※DCTが出来るまで | Over rebel

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REBELヤってま~す。
イジリ系です。あまり面白くないと思います。

 

レブル1100設定され、MTとの発売日に時差が付いた状況で一気に露出が多くなった”DCT”ですが、今回の投入がやっぱり車両にマッチしたという事なんだと思います。

 

DCT自体は何も新しい技術でもなく、2009年に発表され搭載機種はVFNCADVCRF1100等々多種多様に搭載例が有ります。

 

私も乗っている四輪小型車ハイブリットの仕様ではコケましたが(-_-;)元々2重構造のメインシャフトにクラッチユニットを2つ抱き合わせたカタチが、四輪のモノ(メインとカウンター各1)と違い車重やスペース的な問題も踏まえて、二輪ではモノになっているようです。

 

だいたいエンジンオイルを作動油に‥‥‥と、いう事じゃなくて、今回はDCTに至るまでのATオートバイを振り返ってみる企画でした。ついいつもの悪い癖で。(⊙ꇴ⊙)

 

そもそもが、ホンダのオートバイの歴史は、ある意味「自動変速への挑戦」の歴史と言っても過言ではないくらい、原付なども入れればカナリの数の自動変速機を世に送り出しています。

 

良く聞くキーワード「本田宗一郎の悲願」みたいな言い方をされている場合もありますね。

 

つまりイージードライブに掛ける熱意がかなりあったと言う事でしょう。カブなどもその一端、現れと言って良いと思います。

 

原付は端折って説明しますが、79年カレンに初採用されたVマチック及びSマチックを除くギア変速のAT若しくは、ケース内で完結する変速装置のみ追ってみます。

 

コレは、トゥデイのVマチックですが、最初タクトのケース開けたとき「マジかっ!」と思いました。それほどシンプルです。

 

79年 ロードパルS

81年 シャリーAT

82年 スペーシー

 

パルSに関しては、遠心クラッチと流星ギアを使用した本格派? 82年のスペーシーに至っては、79カレン80年にタクトと、Vマチックが出た後何故にギア変速にこだわったか?

上のVマチックより、明らかに手が込んでいますね。つまり金がかかっています。

 

まーこれを最後に、Vマチックに占有されてしまうATですが、突如2009年にCVマチックがDCTと同時に発表になり、翌年にタイでWave110に搭載されます。が、トータル的にカブのクラッチシステムを超えられず消えていきました。

 

2009年と言えば、私のJA07が発売になった年です。たしかに、この二段クラッチを採用したセミオートマですが、これに勝るものはない完成度だと思います。

 

で、ここでやっと大きい排気量のATの話になります。

 

まずキーワードとして61年発売の二代目ジュノオM型を一番に上げましょう、コレは125ccのスクーターですが、バダリーニ式というドゥカティのスポーツモデルのような名のイタリア由来のミッション(HRD油圧無段変速機)を積んでいました。

 

後にDN01で採用したHFTとなって復活しますが、このジュノオはやっちまったモデルとして名を馳せています。

 

都内で一度だけ現役車両をみた事があります。見た日は多分「縁起がいい日」っていうくらい、レアです。

 

そして77年にCB750エアラ、78年にCB400Tと中型、大型車種にホンダマチック搭載車が追加になります。ATとしてはオーソドックスなトルコン仕様で、スター・レンジとLレンジ、リターン2速のレンジ内は固定の無段階変速ですが、当時のシビックなどに搭載されていた仕様もこの方式でした。

 

私の勤めていたお店に、長期在庫のエアラが置いてあり出し入れするのに重かったですね。()これ使ってセンタースタンド立てる練習したのを覚えています。(⊙ꇴ⊙)

 

時は流れて90年、パダリーニ式発展型の油圧無段変速機を搭載したCR250が突如全日本モトクロス選手権に参戦します。

 

個人的には、一番興味のあるミッションです。

 

変な所にキックが付いているのと、スタート用のクラッチ・レバーが付いていたようです。

 

後に市販化されたDN01は、ボールを使った遠心クラッチをスタート時に使用する構造に変更されています。昔作ったラジコンのバギーが、こんな感じのクラッチを使っていたのを思い出しました。(⊙ꇴ⊙)

 

考えてみればドライブバイワイヤーだって、ラジコンみたいなものですからね。

 

この年に優位性の片鱗を見せたCR250MAは、翌年の91年シリーズチャンピオンに輝きます。

 

 

61年にジュノオに搭載されてからほゞ30年。開発が継続されてきたのか、再び再開したのか定かでないですが、なんか執念めいたものを感じます。

 

そしてDCT発表の前夜ともいいますか、前年の08年にDN01に採用されて一旦の終焉を迎えます。後のDCTにバトンを渡したという事なんでしょうか。

 

それ以降09年に発表されたDCTは、翌年にVFR1200Fに追加搭載されデビューします。

 

この時すでに、搭載車と非搭載車のスペックが同一だったことが分かります。

 

今まで発売された機種でもこのVFR一番スペックが高いですね。考えてみれば、油圧で制御してるのは、クラッチだけですから通常のトルコン使ったオートマチックのように伝達ロスが発熱とかに跳ね返るリスクが低いんでしょうか。

 

コレはNC系のエンジン。"第二世代DCT"と言われているものです。

 

丸山さんも言ってましたが、このDCTがスポーツバイクに搭載されるのを見てみたいですね。あと10年位で実現できるかな~出来なきゃENDっぽいですけどね

 

DCTに関しても電子制御の進歩が如実に商品力UPに繋がってくると思います。

 

私の仕事でもある設備面の電子制御でも言えることなんですが、制御系のエンジニアは局面打開をプログラムで推し進める癖が有るようです。全員とは言いませんが。

 

経年変化によるハード面のヤレというものは、どうしても機械モノには付きまといます。

 

これを考えすぎると制御は変なスパイラルに迷い込んでしまいますし、考えが甘いと後々とんでもないシッペ返しを喰らいます

 

動力伝達装置というものはエンジンなんかより、完成するまでに膨大な費用と手間が掛かるものなのかもしれません。