番外 西肥バス長崎空港線「空港特急(「空特」)」の現在・過去の使用車両&系統変更前後に見られた姿 | コウさんのコウ通大百科 PART3

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(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)


 
 長崎県大村市にあります長崎空港へは、長崎県内各地から長崎空港への路線バスが運行されておりますが、これまでもご紹介しておりますように、佐世保方面から長崎空港へも西肥自動車(西肥バス)によって運行されております。
 
 この路線の名称は、「空特」こと「空港特急」と称されておりまして、佐世保バスセンターからハウステンボス・川棚、そして後述のように長崎自動車道も経由しまして長崎空港へ運行されております。尚、一部便は佐々バスセンター発着便・も存在しておりまして、14往復(佐世保駅~長崎空港間)は運行されるに至っております。
 
 以下にありますのが、現在の「空港特急」の系統であります。令和5年10月改正より、彼杵本町~試験場前間の区間が変更されておりまして、東そのぎインター~大村インター間は長崎自動車道経由に改められておりまして、それとともに新大村駅前にも経由するようになっておりまして、大村市内の長崎空港~試験場前~新大村駅前間の区間利用もできるようにもなっております。
 
 【AP1(長崎空港行き(ハウステンボス通過))
 佐々IC→佐々BC→(西九州道)→松浦町国際通り→佐世保駅前→早岐田子の浦→(針尾バイパス)→川棚BC→彼杵本町→(長崎自動車道)→新大村駅前→試験場前→長崎空港
 
 【AP2(長崎空港行き(ハウステンボス経由))・A8(佐世保行き)・R9(佐々行き)
 佐々IC・佐々BC~(西九州道)~松浦町国際通り~佐世保駅前~早岐田子の浦~(針尾バイパス)~ハウステンボス~川棚BC~彼杵本町~(長崎自動車道)~新大村駅前~試験場前~長崎空港
 
 尚、かつては以下の表にもあります西九州道(武雄ジャンクション経由)~長崎道経由便も実験的に平成27年の1月~3月の間に存在しておりまして、これら経由便では所要時間は早くはなるものの、それ以外の途中停車地では本数が減ってしまう事によります途中利用者減などもありまして、平成27年3月末に実験終了、また、4番目にありますAP1・H1系統はハウステンボス発着系統として存在していた系統でしたが、残念ながら長続きする事もなく現在は上の系統のみで運行されております。
 
 【AP3・H10】
 ハウステンボス~(針尾バイパス・西九州道(佐世保大塔IC~佐世保みなとIC))~佐世保駅前~(西九州道(武雄ジャンクション経由)~長崎道)~長崎空港
 
 【AP4】
 佐々IC→佐々BC→(西九州道)→松浦町国際通り→佐世保駅前→(西九州道(武雄ジャンクション経由)~長崎道)→試験場前→長崎空港
 
 【A10】
 長崎空港→(長崎道→西九州道)→佐世保駅前
 
 【AP1(長崎空港行き)・H1(ハウステンボス行き)
 ハウステンボス~川棚BC~彼杵本町~試験場前~長崎空港
 
 
 ここまで、現在の「空港特急」の系統をご紹介しましたが、今回ここからご紹介しますのは、現在・過去の「空港特急」使用車両、現在の系統前後に見られておりました姿に関しまして、皆様にご紹介してまいります。
 
 現在「空港特急」に使用されております車両は、上の画像1・2、以下画像の三菱エアロエース(画像1、F698、画像2、F699、ともにBKG-MS96JP)やエアロバスがこの路線を担っておりまして、いずれも三菱車による運行でもあります。
 
 エアロエースに関しましては、自社発注の1台を除きましては、いずれも京浜急行バスからの移籍車でありまして、京急時代も羽田空港を中心とする路線で運行されていた車でもあります。現在、この2台に関しましては、画像からもわかりますようにラッピングも施されておりまして、F698は長崎空港があります大村市にありますボートレース大村のラッピングとなっておりますし、
 
 相方F699に関しましても、佐世保市に本社があります明太子メーカー鮮鼓堂(せんこどう)のラッピングが大きく描かれておりまして、大変引き付けられるラッピングの姿が見られております。
 
 尚、情報ではもう1台も導入されているそうでありまして、こちらも京浜急行バスからの移籍車と言う事で、後述のエアロバスの置き換えに京浜急行バスからの移籍車が今後導入されて行く事になるのか気になる所ではあります・・・。
 
