富士山下　公勇工房 -2ページ目

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26Aug
- 虻蜂取らず
  以前に比べ気温が高く成りました。富士の軽井沢と言われていましたが、なんのことはない。下界よりは低いですが暑いです。玄関を開けていると虻が迷い込んできた。刺されたら大変。油断している相手を一打必殺。外の厨房側の建物の庇にアシナガバチが20匹ほど、せっせと巣を拡張しています。トイレへの通路の真上だからこれも脅威。バズーカ（ハチアブマグナムジェット）一発、全滅です。ふと「あぶはち取らず」はどの様な意味だったのかと思いました。取る主語は人間？虻や蜂を取るのは誰の事？朝夕は少し過ごしやすく成って来ました。湿気が高くて霧は出るし霊峰は雲の中。登山者が横の道を登っていく。蒸し暑いのに頑張っている。汗びっしょりに成って粘土を練りロクロを引く。乾燥見合いで高台処理して自然乾燥に回す。もう少し涼しいと作業もやり易いな。と言っていると水が冷たくこれでは水仕事は嫌だなと成って一年が済んでいく。コロナ3年目の秋を迎える。一年などは矢の如し。出来上がった行燈に灯りを入れました。秋の夜長に良く似合う。内面には倉敷の備中和紙を貼っています。これらも行燈。左手が桜紅葉、右手が麻の葉文様。先の茶碗は唐招提寺に収めたので今回のは、馴染みの「ひむがしのおおきみてら」にと考えています。高台処理し乾燥に入りました。シッタ（素焼きの筒状の物）に乗せて高台削りです。なかなか面倒な作業です。そう言えば面倒でない作業って何？と考えるとみんな面倒な作業です。近くの農家民宿から小鉢を作ってくれという事で引いてみたらデカかった。見た寸法図が違っていた。まあ良いか。水を汲もうと玄関を出たら山鳩のペアが逃げもせず近寄ってきた。何か食料を準備してやるかな。いつもお世話に成っている方から布製の二月堂椿と漢方の牛玉（ごおう）を送って頂きました。牛玉の事はまたの機会にしますが「なめるのには、ほんの少しを口の中で溶かし、かなり強いですから注意して」と有りました。写真の２つぶを口に入れたら舌がしびれました。あぶはち取らずの主語は、蜘蛛ですね。蜘蛛の巣に掛かった虻を始末しようと近寄った時に蜂が同じように巣に掛かり蜂に向かっている時に虻に逃げられ、蜂にも逃げられるという事ですね。
14Aug
- 3年ぶり
  今年はコロナの行動制限も発令されておらず、各地で3年ぶりの行事開催が放送されている。3年ぶりの祇園祭（起源は疾病の流行や天変地異での怨霊を鎮めなだめる為の御霊会）やら徳島の阿波踊りも。奈良の大仏さんのお掃除・おみぬぐいも参加の人員を削減しての開催と成り引率で出かけて来ました。ちょうどコロナの第7波で開催がどうなるかと心配しましたが計画通りの実施でやれやれと共に大挙して訪れる高齢者カメラマンの数は少なく伽藍もガランとした感じを受けました。やはり見ているだけでは面白くないね。阿波踊りの「同じ阿保なら踊らにゃ損損」でしょう。なかなか左手の先まで行けそうで行けないのです。仏さんも簡単には乗せてくれない。掃除用のホウキやはたき要領は悪い。頭から順に行けばいいのに。頭の上に陣取っていかにも掃除しているような方々は工務店の人たち。手前に陣取りカメラを意識か。転害門（てがいもん・国宝　奈良時代）で遊ぶ鹿。暑いから日陰に居るのが多かった。道を隔てて「TEGAIMON　CAFE」5年前のオープン日前日に押しかけて「試運転やと」ジュースを飲みました。コロナ渦でも頑張って営業しています。地名は手貝町。害を転じるなんぞは良いですね。ワクチン3回接種証明で宿泊費が半額に成り、更に「いまなら、地域クーポン」を一人2000円分頂きました。「行かな損」みたい。宿泊ホテルの隣に五劫院（ごこういん）が有ります。阿弥陀さんがまだ宝蔵菩薩の時に五劫の間思惟して螺髪がアフロにみたいになった阿弥陀如来（重文）が祭られているのを拝観(この時期15時までの特別拝観）。ちなみに落語の寿限無寿限無五劫の擦り切れのの五劫はこれ。時間の単位です。天女が100年に一度天から舞い降り羽衣で一里四方の岩を一撫でしてその岩が無くなる時間。写真は境内に有る見返り地蔵。これでお掃除を嘗てさせて頂きました。今年の盂蘭盆会のうちわ。毎年東大寺別当が揮毫して配布される。幾つに成っても持つべきは善き友ですね。
