舞台はニューヨークはセントラル・マンハッタンの真ん中に位置するセントラルパーク動物園。ライオンのアレックス(ベン・スティラー)は、訪れる観客達を楽しませる舞台生活を楽しみ、キリンのメルマン(TV「フレンズ 」のデヴィッド・シュワイマー)は手厚い医療保障に感謝し、楽天家なカバのグロリア(ジェダ・パンケット・スミス)もすっかり動物園生活を気に入っていた。しかしシマウマのマーティ(クリス・ロック)は、人間の管理が存在しない野生の世界に憧れていた。
そんなある日、動物園からの脱出を企てるペンギン集団らの悪知恵に影響を受けたマーティは、深夜にこっそり動物園を抜け出し列車で生まれ故郷を目指そうとする。彼を引き留めるために街に出たメルマンらの姿に、人々は大騒ぎさせられ、結局彼らは野生に戻すべく動物園から船に乗せられるハメに。しかし漂流の末に彼らは到着したのはマダガスカル島だった…
正直、予告編を目にした時点では、ドリームワークスからまた手と品を変えた新しい3Dアニメかぁ、くらいの印象しか持っていなかった。昨今のドリームワークス製アニメに対して、なんとなく不信感を抱いていたのかも。→例えば「シュレック 」のプロデューサ、ジェフリー・カッツェンバーグが押しに押して大コケしたTVシリーズ「Father of the Pride 」などから連想(まー、白虎使いマジシャンの不運な事故が重なったタイミングの悪さもあったんでしょうけど…)。イマイチ魅力を感じないキャラクター達の造型に、他に見る物もないし、とたいした期待せずに映画館に向かったのでした。
で、実際の映画を目にしてみると、スピード感のある編集(ちと切り過ぎか?)と、適度なおちゃらけ、あまり説教くさくなく、真の意味で娯楽に徹しているストーリーなど、思いの他映画を楽しんでいる自分に気づいてしまいました。静止画ではなんだか失敗しか見えないペンギン達も、画面で動いて声が当たると、なんだかとってもカワいい(根っからワルだが相当頭が悪いキャラ付けに、つい笑ってしまう)。
改めて考えるに、3Dアニメの収益性、それに頼った製作規模の高騰化、のせいなのか、実写映画以上に最近のアニメーションの作り手の中にビジネス指向が蔓延しているような印象。ディズニー・ブランドで公開の「Mr.インクレディブル 」で感じた息苦しさ(何から何まで計算づく、みたいな)も、無邪気なお子様向けというスタンスの隙間から見え隠れするゼニの臭いが遠因なのかもしれない。で、翻ってこの作品は、各所の歯車のかみ合いが微妙にハズれてて、いい意味で適度にユルいのである。なるほどハンス・ジマーの音楽こそ格調高いのだが、声優陣の微妙な力の抜け具合(主役からしてC.ロックにベン・スティラーだもんなぁ)も、あまり立派過ぎないキャラクター・デザインも、肩に力が入ってなくていい感じ。
90分のフル3Dアニメが驚異的に新鮮だった時代は過ぎ去り(米国で2Dアニメの興行収入類型を3Dアニメのそれが抜いたという記事を読んで久しい)、3Dアニメもテクノロジーが牽引できる隙間は今後ますます少なくなって行くのは必死。そういうトレンドをこういう形で実感できた、という意味では、ちと感慨深い物もありました。
SWなど初夏のブロック・バスターがひしめく最中、、米国の興行収入ランキングでも検討中。邦題「マダガスカル」として、日本でも8月公開予定だそう。マーケから受ける印象と比べると、映画本編は思いの他面白いと思うので、騙されたと思って映画館に足を運んでみてもいいんじゃないでしょうか?
IMDb:Madagascar
Official Site: DreamWorks







