中々の文量で、ざっとだが読み終えたところ。
「“今”だから出た本」という感じ。
田中智学の国柱会は、私が最初に習った身体均整法の創始者である亀井進先生が熱心な会員だった。
苛烈なイメージの日蓮や純正主義の田中智学も凄い人だと思うが、あらためて個人の思いの強さがありすぎて近づけない。
もう一人の出口王仁三郎に関してはオカルト界の巨人の位置づけであるが、得体の知れない山師的な人物という印象も強い。
表ではなく裏の行動だけ見ると、日本という小国で天照大御神から続く天皇の流れを、スサノウである自分が天皇とした新しい日本と世界をつくろうとしていた気配は感じる。
「予言」「言霊」については、当時両名が生きていた世界においては重要ない意味を持ち確実に機能していたと思うが、亡くなってからは力はどんどん落ちていく。
残された「書」については、残された信者たちの念によって成就されることもあるが、同じ力を持つ他の集団と対消滅し合うので大きな力として作用しないことが多い。
「予言」といっても、当たっているのは「人間がいつの日か滅ぶ」ということぐらいで、明日かもしれないし何万年後かもしれない。