番外 令和3年7月末で運行休止しています、西鉄バス大牟田、荒尾・大牟田~福岡空港線の過去画像から | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 令和3年7月末まで、西鉄バス大牟田では定期の高速路線バスを運行しておりまして、荒尾・大牟田~福岡空港線として、熊本県最北端・福岡県最南端より福岡空港を結ぶ路線として運行されておりました。

 

 この荒尾・大牟田~福岡空港線は、その路線の通り、熊本県の最北端でもあります荒尾市から、福岡県最南端の都市で、工業都市でもあります大牟田市を経まして、福岡空港まで運行されている路線でありまして、休止前時点では10往復(「新型コロナウイルス」による運休分を除きます)で運行されておりました。

 

 この路線のうち、3往復ではグリーンランド(ホテルヴェルデ)発着で運行されておりまして、グリーンランド及びホテルなどの利用者向けに運行されておりまして、これら利用者の姿も見られておりました。

 

 この荒尾・大牟田~福岡空港線の運行区間です。先述のようにホテルヴェルデ発着が3往復、荒尾駅発着が下り7本・上り6本、そして西鉄大牟田営業所発が1本運行されておりました。

 

 ホテルヴェルデ・荒尾駅・西鉄大牟田営業所~大牟田駅~新大牟田駅~山川~八女インター~広川~高速基山~福岡空港国内線・福岡空港国際線

 

 

 しかし、先述のように「新型コロナウイルス」によります需要減などもありまして、利用者が低迷しておりましたし、さらに乗務員不足もありまして、結果令和3年7月31日の運行をもって休止されております。私自身も、休止の報を聞いた時は正直驚いておりましたし、かつこの「コロナ禍」である事を思えばこの休止もやむ無しではなかったかとも思っております。

 

 

 さて、今回ご紹介しますのは、これまで収めました画像より、この荒尾・大牟田~福岡空港線の過去と称して関しまして皆様にご紹介してまいります。

 

 

 この路線は、「空港高速バス」路線として運行を開始したものでありまして、当初は当時存在しておりました、現在はドラッグストアとなっております画像の荒尾営業所発着で運行を開始しておりました。

イメージ 7イメージ 8

 

 その後この路線は八女営業所荒尾営業区に移管されておりましたが、平成15年に西鉄バス大牟田の管理委託に変わりますが、荒尾営業所も西鉄バス大牟田荒尾支社となっていた事もありまして、画像のような熊本ナンバーの車が運行されておりまして、画像の西日本車体(西工)S型架装車が使用されておりました。

 

 (7019・日野U-RU2FTAB)~熊本22か29-63時代

 

 (7132・日野KC-RU3FSCB)~リアのみ、熊本200か・409時代

 

 

 しかし、平成21年にはこの荒尾支社が廃止されまして全車大牟田本社に集約されました。これによりまして、熊本ナンバーであった車も久留米ナンバーに変わりまして、上の画像の車もいずれも久留米ナンバーに改番されました。ちなみに、転属・改番直後であった事もありまして、表記は〇荒のままで残っていた頃でもありました。

 

 (7019)

 

 (7132)

 

 こちらの2台はいずれも「空港連絡塗装(空連塗装)」の車(いずれも日野KC-RU3FSCB)であります。これらも、7224の前部にありますように飛行機をかたどったマークも見られておりましたが、こういった所こそまさに「空連」として導入されただけあるのではないかとも思うような姿ではなかったでしょうか。

 

 (7140)

 

 (7224)

 

 

 その後、平成22年からは西工S型架装車から画像のB型高速車(B高車)に変わりまして運行されておりました。しかも、その平成22年から令和元年までの9年間にわたりましてB高車のみによる運行でもありまして、この間には各地から転属までしましてこの路線に使用されておりましたので、それだけこの路線では使い良かったのかなとも思う所でもありましたでしょうか。

 

 (9408・日産デADG-RA274TAN)~その後土井営業所に転属→廃車

 

 (9446・日産デPKG-RA274TAN)~その後金武営業所に転属→廃車

イメージ 14

 

 尚、平成30年頃にはこの路線の専用車もコンセントが導入されまして、電源の心配もいらなくなっております。さらに、令和2年頃にはWi-Fi導入も予定されておりましたが、残念ながら導入までは至っておりませんでした。

 

 (6112・日産デPKG-RA274TAN)~現在は西鉄バス北九州行橋車庫に所属、福岡~行橋線用

 

 

