心霊、呪術、魔術、超科学、超古代、UFO……、オカルトはいつの時代にも、場所にも存在しました。1970年代後半オカルトムーヴメントが日本にもおこりました。80年代に精神世界という言葉とともにヨガ、チャネリング、占星術がブームを起こし、90年代にはカルト宗教が社会問題化しオカルトへの批判が高まりました。オカルトの本質は何なんだろう?なぜ人の心にオカルト衝動は潜むのだろう?人間存在への探求がなくてはオカルトの本質を理解することはできません。本書は、古くて新しいオカルトの問題を提起して、その本質を探ります。
1994年に出ていた別冊歴史読本の復刻版。
著者の井本さんや吉永さんは既に亡くなられれているが、ここで語られているオカルト~スピリチュアルの歴史は2024年でも必須の知識。
内容的には、オカルト的なものを求める人の心を尊重しつつも、常に付きまとう詐欺・カルトの危険性のもどかしさを感じる。
珍しいのは、反オカルトで有名なサイコップに対する批判記事が載っている。
サイコップ設立初期は、オカルトへの憎しみが強すぎて名誉棄損の裁判で結構負けている。
科学的な検証は絶対に必要だと思うが、いくら詐欺的行為の疑いがあっても誹謗中傷まではやってはいけない。