 また、長崎~佐世保線に使用されておりました、以下画像のF535(BKG-MS96JP)も「空港特急」に就いておりまして、初めてエアロエースが「空港特急」に使用されるようになりました車両でもありますが、上の画像のラッピング車両とともに運行する姿も見られております。
 
 
 そして、以下画像にもありますエアロバスが、多くが名鉄グループを中心とする事業者からの移籍車でもありますが、引き続きエアロエースとともに「空港特急」や長崎~佐世保線に運行する姿が見られております。しかし、エアロエースの割合も見られているだけに、KC-規制車(画像はいずれもKC-MS829P)ばかりでもある事から、今後これら車の置き換えも進む事になるか気になる所ではあります・・・。
 
 (F580)~元名鉄観光バス
 
 (F581)~元名鉄観光バス
 
 (F586)~元豊鉄観光バス
 
 (F595)~元名鉄観光バス
 
 (F600)~元帝産観光バス
 
 
 ここからは、過去の「空港特急」使用車両に関しましての紹介です。かつては昭和50年代に製造されておりました富士重工架装車や西日本車体(西工)S型架装車が使用されておりましたが、その後は以下のような西工E型架装車のスタンダードデッカー車が使用されておりまして、塗装も今のような塗装ではなく、空港専用の塗装となっておりました。
 
 けれども、このタイプの車は早く空港運用からは離脱しまして、上の画像の1台(N758・日産デP-UA33N)を除いた全車が中乗り改造されまして、佐世保近郊の路線バスとして活躍しておりましたし、画像のN758は新上五島営業所に転属しまして、上五島地区の路線で活躍しておりました。


 そして、それに変わって登場しましたのが、画像の貸切から改造されたタイプでありました。
 

 車両は、画像のようなハイデッカータイプになっておりまして、一部の車は車内にも前の座席を撤去した上で荷物置場を追加しているのが特徴でありまして、「空港特急」の略称として、上の画像3のように「空特」のサボも見られておりました。
 
 (N739・日産デP-RA53RE(幕式車・昭和62年式))~上の画像も
 
 (N748・日産デP-RA53RE(LED(前面大型タイプ)車・昭和63年式))
 
 (N751・日産デP-RA53RE(LED(前面小型タイプ)車・昭和63年式))

 
 (F432・三菱P-MS713N(昭和62年式))
 
 これら画像の車は、全て昭和年式の車でありました。ちなみに、先述のスタンダードデッカー車は平成元年・2年に導入された車でしたので、新しい車よりも古い車の方が使い勝手がよかったのではないでしょうか。しかもこの撮影時は20年以上経過していただけに、よくもたせていたなとも感じさせててしまう所でもあります。
 
 
 その後は上の画像の三菱エアロバスとともに、富士重工7型マキシオン架装の日産ディーゼルスペースアロー(画像はN804・U-RA520RBL)も加わりまして、新旧様々な姿が見られておりました。しかし、残念ながらこのタイプは全廃となってしまいまして、結果いずれも三菱車であります、上の画像のエアロバス・エアロエースを中心に走る路線として現在に至る結果となっております。
 
 ここからは、「空港特急」以前の姿をご紹介します。その「空港特急」に関しましては、上の画像3にありますサボにありますように、「空特」と呼ばれるようになりましてからサボも用意されておりましたが、以前は「特急」と呼称しておりましたので、以下画像の通りそのまま「特急」と言う表示で運行されておりました(平成19年1月撮影)。

 しかし、平成19年10月に、佐世保市にありました、現在は「大野モール」となっております旧大野営業所から、佐々町の北部営業所に移転しました際に、これまでの全便大野から一部便を佐々バスセンター発着便に変更した事から、これを機に「特急」から「空港特急」として系統が変更されておりまして、それにより上の画像3にあります「空特」と言う表示も登場するに至っておりました。
 
 
 今回は、西肥バスの長崎空港線「空港特急」の現在までの車両変化、そして「空特」前後の姿もご紹介しましたが、この路線自体、これまでも車両や系統に関しましても大きく変化があった事がわかるのではないでしょうか。中でも、西工E型架装車が早くに置き換えられまして当時の貸切改造車が改造に至りまして長らく使用されていた訳でもありましたので、それほど使い勝手が良かったのかなと思ってならない所ではあります。現在は三菱エアロバス・エアロエースの移籍車両が現在は主力として活躍を続けておりますが、移籍しまして使い勝手がいい事も伺えるようですので、末永く運行していただきたいと思います。