22Jul
- 山小屋の灯りが美しく
  夏山の季節になり工房横の道を山頂に向けて歩いている人が多く成りました。嘗てはこの道をたどり村山浅間神社から富士山頂に向かったのだそうです。富士宮市内に引っ越しした富士宮本宮浅間大社の元がこの神社。日中はなかなか富士が見えにくく成る季節ですが夜には山小屋の灯りが点々と見え、多くの人たちが灯りを繋いだ道を登っているのだろうと思います。夕方には隣の杉ヒノキ林からヒグラシが啼いています。道端に山ユリが咲いています。酷暑に梅雨明け後の大雨に可笑しなことに成ったなと一人工房主は暑い中で窯を焚いています。山ユリが咲き出しました。頼まれものの湯呑とご飯茶碗。焼き上げた行燈の中に備中和紙を、底にはフェルトを貼っています。変形が大きくて作り直しです。花蓮でお世話に成っている奈良の寺に納めようと茶碗を引き、素焼きの上に寺の文字を一字入れて。焼き上げた一部。同上。還元焼成で文字は弁柄(酸化鉄）もう良いかな（笑）。全てを寺に送りました。使えたら使って下されば良い。松灰を掛けてフクロウを。遊びです。寺から頂いた精華蓮ミセス・スローカム工房近くと言っても何キロか下った所に有るうなぎ屋主水で土用の丑の日（7月23日）も近いので栄養補給。大変美味しく頂きました。工房の周辺3km以内には店などは無しです。隔離生活を送っているみたいです。またコロナが急拡大しています。基本的な感染対策をしておけば大丈夫です。ご用心くださいね。
18Jun
- 郵便受けを乗っ取られ
  全国的に梅雨に突入です。湿気が高くてジメジメと過ごしにくい季節を迎えました。例年は5月に巣を作る工房の四十雀が今年は巣作りをしておらず、色んな物事がズレている事から今年はもう作らないなと思っていたところ、玄関横の郵便受けに「ひゅっ」とダイレクトに四十雀が飛び込んで来ました。今年も一か月の遅ればせながらの郵便受け乗っ取られでした。手前が本来の郵便受け。向こう側が新たに「巣」用に作った箱。どちらにも出入りし両方に苔が敷かれている。外を覗く四十雀。真ん中で苔玉の苔を啄み巣に運ぶ四十雀。雌雄の片方は木に止まって周囲の監視。いつも一緒に行動して微笑ましい限り。片方が事故に遭えば大変ですね。最初の掲示物が2018年のだから、5年目の巣作り。郵便受け口から携帯を入れて撮影した所、この時点で4個の卵が有りました。親は抱卵しなくても良いのかなと思いました。本来の作業です。素焼きを2窯焚いて施釉作業に。施釉が最も骨の折れる作業だし釉薬の濃さに依っても出来上がりが全く異なるので体力も神経も使います。全てが同じように作者が意図するように出来上がる事はまず無いです。幾つ自分が満足するかだけの事。窯全部が失敗と言う事などは当たり前に有りますよ。陶印は「公」と入れています。施釉の一部。あずき色は柚子肌天目で真っ黒に上がる予定。赤みがかったのは赤萩釉。掛け分けて見ました。なんのことでも無く。平茶碗。新別当さんに送るかなと考えています。気分転換に白糸の滝に連れて行って貰いました。ちょうどこの日はＮＨＫの「鎌倉殿の13人」で富士の巻き狩りが放送されるとか。駐車場には「源頼朝富士の巻き狩り」の幟が上がっていました。タイミングの良さという事でしょうね。白糸の隣に位置する音止めの滝。曽我兄弟が父の仇の工藤祐経を討つ相談をしていた際に、滝の音で声が遮られたために、しばし神に念じた所、一瞬滝の音が止んだとの伝説から。よく出来たお話です。工房の庭に白色イワタバコが咲いています。公勇窯ですので陶印は「公」としています。そう言えば嘗て東大寺の清水公照師が、これを書かれながら「公ちゅうのはな、しんどいで」と仰いましたよ。
