しいからね。バカが付くほど
ぐだ子:・・・はぁ?失礼な・・・
師匠:その優しさを持ち続けてね?キミの旅が無事に終わることを祈ってるよ・・・あ、猫の子たちは、ともだちとしてなら認めるとか、あの異世界っ子が言ってたよ?不純異世界交遊は認めない!らしいから、よろしくね
ぐだ子:・・・不純異世界交遊・・・なんだそれぇ!
師匠:あはは!禁制、禁制、御禁制!ってことじゃない?
ぐだ子:あのさぁ、頼光さんみたいなこと言うなぁ!
マシュ:師匠さん、笑いながら退去しました…あと、バカタレさんと猫神主さんも
ダ・ヴィンチ:あれが竜神・・・猫ちゃんたちの世界に繋がる大本の神・・・
マシュ:竜神・・・前の師匠さんとも違う…優しい感じの方でしたね
ダ・ヴィンチ:だね・・・
(会ってみてやっとわかったよ。竜神、キミは優しすぎる…だから耐えられなかったんだね・・・そして世界に絶望して、それを壊す復讐者になった…最後の話はアヴェンジャーと決別しろと言ってる?それとも竜神が一緒にいれないってだけ?うーん…とりあえず保留かな・・・)
さぁ、我々も帰ろう。きっと、また会えるさ
マシュ:そうですね・・・
ぐだ子:・・・はい
(また・・・会おうね?師匠・・・)
The end
出演
ぐだ子
マシュ
レオナルド・ダ・ヴィンチ
カロン
あとがき
ぐだ子編はこれで終了です。
めっちゃ長くてごめんなさい!これはもう次回に回せなかったので許してくださいませ!
師匠くんとの別れという結末だけど、きっと彼女は力強く羽ばたいていくんだろうね。
師匠くんが異世界を旅し続けたのは、あの竜の羽のピアスがあったから。それをぐだ子に渡したということは、彼の異世界の旅は終わったことを意味します。
再びどこかに旅立つのではなく、永遠に猫の世界…そして狭間の世界を本拠地にするということ。だからぐだ子の想いに応えることはできなかったわけ。
このぐだ子の想いは北極で伊吹童子がちらっと言ってたの覚えてます?一緒に旅をしたかった者とか言ってたよね?その想いの終着点がこのチョコの川。
あたしもできればずっと一緒にいさせてあげたかったけど、ムリでした。
竜女神は異世界にそういう人がいるけど、それはその世界に縛らないから。我がカルデアのぐだ子ちゃんはそういう子じゃないので…ね。
師匠くんとカルデアはきっとどこかで再会します。南極までの道のりのどこかで。それがどんな内容なのかは解らないけどね。
我がカルデアは異世界を認めさせ、友好関係を築きながら一歩一歩確実に歩んでいく。今回はその最初の一歩になります。
ただ師匠くんは、ぐだ子を認めただけで、異世界の介入を許したわけではないです。
あと、竜神が世界に対する復讐者になったのは、このゲームとの絡みからではないよ?ちょっと前に公開された奏章Ⅱは、アヴェンジャーとのお話だっけ?まだプレイしてないからわかんない(笑)
だって、今がここだし!
あっはっは!しかも各駅停車だし?奏章Ⅱなんて知らないなぁ(笑)
だから、大元の話がそうなってるってこと。
後付設定でもないね(笑)
竜神が原初の世界で魔神になったのも、ヒトへの絶望から。異世界に旅立った時に、人の可能性をまた考え始めるの。でも、ことごとく裏切られ、人を生んだ世界を憎むようになったわけ。
そして世界を救うことが、いつしか世界への復讐に変わっていきます。
竜神の異世界の旅は、ヒロこぼら(原初)の魔王化を倒したことで矛盾が生じ、悩み苦しんだ末にもう終わりたいと願った。しかしその旅は終わることはなく、原初の世界に再び帰ることになります。この時に竜精霊として降り立ち、精霊神となるわけですね。
竜神が再び表に出てくるのは、永遠の恐怖の女神が誕生した世界になるんですよ。それまでは、異世界っ子こと、精霊神です。
魔神はね・・・一度も出てきてないというか、竜神自身が魔神化し始めたのと、彼が神性を捨てたために外に出れなくなってます(笑)
そして、異世界っ子がある男神に恋して、結婚してというのを延々と見させられるという…だから、ミストは異世界っ子のことを黒歴史と言うわけだね(笑)
ということは・・・魔神は異世界を旅してる間、一度も表に出てません!このチョコの川が初めての異世界になりますね〜
このバレンタイン2024も、もうじき最終回を迎えます。もう少しお付き合いくださいね。
次回4月6日公開予定
じゃ、またね( ╹▽╹ )♪