 そして、令和元年にはハイデッカー車両が9年ぶりにこの路線に転属の末導入されておりまして、B高車ばかりでもありましたこの路線もついに世代交代へと至っておりました。

 

 (2902・いすゞQRG-RU1ASCJ)~現在は北九州高速営業所に所属

 

 (7906・日野QRG-RU1ASCA)~現在は赤間第二営業所に所属

 

 

 

 また、同じく令和元年には、インバウンド需要を見込んで3月(この時点では平成31年)に有明海沿岸道路を通る柳川経由が登場しておりまして、12月には博多バスターミナル経由も登場しておりまして、この路線で初めて博多バスターミナルまで乗り入れるようになっておりまして、以下のルートとなっておりました。

 

 このうち、西鉄柳川駅経由大牟田行きは福岡空港国内線始発で一旦博多バスターミナルを経由しましてから福岡空港国際線へ運行されておりまして、従来の荒尾系統からしますと福岡空港国内線→福岡空港国際線間は20分以上も違っておりましたし、西鉄大牟田営業所発は博多バスターミナル止まりとなっておりまして、福岡空港国際線へは行かない系統ともなっておりました。

 

 (西鉄柳川駅経由大牟田行き)

 福岡空港国内線→博多バスターミナル→福岡空港国際線→筑紫野→高速基山→宮の陣→広川→八女インター→瀬高→みやま市役所入口→西鉄柳川駅→東新町→大牟田駅前→西鉄大牟田営業所

 

 (西鉄柳川駅経由博多バスターミナル行き)

 西鉄大牟田営業所→大牟田駅前→東新町→西鉄柳川駅→みやま市役所入口→瀬高→八女インター→広川→宮の陣→高速基山→筑紫野→福岡空港国内線→博多バスターミナル

 

 画像が、西鉄柳川バス停にやってまいりました博多バスターミナル行き(2903・いすゞQRG-RU1ASCJ)であります。この系統の特徴は、経由しておりました有明海沿岸道路に近い駅西口には入らず、川下りや観光名所のメインとなります東口に停車しておりまして、こういった所がこの路線の意気込みを見せておりました。

 

 けれども、「新型コロナウイルス」の影響でインバウンド需要も皆無に等しく、国内観光客もそう多くはなかった事もありまして、令和2年9月末にこの系統は廃止されました。本来「コロナ禍」なければ、観光客の姿も見られていたようではありますが、その観光客も見られなかったと言うのはまさに大きな痛手ではなかったかと思います。尚、使用されておりました画像の車は同じく西鉄バス大牟田所有でありました上の画像の2902とともに北九州高速営業所に転属しましたが、2903は現在は西鉄バス北九州行橋車庫に所属しております。

 

 

 そして、この路線自体も航空機利用者が少ない事もありまして、やはり痛手ではあったようでしたが、その結果この路線休止へと至っておりましたので、正直残念かつ致し方なかったのかなとも思ってなりません。ちなみに、休止前の使用車両には画像の幕式行先の日野セレガ(LKG-RU1ESBA)も使用されておりました。

 

 (7613)

 

 (7614)

 

 これら幕式でもあります日野セレガが、末期時にB高車とともに所有しておりましたが、休止後にはいずれも西鉄バス北九州行橋車庫に転属、現在は福岡~行橋線にて運行されております。

 

 

 尚、西鉄バス大牟田には操配用として引き続き高速車が2台配置されておりまして、久留米~みずほペイペイドーム・マリンメッセ福岡へ運行されておりますが、以下画像のように三菱エアロエース(4858・三菱QRG-MS96VP)も転用されておりまして、正直もうこんな時が来ているのかと実感する所ではあります。

 

 もう1台は、西工B高車(6114・日産デPKG-RA274TAN)でありまして、実質この2台で筑後方面への操配の運用がみられております。

 

 

 今回は、現在は休止中であります、荒尾・大牟田~福岡空港間に関しまして、これまでの流れを過去の画像を使用しましてご紹介しましたが、元々の1系統から一部便のグリーンランド延長、そして柳川経由→博多バスターミナル発着便まで生まれていた訳ですので、この路線の変化も見られていたのが伺える所ですし、様々な車が私用されていた事もわかります。しかし、「新型コロナウイルス」の影響と言うのも空港路線でもあった事が仇となっていたようでもありますので、これに関しましては残念と言えましょうか。今後は、この路線自体の復活も考えられるかは未知数ですが、まずはそうなる事を期待したいものではあります。