07Jun
- 別当晋山式に
  コロナの影響で丸3年奈良に入る事は無かったのですが、東大寺の別当さんの晋山式に参列のために行って来ました(5月30日）案内状です。普段の入口ではなく西側に入口が設けられていました。黄色（実際は金色）の法衣を召された224世別当が入堂。大仏様の正面で僧侶が読経と散華。伝燈奉告をされる224世別当。大仏蓮弁に描かれた仏の線彫り。おみぬぐいの時は蓮弁のこの仏に刻まれた卍に触れて来ましたが懐かしい。参列者の法要席が設けられています。式後の晋山披露会場で。224世別当。隣山代表の祝辞を述べられる薬師寺管主・加藤朝胤さん流石に材料などを選ばれたお干菓子と上用饅頭記念品を頂きました。
01Jun
- 雑（さまざまな）
  5月30日に別当晋山式の行われた東大寺のある地域は雑司町と言います。雑・様々な司が居たところです。そして持てる技術で東大寺の礎を築いていった。雑と書けば「雑な」と思われるかも知れないが様々なという意味。雑器（ざっき）も雑な器では無くて様々な器の事。湯呑やら茶碗やらさまざまな器を作っています。今回は湯呑と小鉢を製作依頼で作っています。小鉢を引いています。ロクロで製作する事を「引く」と言います。引くのは比較的簡単ですが、高台削りが面倒な作業。高台削りが終わった状態。表側の顔。引いた湯呑の高台を削る前。高台を削った所。私は陶芸を始めた最初から竹節高台で作っています。伏せた素地を受ける素焼きの筒の事をシッタと言います。多分向こうの言葉でしょう。引いて高台処理した湯呑。同様の小鉢。昨今はコロナの影響で大皿に盛るという事を避けて小分けして提供するようで小さなものが好まれるみたいです。でも小鉢と言っても径は20cm有ります。焼成が完了すれば15%は縮むのでちょうど良いサイズでしょう。今更ながらコロナに負けるな　です。
31May
- 伊勢参り
  仕事も一段落し、空き時間にお伊勢さんに行って来ました。平日にも関わらず、コロナも収束しないまでも神宮は多くの人で賑わいます。その延長線上で赤福を中心とするおかげ横丁、おはらい町はワッサワッサの人だかり。平和な場所です。おはらい町通りにスタバが出来ています。この店は良い所にどこでも店を構えています。資金力が物を言うのでしょうか。近鉄伊勢市駅からまっすぐに伸びる道を進むと外宮参道の案内が有ります。この地方独特の注連縄。蘇民将来子孫の家、一年中これが飾られています。外宮。ここはアマテラスの食事を司る神が居るところです。衣食住は基本ですからね。内宮。アマテラスの居るところ。先に五十鈴川で禊です。手水舎では無くて本来の禊の場所がここです。ここに来ると必ず福助の伊勢うどんを頂きます。今回は、手打ち伊勢うどん730円也。やはり伊勢は赤福ですね。過去には問題も呈しましたがきっちり禊も済ませて大繁盛です。2皿有りますが誰と行かれたのですかと言う方も居て、私が2皿頂いたのです。お湯呑みは1つでしょ（笑）伊勢なでしこが飾っていました。珍しいですね。花弁が縮れて垂れ下がる三重県の天然記念物です。おはらい町でお祓いし、おかげ横丁でおかげを頂けば福も来ようというものですね。
24Apr
- 善光寺参り　前立本尊御開帳
  長野善光寺にお参りして来ました。7年に一度の善光寺前立本尊御開帳（コロナで1年延期され今年の開催）で回向柱の前で行われる浄土宗の中日庭儀大法要を拝観すべく行って来ました。善光寺は宗派を超え、宗派、男女、貴賤を問わない無差別平等の寺で、無宗派ながら天台宗の大勧進（お貫主）と浄土宗の大本願（お上人）が善光寺の住職を勤めている。今年はコロナ感染症対策で参詣者が触れる回向柱（前立本尊の右手と善の綱で繋がり、回向柱に触れる事で前立本尊と直接触れるのと同じ功徳が得られると信じられている）には光触媒によるウイルス対策を施し、回向柱に触れる前後でアルコール消毒をする方法を採用され、また混雑緩和の為に開催期間の延長を行っている（4月3日から5月29日までの所を6月29日まで）案内パンフレットより。