平成16年2月18日、飯塚支部で、大ヶ原産業廃棄物処分場で、勝訴判決が出されました。内容は住民の完全勝訴であり、業者は裁判でことごとく負けているのでした。裁判所前で、住民集会を持ち東川区長、次のような決意を表明しました。
決意表明 平塚誠
平成16年2月18日
東川崎区長の平塚です。みなさん、勝訴判決、本当によかったです。まず、大ヶ原に産廃処分場を建設してはならないという判決を福岡地裁飯塚支部もらってこんなにうれしいことはありません。この勝利をともに喜びたいと考えます。そして、今度の判決は、産廃処分場の撤退という目標に大きく近づくことができたと思います。
8年前、東川崎の大ヶ原に町民、区民の知らないうちに産廃処分場が建設されることになっていました。そのことを田川保健所に確かめに行ったところ、平成7年8月1日に設置許可が県知事によっておろされていました。そのご、県交渉などを行いましたが、当時、私たちは、産廃処分場というものがどんなものか、どのような手続きで許可されるのか十分には知りませんでした。しかし、運動の中で、設置許可が「福岡県産業廃棄物処理施設の設置に係わる紛争の予防および調整に関する条例」という県が守るべき手続きを踏んでいないこともわかったし、計画の中にうそが書いてあるのも知った次第です。そして、「川崎を大ヶ原を都会のごみ捨て場にするな」「生命の水と自然を守れ」という熱い思いで、私たちは反対運動をおこなってきました。
大ヶ原産廃処分場反対運動を川崎町民ぐるみ、川崎町、議会ぐるみにするために、ここに集まられた、皆様方をはじめとするご支援、ご鞭撻があったことに、感謝いたすものです。また、8年間にわたって、裁判を担っていただいた、弁護団の先生、産廃処分場が住民の迷惑施設である証拠を集め、立証していただいたことが、この勝訴判決につながったと思います。いくつもの力が結集して、この裁判の判決があったと思うだけに、改めて皆さん方にお礼を言いたいと思います。(ありがとうございました。)
しかし、裁判での勝訴は、産廃処分場の撤退という最終解決までつなげていかなければなりません。今日がその解決に大きく一歩を踏み出した日だと思います。幸いこの集会には県民の代表で県廃棄物行政をただす立場におられる地元の富原県議が参加されています。また、小田幸男川崎町長も参加されています。皆さんの力をお借りして、住民運動を支えていただき、勝訴判決をテコに、その最終解決をすすめる運動をすすめていきたいと考えています。
8年越しの産廃処分場反対運動の中で、勝利判決を皆さんと喜び合い、大ヶ原産廃処分場問題の解決のために、いっそうがんばることをお誓いし、決意表明にします。本日は、本当にありがとうございました。
集会の後、住民の代表は、県知事に許可撤回を求めて要請行動を行いました。住民会議の顧問である、冨原嫌疑の要請もあって、環境部長が対応しました。
福岡地裁飯塚支部での勝訴判決を受け
大ヶ原産廃処分場許可撤回を求める要請書
平成16年2月18日
福岡県知事 麻生渡殿
川崎町大ヶ原産業廃棄物処分場反対住民会議
福岡県政の発展と県民生活の向上のための貴職の御尽力に敬意を表します。
さて本日2月18日、福岡地裁飯塚支部は、大ヶ原の産廃処分場の「建設、使用および操業してはならない」との判決を言い渡しました。この判決では、県知事の許可を受け大ヶ原に建設予定の産廃処分場から有害物質が漏出し、地下水を汚染し、井戸水、大峰浄水場などの深井戸を汚染する蓋然性が、産廃処分場建設以前に指摘され、その被害が継続することが明らかされました。そこで、川崎町大ヶ原産業廃棄物処分場反対住民会議(=住民会議)は、県知事に、この判決を踏まえ、産廃処分場設置許可撤回の判断をくだすように要請します。
住民会議は、田川郡川崎町大ケ原(だいがはら)に福岡産業開発㈱が計画し、福岡県知事が平成7年8月1日に許可した後、平成7年10月より産業廃棄物処分場建設反対の運動を続けてまいりました。そして、「県と福岡産業開発㈱は『福岡県産業廃棄物処処理施設の設置に係わる紛争の予防および調整に関する条例』を遵守せよ、大都会のゴミ捨て場に川崎町をするな。」『生命の水と緑を守れ』という住民の願いを実現するために、川崎町民の有権者の過半数以上の反対署名を集め、川崎町、議会と共に手を携え、産廃処分場反対運動を進めてきました。
ところが、平成8年9月に福岡産業開発㈱が、「紛争予防条例」にさだめられの手続きに違反して、さらには住民を無視して建設工事を強行したのに対して、説得活動を行うとともに、建設工事禁止の仮処分を福岡地裁田川支部に提訴しました。そして、田川支部は平成10年3月26日住民の訴えを全面的に認め「産業廃棄物処分場の建設、使用及び操業してはならない」とする仮処分決定を下しました。この決定は、「安定型の産業廃棄物処分場からは有害物質が流出する。」「有害物質は、水質汚染を引き起こし、飲料水や生活用水を汚染することで人格権としての身体権を侵害する」とし、さらに「安定型の産業廃棄物処分場が安全ではない」ことを明らかにしています。とくに、「現行法下で福岡県知事所定の設置許可を得ていることだけをもって、その具体的安全性が確保されているということはできない」と仮処分決定が述べていることは、重要な意味を持っていました。
さらに平成14年3月29日、大ヶ原産廃処分場「建設工事差し止め保全異議裁判」で、福岡地裁飯塚支部は、従来の「安定型最終処分場においては、これまで有害物質が流出して水質の汚染が発生した。」「本件処分場の有害物資を含んだ水が漏出したり、その浸出水が地下に浸透し、また野路ヶ池に流れ込むなどして、予定地、野呂ヶ池及びその付近の井戸や大峰浄水場の水源を汚染する高度の蓋然性が認められる。」「その被侵害利益が受忍限度を超えるものと判断するのが相当であるので、人格権に基づく差し止め請求権について被保全権利の存在が認められる」とし再び「建設及び操業を差し止める必要がある」との判断を下しました。
さて、今回の飯塚支部の判決を待つまでもなく、福岡産業開発㈱は大ヶ原に産業廃棄物処分場を現実に建設できませんでした。平成8年9月以来住民の説得活動で工事をやめてから8年が経過しています。また、産廃処分場の締め切り堰堤部分の一部の土地地番安真木4301―1を川崎町土地開発公社が所有しているために、計画通りに建設ができなくなっていたからです。また、県廃棄物対策課が締め切り堰堤部分は、「福岡県産業廃棄物処処理施設の設置に係わる紛争の予防および調整に関する条例」の第17条の「主な設備の変更」に当たるために、県知事に「変更の旨」届けなければなりません。福岡産業開発㈱が計画の変更の届け出れば「紛争予防条例」の第6条から16条までの条例上の必要な手続きを行わなければならないのです。したがって、県廃棄物対策課は「建設しても使用前検査」を通さないと明言しているわけです。
福岡県知事は、産廃処分場が法的にも実際的にも建設できないという事実にたち、福岡産業開発㈱への設置許可を撤回させ、住民紛争を早期に解決するために御尽力いただくように要請するものです。
研はこの判決を受けても、許可を撤回するとは言いませんでした。再度要請行動を行うことを約束してこの日の行動は終わりました。