自分の息子が入った野球チームの強化を図るため、リズ(マーシャ・ゲイ・ハーデン)は金に物を言わせて元プロ野球選手のバターメーカー(ビリー・ボブ・ソーントン)にコーチを依頼。しかしそのコーチは、昼間から酒ばかり飲みやる気はゼロ。基礎中の基礎もなっていない運動音痴がそろったチームには勝利の目はまったくなさそうだった。が、同じリーグのエリート・チームをコーチするロイ( グレッグ・キニア)との反目から、バターメーカーは本気でチームの強化を考え始めるのだが…
「ミニミニ大作戦 」、「クライシス・オブ・アメリカ 」など、ユニバーサルが仕掛ける一連のリメーク・プロジェクトの一環として最近米国公開されたのが1976年の「がんばれ!ベアーズ 」の化粧直し。
ウォルター・マッソーのダメ・コーチ役をソーントンが、テイタム・オニールの豪腕ピッチャーに新人の サミ・ケイン・クラフト(←某評論家が絶賛)。
演出は、ここの所「ウェイキング・ライフ
」、「ビフォア・サンセット
」、「スクール・オブ・ロック
」と会心のヒットを続けるリチャード・リンクレイター監督。ここの所、メジャー・スタジオ
とインディを自在に行ったり来たりしながら、完成度の高い作品を発表し続けるリンクレイター監督ですが、実はその昔、マコノヒー君の銀行強盗アクション「ニュートン・ボーイズ
」の商業的大失敗で、しらばくスタジオから干されていたそうな。
スタジオからは保護者同伴を要求されない PG-13 の枠での製作を要求されたそうで、割と原典に忠実なプロットに、「バッドサンタ 」のグレン・フィカーラと ジョン・レクアとが、今風のブラックな笑いをほんのり混ぜてある脚本はなかなか見事。
「スクール・オブ・ロック」でも見せた、生き生きとした子供の姿を撮るリンクレイター監督の演出のうまさが光り、ソーントンのやさぐれ方もいい感じ。でもこの作品の最大の魅力は、「負け組」に対する愛情と、その落とし所にあるんではなかろうか。もちろん最後に逆転勝ちするいわゆるハリウッド映画の類型からはみ出しているは当然の事ながら、ある意味「生まれた時から負けを肯定しているような」イギリス映画のそれともどこか微妙に違う、競争社会の米国における人生の敗者の居場所、みたいな模索が面白くもあり、ちょっと考えさせられる箇所でもあり、といった感じ。
総予算35億、制作費30億と噂されている製作規模で、興行収入は29億、特別良くもなく悪くもない成績だと思いますが、個人的にはこの出来ならもう少し売れても良かったんじゃなかと思いました。
邦題は「がんばれ!ベアーズ ニュー・シーズン」で、今年秋に日本公開予定だそうです。
IMDb: Bad News Bears
Official Site:Paramount Pictures