参道に撒かれた散華を見ると行くしかないでしょうと。5色の散華。散華する鷹司誓栄大本願副住職。善光寺の花。回向柱に向かわれる善光寺大本願第121世上人・鷹司誓玉大僧正猊下を迎える誓栄尼。一山僧侶が並び法要が営まれる。案内のポスターで見る参拝客に比べ人出は少ない。やはりコロナの影響は否めない。御稚児さんの行列。退場される大本願上人。参道に散華が見える。回向柱と善光寺本堂。善光寺扁額。善の字が鳩に見える。大本願。天台宗の中日庭儀大法要は5月7日の開催。本堂前を再び鮮やかに彩るでしょう。感染症対策は万全で御参詣ください。
17Apr
- THE JAPAN 桜と富士
  桜前線が通過し春と言うより一足飛びに夏に成ったような気温も。おかげで水仕事が苦に成らなく成りました。工房横の森からはホーホケキョと相変わらずの画眉鳥の声。時にケーンと雉の声。春ですね。某所の一本桜（山桜）工房庭の富士桜。工房裏手の枝垂れ桜と富士山。一本桜と富士山。同前。茶畑に遠景の富士。実際の富士はでっかく見えますが写真ではこの程度に。奈良の花の寺から今年も花蓮の蓮根を送って頂いたので抹茶茶碗をお礼にと思い引きました。同前。シッタに素地をセットし高台を切り出します。高台切が終わった所で自然乾燥に入ります。庭のタンポポにタラの芽。季節ですね。
30Mar
- 桜満開にして
  富士がまっしろはもう少し先の事。桜が満開の頃に富士が真っ白？そんな事があるのかと疑問に思った時が有りましたが、「ほんまや」です。3月22日は気温も低く雨の天気でしたが、その様な日は富士山頂は雪で、翌日晴れれば富士が真っ白に成ります。いよいよ春が来て水が温み作陶の季節がやってきます。工房裏手の公会堂からの霊峰富士です。工房裏の桜は河津桜で満開。一輪咲いた工房の庭の富士桜。小さな花です。信楽粘土は馴染まずに専ら西条粘土を使っています。静岡でましてや富士で作陶に適した粘土を知りません。別に静岡で作陶せずとも日本最大の幹線・東海道が必要な物品を運んだのだから作る必要も無かったでしょうね。一個引きでご飯茶碗を引きました。高台を切るのが難しいと感じます。三日月高台に成らない様に。上りはまたの機会にご覧ください。「さくらまんかいにして富士がまっしろ」(種田山頭火）絵は秋山巌先生の作です。
06Jan
- 五黄の寅は走ります
  あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。壬寅（みずのえ・とら）の年ですね。内に種子を内在してこれからと言う年回りに成りましょうか。変わらずコロナですが期待したいと思っています。雪の被る富士は絵成りますね（工房の裏手から）。庭には３ｃｍほどの霜柱が立っています。歩くとシャキシャキと音を立てます。今年も東大寺・二月堂の修二会に籠る僧の塔頭玄関に飾る注連縄飾りに新たなシキミの五枚葉を挿して迎春準備。昨年末に窯を焚きました。柚子肌天目は、沈殿が激しくて、この水の冷たい時期に手を入れて撹拌し、ふるいに通してダマを無くします。一連の陶芸の過程で最も大変な嫌な作業です。釉薬を変えるたびに同じような作業を行います。冬場は特に手が荒れます。この赤い色が酸化焼成で黒になる。この真っ黒が欲しいのです。これが柚子肌天目の漆黒です。良いでしょう？出た作品の一部です。数を作れば良いものもそうでないのも生まれます。好みも有りますが。一所懸命を見ていてくれる友人が南魚沼のコシヒカリ「瓊瓊杵尊（ににぎのみこと）を送ってくれました。ありがたいこっちゃ。ニニギですよ。天孫降臨の。年末に香港のAureliaからカードが送られてきました。北京でお茶屋を探していた時に道が判らず、聞いてみようと声を掛けたのがAureliaでした。この人のおかげで北京の友人との通信も問題なく行え合流することが出来、ある種の恩人です。東京・穴八幡宮の一陽来復守り。金銀融通の守りで、忙しく成ったのは、このお守りか？倉敷市・連島の毘沙門天さんの影響か？皆さんにも福寿を。（東大寺　清水公照師揮毫）ではいい年にして下さいますよう。ご多幸をお祈りいたします。
