20年ほど前に初めて近江八幡へ行った折は、休暇村の取材がメインでした。今回はもう少し町なかを見てみることにしました。

 なお観光には、駅前のレンタサイクル利用がおススメ。何と、今どき1日500円ですよ! この町はアップダウンがないので、ママチャリでも楽勝です。ただし利用者は多いので(予約はできない)、早めに行った方がいいでしょう。

 

 近江八幡は京阪のベッドタウンなので、駅付近はマンションや巨大なモールで賑やかですが、琵琶湖へ向かって10分ほど自転車で走ると、古い町並みが現れます。八幡堀という水路沿いは、時代劇でよく使われる場所。

 

朝早かったので、人がほとんどいないうちに撮影ができました。どこを撮っても絵になります。

 

次は水郷めぐりへ。せっかくなので、手漕ぎの遊覧船に乗ってみました。水路のあちこちに桜と菜の花が咲き誇る中、ゆったりのんびり景色を楽しめました。

 

湿地や沼が広がる風景も、時代劇でよく使われるそう。

 

船着き場の少し先に、クラブハリエ近江八幡「ラコリーナ」があります。植物と共生した店づくりが特徴で、まるでジブリの世界に来たよう。

 

 クラブハリエは、たねやという彦根の和菓子屋さん(東京のデパ地下にも入ってる)の洋菓子部門。特にバームクーヘンが人気で、確かに美味しいですよ。20数年前に滋賀県に来た時には、たねやはもちろん超有名でしたが、クラブハリエの名は聞いたこともなかった(調べたら、すでにあったのに)。その後、「滋賀県の主要産業」といえるブランドに成長したのですね。

内部には、近代的な菓子工房やおしゃれなショップが入っています。たいてい混んでいる(特に週末)超人気スポットです。

 

 この後は、今度は自転車で水郷の景色を楽しみました。サイクリングロードが整備されているので快適です。

 

混んできた近江八幡を切り上げて、次は醒井(さめがい)を再訪しました。ここも20数年前に取材した所です。

岐阜県境近くに位置し、中山道の宿場だった町。古い静かな街並みに沿って、澄んだ地蔵川が流れており、本当にすがすがしい。十王水など名前の付いた湧水もあちこちで見られ、心が洗われるようです。

 

 

高速道路のすぐ脇にこんな場所があるのかと驚くでしょう。

喜代治という老舗の、名水で仕込んだ醤油や味噌が良いお土産になります。

 

米原の隣駅から歩いて数分とアクセスも良いので、ぜひ行ってみてください。

 

今回の滋賀県行き、第1目的は竹生島、第2目的が比叡山です。

 

空海と並ぶ高僧・最澄が開いた天台宗の総本山にして、「叡山の僧兵」や信長の焼き討ちなど歴史上でも有名なここは、世界遺産にもなっています。京都へ行くたびに「行ってみようか」と思っていましたが、意外と時間がかかると聞いて断念していました。

 大津からの方が楽に行けるそうなので、今回の旅のプランに入れました。大津から京阪電車でまずは坂本を目指します。坂本も初めてでしたが、延暦寺をはじめ、日吉大社やたくさんの寺社全体の「巨大な門前町」という感じで、とてもすがすがしい雰囲気。行った時は、参道の枝垂桜が満開でした。すごい数の花で、枝が重たそうですね。

 

坂本散歩はあとまわしにして、ケーブルカーで延暦寺へ向かいます。こちらは下りの写真ですが、開業は昭和2年、日本一長いケーブルカーなんですって。

 

 

ケーブルカーの終点・延暦寺駅からは琵琶湖一望です。絶景!

