お節介か親切か | ブットラー惠子 個人向け グローバルキャリア&ビジネスコーチング

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ドイツ会社員歴約20年。【海外で働きたい!】という夢やキャリアパスや仕事の悩みを解決思考力&行動力アップの方法をお伝えします♡

こんにちは、

 
ドイツ在住アラフォーOLの
ブットラー惠子です。
 
(プロフィールはこちら)
 
あっという間の日本滞在も終わり、
見送りの姉と共に成田空港へ。
 
 
日本の家族、友人と
またしばらく会えない寂しさ。
 
人が多くて、せわしない都会を
離れられる安堵。
 
ドイツで私を待っている
夫に会える喜び。
 
日常が待っているリアル。
 
そんな色々な感情が
入り交じるまま、搭乗口へ。
 
 
行きは空港で色々ありましたが、
(詳しくはこちら↓からどうぞ)
 
 
帰りの成田空港では順調。
 
直行便なので、気持ちもラクです。
 
 
フライト待ちの飛行機
 
 
搭乗案内時刻どおりに
機内に乗り込むと 、
 
二人席の窓側の席に、
20代後半ぐらいの日本人の方が
すでに着席していました。
 
 
スーツを着ていたので、
出張か仕事なのでしょう。
 
 
後から来た隣席の私を
一瞥することなく、
荷物を取り出したり、
スマホを操作しています。
 
 
ドイツでは、こういう時、
「ハロー」と挨拶します。
 
見ず知らずとは言え、
12時間ぐらい、
一緒に旅をする訳ですからね。
 
挨拶ひとつで、親近感が沸いて、
旅が楽しくなります。
 
 
でも日本人同士だと、
大抵しないのは承知の上。
 
 
私もそのまま
自分の荷物を座席上部の
荷物入れ、着席。
離陸を待ちました。
 
 
飛行機が滑走路に向けて
動きだしたぐらいの
タイミングだったしょうか。
 
隣の若いビジネスマンは
急に前の座席の下に置いて
あったリュックを取り出し、
足元で開けました。
 
 
中から炭酸飲料の
ボトルを取り出し、
そのまま蓋を開けまると、
 
 
「プシュー」という音と共に、
中味が溢れ出しました。
 
慌ててキャップを閉めた
にも関わらず、
彼のズボンとリュックに
炭酸飲料がかかりました。
 
 
それを横目で見ていた私は、
バックから拭けるものを
取り出すか迷いました。
 
が、すかさず彼は、
自分のリュックから
小さなタオルを取り出し
拭き始めました。
 
 
下手なお節介をしなくて
良かった。
 
 
そんな事を思っているうちに、
飛行機は離陸。
 
 
そして離陸から1時間ぐらい
経った頃、
機内アナウンスが入りました。
 
「ただ今より、
お食事をお持ちします。」
 
 
それと同時に、
その若いサラリーマンは、
再びリュックを開けました。
 
 
そして取り出したのは、
なんと
 
 
ポテトチップスの袋。
 
 
躊躇せず袋を開け、
ポテトチップスを
勢い良く食べ始めた彼。
 
 
それを見た私は、
心底、彼に言いたかった。
 
 
「今からご飯だよ!?」と(笑)。
 
 
私は自分のお節介さを
分かっていたので、
 
言いたい気持ちを抑えながら、
食事を待ちました。
 
 
そして隣のお兄さんが
チップス一袋を食べきった頃、
食事が運ばれてきました。
 
 
日本人の
フライト・アテンダントさんが
食事と一緒に飲む
飲み物を聞いてきました。
 
 
オレンジジュース
と答えた私に続いて、
 
リンゴジュース、と
ボソッと答えた隣席の会社員。
 
フライトアテンダントさんは、
聞き間違えたようで 、
「オレンジジュースで
ございますね」と確認。
 
すると彼は
 
「あ…、はい」
 
と答えるじゃないですか。
 
 
私はまたしても心底、
 
彼はリンゴジュースを
飲みたいんです、
 
とフライト・アテンダントさんに
言いたくて、言いたくて
仕方ありませんでした。
 
 
彼が本当に飲みたい物を
知っていながら、
言うべきか分からず、
 
私は結局、黙っていました。
 
 
さて、フライトは
飛行時間と
離発着時間を合わせて
合計でおよそ13時間ぐらい。
 
 
前後の座席間が狭いので、
窓側の人が席を立つ時は、
通路側の人も立たないと
いけません。
 
 
でも彼は、なんと一度も
席を立ちませんでした。
 
 
飛行機を降りてから
私は思いました。
 
もしかしたら、
彼は私に気を使ったの
かもしれない 、と。
 
 
これがイマドキの心遣い?
 
これがイマドキの日本人?
 
これがイマドキの20代?
 
 
 
そもそも、
 
お節介と親切の違いって?
 
 
人には親切でいたい。
 
でも「隣のオバサン、お節介」
とも思われたくない。
 
 
親切にされると嬉しいけど、
お節介されると不快。
 
この線引って難しい。
 
相手がどうとるか分からない、
 
そう考えると、何も
出来なくなってしまう。
 
うーん、これって日本的かな。
 
 
相手がドイツ人だったら、
向こうがどう思うが考えず、
 
大丈夫ですか、って聞いたり、
 
「今からお菓子食べるの?」って
話しかけたり、
 
「リンゴジュースです」って
フライトアテンダントさんに
伝えたかも。
 
 
文化の違いって難しいな、
 
そんな事を思いながら、
迎えに来てくれた夫と
フランクフルト空港を
後にしたのでした。