16Dec
- 年の瀬は冬らしく成り
  「一年が早いですね」と言うと「充実しているのですよ」　と答えられた方は充実されているのでしょう。工房の水も冷たく成って水仕事が億劫に成って来ます。来月はオフにしようかと思案しています。賀状も刷らなければと頑張れば肩が凝りました。冬は土づくりのシーズンで作陶はしないのですがね。寒さ厳しい時には室内にある窯焚きが一番ですね。少し前の霊峰です。綺麗に見えるほど寒さ厳しい。　2022年の賀状をご覧いただいている方に。縦３０ｃｍ横５６ｃｍの板を引いて丸めて円筒にした所。麻の葉模様を切り込んでいる所。行燈を作っています。矢絣の文様を試作している所。なぜ矢絣？私の家紋が丸に違い矢羽根だから。ご飯茶碗をリクエストされていて素地を引いています。上りは蕎麦釉を予定しています。伊呂波ぐいのみ。「この器で酒を呷ると何故か非常にまろやかに成って、いつの間にか杯が進んで困っています」と求めた方が言われました。単なる酒飲み？寒い季節ならばこその過ごし方でお楽しみ下さいますように。新たにオミクロンとか。次はイプシロンか？と思っていたら飛ばしてオミクロン。変異は当然の事ですから、マスク手洗いの感染予防で良い新年をお迎えください。今年も一年ありがとうございました。一陽来復。
16Oct
- 移ろいゆく季節の中で
  良い季節はアッと言う間でしょうね。秋桜の花が綺麗だと感じて居たら、もう紅葉や薄の話題も。原因が良く判らないまでもコロナの罹患数が減少して来たので感染対策を行い、短い秋を満喫して頂ければと思います。秋桜も見ごろを過ぎて。さだまさし氏の作詞作曲「秋桜」が頭の中を巡ります。季節の香合を。先月の皿は不本意な結果だったのでやり直し。釉薬は同じ柚子肌を考えています。上がりのイメージです。製作依頼があり、透かし行燈を作るべく素地を作りました。これから要望の麻の葉文様を残して彫って行きます（前写真の右側の感じ）秋は夕暮れです。暮れる時間が早く成って来ました。日の出日の入りの時間が11時間20分くらい。冬至に向けて短く成りますね。皿の高台を切って自然乾燥です。夕食に松茸ご飯とお吸い物を頂きました。連島蓮根の天ぷらは美味しいです。そば処「田」ミシュランガイド岡山２０２１に掲載のお店の鴨ざるそばを頂きました。待望の００７「ＮＯ　ＴＩＭＥ　ＴＯ　ＤＩＥ」。もう一度見に行こうと思いました。では良い季節をお楽しみ下さい。
25Sep
- 秋高くして塞馬肥ゆ
  天高く馬肥ゆる秋と、そんな感じのいい季節に成りました。コロナは収束もせず感染者数が減少し、また解除だなんだかんだ、パワハラ議員が次の座を虎視眈々。平和な国ですね。この季節は1年で最も過ごしやすいから場所により行楽に行かれるのも良いと思います。コロナで制約された私の行動も解禁し窯焚きの工房生活でした。夏の富士は見える機会も限られますが、これから寒くなって行けば行くほどきれいな姿を現しますからお見逃しなくです。唐の詩人　杜審言の詩の一節　「雲浄くして妖星落ち　秋高くして塞馬肥ゆ」から「天高く」です。秋に成ると匈奴の馬が育ち攻めてくるから気を付けろと言うのが発端ですね。肥えて太らない様にご用心ください。咲いていたコスモスと霊峰を。工房の裏手から。これ見よがしのは好きでは無いですがたまたまです。我が公勇工房。右手のフジヤマザクラも大きく成った。難儀な釉薬の調整。特にこの柚子肌天目は溶いたはなから沈殿して行くので常に撹拌が必要。でも発色は良いですよ。釉薬を溶いていたら黄色いカメムシが飛び込んできた。綺麗な色をしていたのでそのままにしておいた。