根拠発掘屋

「大きな24秒。」

8月9日。

昨年に続いて、

鉢盛山登山マラソンに、

参加しました。

38km。

鉢盛山の山頂まで登って、

戻ってくる大会です。


そもそも、

この大会に出るようになったのは、

お酒の勢いでした(笑)。

一昨年は、

信州爆水RUNに、

初めて参加しました。

年代別6位。

ギリギリですが、

9年ぶりの表彰台でした。

翌年は、

もう少し上を狙って、

また出ようと思っていました。

ところが、

ラン友さんとの飲み会で、

「鉢盛山、楽しいよ。」

と聞きました。

開催日は、

同じ日。

鉢盛山も、

前から出てみたかった大会です。

迷いました。

そして、

その場で、

エントリーしました。

お酒の勢いで(笑)。


実際に参加してみると、

温かくて、

とてもいい大会でした。

コースは、

なかなかですが(笑)。

だから今年も、

参加しました。


問題は、

私です。

最近は、

「根拠発掘屋」を書くことに、

夢中になっていました。

7月の走行距離は、

142km。

最後に走ったのは、

7月25日。

大会は、

8月9日。

38kmの登山マラソンに、

ほぼ、

ぶっつけ本番です。

喘息の調子も、

よくありませんでした。

完走できればいい。

そんな気持ちで、

スタートしました。


案の定、

最初から、

ゆっくりしか走れません。

ビリです(笑)。

でも、

7時間30分の制限時間に、

間に合えばいい。

そう思って、

マイペースで進みました。


ロードと林道を、

約16km。

そこから、

登山道に入ります。

考えてみれば、

山に登るのは、

去年のこの大会以来でした。

以前は、

富士山の弾丸登山を、

ひと夏に何度もやっていたのに。

ずいぶん、

山から離れていました。


急坂を登っていると、

折り返してきた、

西村さんが見えました。

初めて、

別府大分毎日マラソンを走った時、

ゴール前で競り合って以来、

私が勝手に、

ライバルだと思っている人です。

ここは、

写真を撮りたい。

カメラを構え、

一枚。

その後も、

知り合いを見つけては、

「5秒だけ止まって!」

と、

写真を撮りました。

すれ違う人には、

「ファイト!」

「ガンバ、フンバ!」

と声をかけます。

応援しているようですが、

半分以上、

自分を鼓舞しています(笑)。


無事に、

山頂へ到着。

少し霧が出ていて、

寒いくらいでした。

スタッフの方に、

「寒い中、

お疲れさまです。」

と声をかけると、

「そうでもないです。」

……

エマージェンシーシート、

かぶってましたけど(笑)。


折り返してからは、

少し元気になりました。

登山道の下りは、

滑りそうで怖い。

でも、

楽しい。

久しぶりに、

トレイルを下る感覚が戻ってきて、

テンションが上がりました。

思わず、

奇声も出ました(笑)。


林道へ出たところで、

時計を見ました。

「あれ?」

頑張れば、

6時間を切れるかもしれない。

そこで、

急に、

スイッチが入りました。


湧水をかぶろうと、
柄杓を取ろうとした時でした。

右脚が、
ピクッ。

攣りそうになりました。

経験上、

これは、

ちょっとまずい。

屈伸してみましたが、

すぐには治りません。


その時、

ラン友さんのドクターが、

Facebookに書いていた話を、

思い出しました。

「ナイフで胸を刺したり、

濃硫酸を飲むといいよ。」

もちろん、

本当にやれという話ではありません(笑)

足攣りには、

脳や神経の働きが関係していて、

さらに強い刺激を入れる。

私の頭には、

そんな部分だけが、

残っていました。


カラシもない。

塩もない。

どうする。

お尻を、

つねりました。

頬を、

ビンタしました。

……

ナイフよりは、

だいぶ安全です(笑)


それが効いたのか。

屈伸が効いたのか。

たまたま治まったのか。

分かりません。

とりあえず、

また走れるようになりました。


最後のエイド。

残り、

10.4km。

経過時間は、

4時間55分ほど。

「6時間、

切れる。」

そこからは、

時計との勝負でした。


林道が終わり、

ロードへ。

去年は、

側溝の蓋の、

わずかな段差につまずいて、

転びました。

今年は、

同じことをしないように、

疲れていても、

足元を見ます。


それでも、

だんだん、

6時間切りが、

怪しくなってきました。

ゴールまで、

500mほど。

最後の坂。

残り、

4分。

ここは、

ゆっくりでも、

走らなければいけない。

でも、

走れませんでした。

「無理かな。」

少し、

諦めかけました。


坂を登り切る。

残り、

2分。

ゴールは、

見えています。

最後だけ、

少しダッシュしました。

ゴール。

5時間59分35秒。

6時間まで、

24秒残しました。


先にゴールしていた、

ラン友のあっちゃんが、

迎えてくれました。

私は、

その場に、

座り込みました。

さすがに、

バテていました。

でも、

6時間を切ったことには、

少し興奮していました。


根拠発掘。

大会前は、

完走できればいいと、

思っていました。

スタート直後は、

ビリでした。

山頂までは、

仲間の写真を撮り、

すれ違う人に、

声をかけていました。

でも、

「6時間を切れるかもしれない。」

そう思った瞬間、

変わりました。


6時間を切っても、

順位が上がるわけではありません。

表彰も、

賞金もありません。

5時間59分35秒と、

6時間00分00秒。

大会全体から見れば、

ほとんど同じです。

でも、

私には、

違いました。


できそうだと分かると、

やりたくなる。

届きそうになると、

取りに行く。

昔から、

そんなところがあります。

自己満足です。

それでいい。

私にとっては、

大きな24秒でした。


ちなみに、

38km走った直後。

最初に話し始めたのは、

レースのことではなく、

走りながら思いついた、

「根拠発掘屋」の原石でした。

……

最近、

走っていなかった理由も、

よく分かりました(笑)。

続く。

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