 

延暦寺は山一つが敷地だけに、全部見るには1日がかり。3つのエリアは結構離れています。

なので今回は、メインとなる東塔だけにしました=それでも3時間以上かかった。

 

本堂にあたる根本中堂は2026年?まで改修中(工事部分のみ撮影可)。

 

内部は見られます(写真撮影は禁止)。その荘厳さ、さらにお坊さんの説明も素晴らしいので絶対訪れた方がいい! たぶんこの旅で「行ってよかった」ベスト1は、延暦寺ですね。国宝や重文がいっぱいの国宝殿も必見です。

次回行く時は他の2エリアも見てみたい。

 

午前で比叡山を下りてきた理由が、写真のこちら。この日は日吉大社の山王祭、その行事の一つ・花渡り式があると聞いたのです。子どもたちがかわいかった!

 

次は庭園が素晴らしいと評判の旧・竹林院へ。確かにこれは美しい。

 

 

大津市街へ戻って、久しぶりに三井寺へ。見どころが多い大きなお寺です。桜もギリギリ見ごろでした。

 

大津は以前来た時より、マンションが増えて京阪のベッドタウン化が進んだようです。

それでも、京都より全然人は少ない。散策も飲食も落ち着いてできるし、何と言っても目の前の琵琶湖が良い。

私はガイジンでごった返している京都はもう行かないかもしれない、どうしても行く必要があるなら、静かな大津市内に泊まるでしょうね。

 

 

 

 

昨年末の記事で、「来年は竹生島へ行ってみたい」と書きました。

 

 

先月、とうとう行ってきました❕

 

本当は竹生島だけにするつもりでしたが、滋賀県に降り立つのは20年以上ぶり。前回はガイドブックの取材で、米原~大津まで各地をまわりました。その時の印象がとても良かったので、久しぶりに滋賀県をまわってみたくなりました。

 桜の時期を狙っていたわけではなく、スケジュール的にちょうど良かっただけなのですが、今年は寒の戻りで開花が遅れ、ちょうど満開時期にドンピシャでした。どこもサクラ、さくら。

 滋賀県はガイジンがあふれるお隣の京都とちがってのんびりしてるし、宿も静か(予約も取りやすい)。なのに名所史跡が多いし、かなりの穴場かもしれません。おすすめです!

 

1日目は、念願だった竹生島へ。

 島への航路のうち、彦根便を選びました。彦根はあれだけ有名なお城があってお花見シーズンなのに、人は多くありませんでした。彦根城はもともと美しいお城なのですが、満開の桜に彩られて一段ときれいでした。

 

ただし彦根市街は、取材時より人口ずいぶん減ったの?!と思うほど静かでしたね。

 

 さて次はついに竹生島へ。さすが日本最大の湖、彦根港から片道40分かかりますが、湖の島へ渡るのは初めての経験なので、珍しいことや景色の良さもあって、全然飽きませんでした。竹生島に民家はなく、宝厳寺と都久夫須麻(つくぶすま)神社しかない聖地です。

 

寺社へのお参りには船着き場から急な石段(これが結構キツイ)を上がっていきます。階段の上からの景色は抜群。

 

宝厳寺のご本尊の大弁才天様は、日本三大弁天の一つにして最古のもの。

本堂そばの三重塔。平成12年に350年ぶりに再建されたそう。

 

 竜神様を含む水関係の神様の総帥が弁天様。宝厳寺から重要文化財の舟廊下を渡った先が、竜神様を祀る都久夫須麻神社です。

ここに来たらぜひ体験したいのが、願い事を書いたかわらけ(素焼きの小皿)を投げる「かわらけ投げ」です。小皿が鳥居をくぐると願いが叶うといわれます。でもね、それは至難の技。写真で真っ白に見えるのは、全て落ちたかわらけですよ、私のも鳥居の手前で落下・・・。でもここからの景色は最高ですよ。

 

三大弁天様達成だ!と喜んでいたら、何と五大弁天様もあるそう。この中では、奈良県の天川だけ未踏。次の目標はここか?!

 

想像以上に良かった竹生島。フェリーから見る島の全景もすばらしくて、ずっと見つめていました。

機会があれば、また行きたい。次は湖西の今津からにしようかな。

 

彦根からは、往復運賃+竹生島拝観料合わせて3600円。フェリー便の関係で島の滞在時間は80分ですが、これで十分堪能できます。