手前の一つはまだ施釉していない素焼きの状態。皿の両端を指で支えて釉薬の中をくぐらせます。上がり。素地の変形が有るので残念な結果です。でもお使いに成られた方の感想では「大変に発色も良くて料理も生えお気に入りです」と言う事でした。なかなか良いですね。料理に生えます。料理の上手な人の伴侶は幸せだな。前日の風雨でちょうど乗っていました。工房庭のイワタバコの葉っぱに、赤いのはヤマボウシの実。そんなに美味いものでは無いが食べられない事はない。柚子肌天目の真っ黒を仕上げにチャレンジです。釉薬が薄いと赤茶けた感じに上がります。漆黒を目指して精進です。
16Jul
- 工房も夏山到来
  今年も梅雨末期は各地で被害が生じ、コロナに熱中症に豪雨となかなか難しいですね。霊峰富士も７月１０日に静岡側の山開きが行われ工房の隣の道を山頂目指して登っていく人の姿を見るにつけ季節到来だなと思います。河口湖側と富士宮側の２回山頂にたどり着いた事が有ったが、もう今では無理ではないかと諦めている。それでチベットに行こうとしているのは無謀かも知れない。この季節は夕刻に霧が流れ、ヒグラシが啼きますよ。日中ならばホトトギスに鶯、更には画眉鳥（がびちょう）が啼いている。自生する山ユリも咲き出しました。富士の軽井沢も地球温暖化で暑く感じだした。カーボンニュートラルを進めて貰わねば成りませんね。日中は富士が雲の中に有りますが夜間にはうっすらと姿が見れます。山小屋の明かりも点々と見る事が出来ます。地上よりはまだ安全な場所ですから自然を感じにお越しください。1週間で唯一の霊峰。傘雲が出てお天気は崩れました。夏は大体こんな感じです。雲の中に富士が有ります。懸案の灰皿完成。このご時世に灰皿？でしたが、もう引くことは無いと思います。収めた先がえらく気に入っているのでさてどうでしょうね。柚子肌天目釉で真っ黒いどんぶり鉢を作る予定で素地を引いておきました。粘土を練るのが暑くて暑くて汗がポタポタと土の中に。東京の知人が白い磁器の器で食事するのが嫌だと仰る。では真っ黒の皿を引きましょうと。３０ｃｍ径が有りますが、カレー皿を作りましょう。何にでも使えるから1枚あれば良いですよ。近くの農家民宿の案内看板。矢印と７００ｍの文字以外は私の字です。この看板のすぐ目の先に工房が有ります。岡山の桃を御裾分けで頂いたので美味しく頂きました。やっぱり日本一の桃ですね。農家さんは大変です。木も人も高齢化で今後は美味しい物を食べるのも難しく成るでしょう。山ユリが咲き出しました。良いですね。公照泥仏と窯の名前。暑いからと東大寺より団扇を送って頂きました。刺しているのは柳の木で出来ていて二月堂の修二会で使う牛玉杖（ごおうづえ）
31Mar
- 春還帰　春が来た
  昨年来のコロナで何かしら意欲が萎える。ニュースもコロナコロナで年がら年中。何をするにも引きこもり気味に成っている。今年の二月堂の修二会もコロナ対策に万全を期しての催しで、もちろん一切の外野は拝観も許される事が無かった変わり？にＮＨＫーＢＳで「闇と炎の秘儀・お水取り」が放送された。残念ながらアナウンサーの声が邪魔・コメンテーターも必要？と思いながら以前を思い出しながら見ていた。　季節が廻りくればしなければならない事も有る。花蓮の植え替えをしないとと意を決し、腰の痛みに耐えながら夏の楽しみの為に肉体労働。忘れないように轆轤を引かなければ、そういえば灰皿を作れと言われていた。昨年末の試作品は釉薬の掛け方が悪く失敗。再度試運転。真面目に引くと左の爪がちびる(関西弁で擦り減るの意味）。苦髪楽爪と言う様に苦労すると髪が伸び楽をすると爪が伸びるか、その通り。工房の庭の富士桜も小さな可愛い花弁を付けた。「桜満開にして富士が真っ白」（山頭火）の季節を迎えました。コロナに感染する可能性の極めて少ない土地ゆえ精々作陶に励みましょう。いつも読んで頂き、いいねをして下さる方に心よりお礼を申し上げます。何かしらの作を謹呈させて頂きたいと思っておりますので何かの方法でご連絡くだされば、ただし気長にお待ち頂かなくてはいけませんが。富士市中央公園での富士（友人撮影）工房の裏手からの富士。庭の富士桜失敗作の灰皿。今回の灰皿の素地。ふと鉢を引きたくなって。爪がちびる。花蓮の植え替えを。今年も二月堂の修二会でのお札やご本尊の周囲を飾った壇供（お餅）・二月堂椿が届きました。ありがたい。椿も綺麗に咲きました。関係なく「いづう」の鯖寿司は美味しい。切り口がウサギでしょ。溜席の妖精。
