番外 平成26年度に運行していた西鉄バス北九州の路線、北九州空港~中津間「くろかんくんライナー」 | コウさんのコウ通大百科 PART3

コウさんのコウ通大百科 PART3

在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)

 

 西鉄バス北九州では、令和4年まで代表的な路線としまして、高速路線バスの北九州~別府・大分線「ゆのくに号」が運行されておりまして、平成30年に大分側の事業者(大分交通・大分バス・亀の井バス)が撤退した事もありまして、運行本数は4往復に減便されておりましたが、「コロナ禍」前までは運賃を1500円に値下げした事もありまして利用者は過去最高の利用者にまで膨れ上がっておりました。

 

 しかし、「新型コロナウイルス」によります需要減に伴いまして、この路線は度々運休を余儀なくされておりまして、東九州自動車道路線自体全体的に廃止・休止が大分以南で特に見られていた事もありまして、この路線に関しましてもどうかと思われましたが、令和4年2月に運休、4月に休止が発表、そして今年廃止が発表されておりました。

 

 私自身も、運行開始時よりこの路線の話題を動きがあるたびに話題をご紹介しておりましたが、休止発表の際は正直驚きましたし、その後復活に至らなかった事は残念にならない所ではなかったかなと思っております。それほどこの「コロナ禍」と言うのがより追い討ちをかけていたのかなとも思う所でもあります・・・。尚、使用車両に関しましては現在福岡に戻っておりまして、全車4台元の担当路線福岡~熊本線「ひのくに号」に再就職しております。

 

 (画像1、7611・日野LKG-RU1ESBA)

 (7610・日野LKG-RU1ESBA)~「ひのくに号」転用後

 

 また、それ以外の西鉄バス北九州の高速路線バスと言いますと、これまでもご紹介しておりますように、北九州市内(小倉・折尾・黒崎)~北九州空港間の北九州空港エアポートバスや、福岡方面へのスポーツ・イベント時に運行されております臨時高速路線バスも運行されておりまして、それぞれの利用者向けにおきまして運行されております。

 

 

 そして、過去には期間限定の運行ではありましたが、平成26年内に北九州空港~中津間に「くろかんくんライナー」と呼ばれます路線バスが運行されておりました。今回はその「くろかんくんライナー」に関しました話題を皆様にご紹介してまいります。

 


 この「くろかんくんライナー」とは、当時放送されておりました、NHKの大河ドラマ「軍師官兵衛」にあやかりまして、「軍師官兵衛」の舞台の一つが、黒田官兵衛ゆかりの地であります大分県中津市であった事から、東京など関東方面から観光客を誘致するために運行されていたものでありました。

 

 (北九州空港にあった、「軍師官兵衛」の案内)

 

 

 運行路線は、以下画像の北九州市の北九州空港から中津間で運行されておりまして、土日祝日運行ではあったものの一日4往復が運行されておりまして、所要時間は国道10号線を経由していた事もありまして、約1時間30分、運賃は北九州空港~中津間は1000円で利用する事ができておりました。

 

 (北九州空港にあった、「くろかんくんライナー」の案内)

 

 尚、西鉄グループの中津までの運行は、平成16年まで旧西鉄バス京築(←旧西鉄バス二豊←二豊交通)が運行されていた路線が存在しておりましたが、その年に中津までの路線バス及びローカル路線が全線廃止されまして以来の中津までの路線と言う事になっておりましたので、いわゆる事実上の復活でもありました。

 


 「くろかんくんライナー」専用車には、3335~3337(ともに三菱KC-MS829P)の3台が存在しておりましたが、このうち3335・3336には、側面・リアに「くろかんくんライナー」に関しましたラッピングが施されておりました。やはり、車体にこのようなラッピングを施す事で中津市が黒田官兵衛のゆかりの地である事がわかっていいのではないかと思いますし、それとともにゆかりの地が沿線にある事がわかっていいのではないかとも思う所でもありました。

 

 (側面)

 

 (リア)

 


 私自身も、この「くろかんくんライナー」には乗車しておりましたが、この時は、3336に乗車しておりました。この3336には上の画像にもありますようにラッピングが施されておりまして、従来の「新高速色」に「くろかんくんライナー」に関しました事を貼られている事で、見ていて印象さえも大きく変わっていたのではないかとも思います。

 


 所で、この車の方向幕を見ましても、画像のように「JR中津駅」と表示されておりまして、久しぶりに西鉄グループの車が中津へ運行されていた事がわかるのではないかと思います。中津への西鉄グループでの路線も、先述のように旧西鉄バス京築が運行していた路線が廃止されて以来でもあった訳ですので、私自身も久しぶりに中津の方向幕を見たなと思ったほどでした。

 

 (中津駅バス乗場)~大交北部バス・玖珠観光バスが発着します

 

 

 この時は、北九州空港から行橋駅通りバス停まで「くろかんくんライナー」に乗車しておりました。が、この時の乗車は私以外もう1名の乗車があっているだけでありまして、思ったより少なかった事を覚えております。実際に、シートに乗客がいらっしゃらないのが見ていてもわかるのではないかと思いますが、結果後述のような事になってしまった訳ですから仕方がなかったでしょうか。

 


 その後、この「くろかんくんライナー」は、当初予定しておりました27年3月末から27年1月中に前倒して終了となりました。やはり、普段から乗客が少なかった事を思いますとこのようになる事は仕方がなかったようにも思いますが、放送自体が26年12月に終了した訳ですので、放送終了を待っての運行終了となった事も残念だったようにも思います。

 


 また、専用車両でありました3台中2台(3335・3337)は、以下画像の小倉~北九州空港線「北九州空港エアポートバス」に使用されておりましたが、新たな車の転用によりまして残念ながら廃車になっております。その下の画像は廃車後に収めました2台でありましたが、その後別の所に廃車回送されたとの事でありました。

 

 (「北九州空港エアポートバス」時、3335)

 

 (廃車後の3337)

 

 (3335と西鉄高速バス所有で廃車となりました同形式の3243と)

 

 

 さらに、「くろかんくんライナー」を利用しました際に乗車しました3336に関しましては、末期は行橋~小倉競輪場間の直行バスに使用されておりましたが、平成29年にB高車の競輪直行バスの転用に伴いまして廃車となっておりまして、その結果、西鉄バス北九州からは西工S型は全廃となっておりまして、残念ながらもう過去のものとなってしまっております。

 

 

 尚、北九州空港から大分県内への路線と言いますと、令和元年に大分交通・亀の井バス運行で北九州空港~別府線が運行されておりまして、こちらもインバウンド客向けに運行されてもいましたが、利用者が元々少なかった事もあり運行を終了しております。この路線は、案内からももっぱら中国人を中心としましたインバウンド客を中心としていたようでもありましたが、結局馴染む事もできず運行終了へと至ってしまったようでありました。

 

 

 今回は「くろかんくんライナー」に関しましてご紹介しましたが、正直知名度も今一つではなかったかと思われるようであります。実際に中津市などが宣伝を行っていたようではありましたが、それも行き渡っていなかったようでもありましたので、結果早期終了につながってしまったのではないかとも思います。また、先程ご紹介しました北九州空港から大分県への路線でもありました北九州空港~別府線も知名度不足は否めない所でもありましたので、やはり知名度は大事なのでは?と思う所ではあります。とにかく、現在北九州空港から大分県内への路線はありませんが、その路線に関しまして存じていただければと思っております。