12Sep
- 季節を前にして
  段々とお日さんの出ている時間が短く成って来ました。今日あたりは１２時間と３０分位か。一日に２～３分づつ短く成って行く。昼間の時間が一番短い冬至（今年は１２月２１日）に向かって段々と、気が付けば夕方の５時でも暗くなって気分も落ちて来る。食欲とか芸術の秋と言われるが秋は嫌だなと思うのです。次に冬が来るからね。キアゲハは金柑の葉っぱに卵を産み付けている。夏の朝を飾ってくれた庭の花蓮も来年までお仕舞。棗の実はまだ硬いから少し先。毎年１０月に咲く年来の金木犀が枯れた。今年の酷暑に耐えられなかったのだろう。以前にも生垣の金目柘植が殆ど枯れて、残ったのが２本だけ。当時渇水で庭に水をやるのも白い目で見られた時期が有った。そう言えば今の自粛警察と似通る所が有るね。何も成長していないか。しかし金木犀はショックだな。自家建設の時に庭の七木で縁起のいい木だと言われて植えたから、もう何十年もだから。しょげて居たら中国から「種」では無いが差出人不明の荷物が届きました。荷物は子供服と成っていました。深圳に友人は居ないので消費生活センターに連絡し郵便局にて受け取り拒否として処理して頂きました。もう２週間経過も何も起こらないから大丈夫でしょう。早朝に見事な花を咲かせてくれた花蓮も来年三月の植え替えまでこのままです。葉っぱは全て枯れてしまうが蓮根が季節を待っています。美中紅蓮キアゲハが金柑の木（葉っぱ）に散乱し次の季節にバトンタッチ。棗（なつめ）は少し先に食べられる。スカスカのリンゴの味がしますよ。茶道のなつめは、この形から。枯れた金木犀。半分生きていると思って居たら木に巻き付いたゴーヤの緑だった。来ましたよ。深圳からの差出人不明の荷物が。住所も氏名も電話番号も間違いございません。久しぶりに三蜜対策を行っている映画館に行って来ました。太平洋戦争のこの戦闘で全ての空母を失い敗戦が一気に加速するミッドウェイ海戦が舞台です。米国空母攻撃を目的に攻撃機に魚雷を装備していた所、相手側空母が見つからず陸上攻撃に変更、爆弾に交換している時に空母が発見され、再度魚雷へと交換中に攻撃され、結果一気に敗戦に流れる話です。指揮官の南雲中将のご子息が私の所属した企業に居られたとかお聞きしました。
26Aug
- 季節外れ・酷暑の候
  連日の暑さに閉口している。チベット高気圧に太平洋高気圧のダブルでこの様な暑さだとか。我が工房の師範代の出身地では41.1℃の最高気温を記録した。人間の体温を遥かに超える気温に息苦しさ（生苦しさ）さえ感じる。エアコンを使えない所得者層では生命の危機をと言う事だが私とて低所得者に違いない。危ない危ない。毎日ポカリでは糖分の取り過ぎに成ってはとイオンウオーターを飲み、羅漢果を試している。寝苦しい時にエアコンも嫌だし、横に成り睡魔が来るまで団扇で扇ぎながら過ごしている。小学校前だったろうか母が私が寝るまで扇いでくれていたなと思い出した。当時はそれこそエアコンも（扇風機も？）無かったので蚊帳を吊って外の風で十分に涼しかったが、半世紀以上も過ぎれば気温まで変えてしまった。息苦しい夏の夜に線香花火をしましょうと、ＭＡＤＥ　ＩＮ　ＪＡＰＡＮを買い求めました。福岡の筒井時正玩具花火製造所製のもの。花火の花が長く綺麗で、すぎゆく夏のひと時を楽しみました。酷暑の候（本来ならば8月上旬までが一般的ですが）お見舞い申し上げます。軸も秋バージョンに変えました。清水公照筆。「入夜影明月　侵晨舞白雲」東西の線香花火。東は米作りが少なく紙漉きが盛んな関東地方はワラの代用で紙で火薬を包んで作られ、西は米作りが盛んであったのでワラスボの先に火薬を付けて香炉に立てて火をつけたとの事。写真の奥が東の、手前がワラスボの西の線香花火。線香花火。吉田拓郎の歌に有りましたね「せんこう花火が欲しいんです、海へ行こうと思います・・・」夏が過ぎても線香花火は出来ますね。羅漢果を飲んでいます。甘味料としても使われています。自然の甘さで花まつりの甘茶の感じです。
12Aug
- 立秋過ぎても
  梅雨が明ければ即酷暑。気温40度もあり得ますね。地球がギブアップし自浄能力を超えた。レジ袋のレベルでは無い。7月末に意を決して工房生活を始めたのは良かったが雨ばかり。工房周辺の住人もここしばらくは晴れが無いと言う。頼まれ物も素地を引いても乾かないから高台の処理が出来なくて久しぶりに扇風機の登場。見事な山百合も大雨の影響で途中で軸が折れてしまった。自ら沢山の花を付けた結果で有るが誠に残念。根性山百合は薪の間から順調に伸びて花を咲かせた。夕刻、特に霧が出て来る午後4時頃にヒグラシが啼き始める。早朝も時折。ここの工房に来て初めてヒグラシの啼き声を聞いたが季節の便り、良いねええ。自然がまだ残っている。下界に下りてくると時折ツクツクボウシの啼き声を聞く。ツクツクボウシは夏の終わりで郷愁をさそう。もう夏の終わり？そう言えば立秋が過ぎたのだ。全く姿を現す事の無かった霊峰・富士。根性山百合君。薪の間から出て来た。見事に咲きました。大雨の影響で軸の折れてしまった山百合。本来の姿。7月下旬にはそこここで山百合が咲く。前回、生の素地に白化粧した状態のもの。焼成完了。作品として生まれました。遠路はるばるお越しに成られた方が素地に絵を入れられたもの。生まれた作品たち。所変わって岡山県瀬戸内市。牛窓漁協にて開催された牛窓朝市。毎月第二日曜日の朝に開催。協賛で近くのマッシュルームを生産されている三蔵農林さんがトレー1つを提供。一袋一杯で200円（これも主催者に）。コロナが終息すれば、沢山の方が参加されたら楽しいでしょう。
07Jul
- 今日は七夕（しちせきのせっく）
  線状降水帯の影響で九州は大変な事に成っている。2年前には倉敷市真備でも堤防が決壊し多くの方が被害に遭った。日本全国、山や川の近くは何時被害に遭うか判らなくなった。命を守る行動をと言っても高齢者はどうするの？コロナ対策は？誠に難しい世の中に成って来た。2013年に工房を今の地に移したのが7月7日。今日で丁度7年経過。工房の横の道路を廃棄残土を富士の麓に埋めるためのダンプが多くなった。もっと静かな所だったのにやたらと多くなった。富士の軽井沢と言われた所が、やっぱり夏は暑い。コロナの影響で移動を自粛していたが、今年初めて工房生活を送って来た。何も変わらないと言えばそれまでながら、今年も既に半分が終わっている。残り半分でどこまで行けるでしょうね。工房後半戦をお楽しみに。（天候に恵まれず霊峰は雲の中）昨年末に黒板に書いたもの。まさか今頃までに成るとは思いも依らず。工房中をひっくり返して日光消毒や燻蒸で半年間で溜まったものを綺麗に白化粧したままでした。余分な白化粧を外して。昨年工房に来られて作られた物も素焼きすら出来ずに放置と成りました。早速素焼きを致しましょう。これから施釉。薬掛けです。一番面倒な作業ですが表面的に出て来ない。中国の寺の壁に書かれた「観」を書きたいと思っていました。さて出来上がりは次回にでも。今年も良く出て来ました根性山百合です。よく出てきたと思いませんか？わざわざ薪の隙間をかいくぐって。同じ所から持って来て自宅に植えた山百合が雨の中で咲きました。大輪ですよ。最大幅で２０ｃｍは有ります。岡山で季節と言えば「清水白桃」ですが、これは先日頂いた「ふくえくぼ」と言う早生の品種。色んな意味での季節ですね。大雨豪雨に新型コロナ、どうぞご無事をと思います。